【機材レポート】松本孝弘、『Bluesman』REC機材に探求心と遊び心「改造したギターがすごくいい」
【AMPLIFIER編】
アンプは松本孝弘のギターテックチーム“FAT”開発モデルFAT 80/84をはじめ、Fender Showman AMP、TWO ROCK Silver Sterling Signature、TWO ROCK Bloomfield Driveといった4台を使用。歪み用としてFAT 80/84、少し歪ませたサウンド用としてTWO ROCK Silver Sterling Signature、クリーン用としてTWO ROCK Bloomfield Driveといった使い分けだ。また、Fender Showman AMPは「Actually」で使用されている。スピーカーキャビネットはボグナー製で、レコーディングで使用したのはこの1台のみ。
バッキングなど基本的な歪みはすべてアンプによるもの。ギターテック曰く「オーバードライブ系エフェクターはクリーンに少し歪み成分を加えたいときに使用した」とのことだ。
◆ ◆ ◆
▲<FAT 80/84>
歪み用のメインアンプ。B'zのツアー<LIVE-GYM 2017-2018 “LIVE DINOSAUR”>や<LIVE-GYM 2019 -Whole Lotta NEW LOVE->でもソロやバッキングの歪み用として使用されていた。『Bluesman』のレコーディングでは「BOOGIE WOOGIE AZB 10」「Here Comes the Taxman」「Be Funky !」「Rainy Monday Blues ~ 茨の道」「月光かりの如く」「Waltz in Blue」「Good News」「Arby Garden」といった8曲で使用。
▲<Fender Showman AMP>
2017年の誕生日に稲葉浩志からプレゼントされた1961年製は、松本孝弘と同じ生まれ年のモデル。<B'z LIVE-GYM 2019 -Whole Lotta NEW LOVE->ステージ上に築かれたアンプの壁の一角を成していたのも記憶に新しい。『Bluesman』のレコーディングでは「Actually」で使用。
▲<TWO ROCK Silver Sterling Signature>
昨年、松本孝弘自身が楽器店やレコーディングで試した後に入手。Silver Sterling SignatureはFATのギターテック曰く、「歪むか歪まないかくらいのトーンが、とてもいいんです」とのこと。『Bluesman』のレコーディングでは「Here Comes the Taxman」「Be Funky !」「Rainy Monday Blues ~ 茨の道」「漣 < sazanami >」「Waltz in Blue」「花火」「Asian root」「Lovely」といった8曲で使用。
▲<TWO ROCK Bloomfield Drive>
Silver Sterling Signatureの後に入手したモデル。『Bluesman』のレコーディングではクリーン用として「月光かりの如く」で使用。
▲<Bogner 4×12 Straight>
ボグナー製クローズドバック仕様のキャビネットは12インチスピーカーを4発搭載。上部に“Steve Vai 97”というサインが入れられているが、これはスティーヴ・ヴァイ本人のもので、プレゼントとして贈られたもの。『Bluesman』のレコーディングでは全曲にわたって仕様されている。
◆ ◆ ◆
【EFFECTOR編】
▲<FAT 214.K / 314.C / 514.D>
FATのコンプレッサー214.Kは「Actually」「Here Comes the Taxman」「Be Funky !」「Rainy Monday Blues ~ 茨の道」「月光かりの如く」「Waltz in Blue」「花火」「Asian root」「Arby Garden」「Lovely」で使用。アナログコーラス314.Cは「Here Comes the Taxman」「Rainy Monday Blues ~ 茨の道」「月光かりの如く」「Waltz in Blue」「Lovely」で使用。514.Dは「BOOGIE WOOGIE AZB 10」「Rainy Monday Blues ~ 茨の道」「月光かりの如く」「Waltz in Blue」「花火」「Asian root」「Good News」「Lovely」で使用。ギターソロでONにすることが多いという。
▲<Y.O.S. Smoggy Overdrive / Tube Works TUBE DRIVER / Digitech Whammy RICOCHET / BOSS CS-2>
Y.O.S.のオーバードライヴSmoggy Overdriveはレコーディング初登場。FATのギターテック曰く「FAT製オーバードライヴよりもハイ域が強く、ギラギラしている感じ」とのこと。「BOOGIE WOOGIE AZB 10」「Actually」「Here Comes the Taxman」「Be Funky !」「Arby Garden」で使用。Tube WorksのオーバードライヴTUBE DRIVERは「漣 < sazanami >」「Waltz in Blue」で使用。DigitechのピッチシフターWhammy RICOCHETは「Rainy Monday Blues ~ 茨の道」ギターリフのオクターブ下で使用。BOSSのコンプレッションサスティナーCS-2は「漣 < sazanami >」「Waltz in Blue」で使用した。
▲<Cry Baby / Volume Pedal / Cable>
ワウは2台。松本孝弘のシグネチャーモデルであるJim DunlopのTM95 Tak Cry Babyは「Rainy Monday Blues ~ 茨の道」、ザック・ワイルドのシグネチャーモデルであるJim DunlopのZW45 (Zakk Wylde Signature Wah)は「Rainy Monday Blues ~ 茨の道」「ZW45 (Zakk Wylde Signature Wah)」で使用した。両モデルを弾き比べて、楽曲にマッチするほうをセレクトしたとのことだ。なお、Ernie Ballの250k mono Volume PedalとXoticのXVP-250Kといった二台のボリュームペダルもセットされていた。Vanadmme Silver Seriesのケーブルは歪み用で使用したとのことだ。
取材・文◎梶原靖夫 (BARKS編集長)
撮影◎土居政則
■ソロアルバム『Bluesman』
【通常盤 (CD)】BMCS-8013 2,700円(税別)
【アナログレコード (LP2枚組)】BMJS-8012〜8013 4,500円(税別)
01.BOOGIE WOOGIE AZB 10
02.Actually
03.Here Comes the Taxman
04.Be Funky !
05.Rainy Monday Blues ~ 茨の道
06.月光かりの如く (氷艶 hyoen 2019 -月光かりの如く- テーマ曲)
07.漣 <sazanami>
08.Waltz in Blue
09.花火
10.Asian root
11.Good News
12.Arby Garden
13.Lovely
●<Tak Matsumoto Tour 2020 -Here Comes the Bluesman- 振替公演>
http://bz-vermillion.com/news/200710.html
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