いい音爆音アワー vol.53 「ナイス♪イントロ特集」
音楽の頭はイントロです。忙しい、と言うか雑念だらけの現代人は、イントロがつまらなければ、気持ちが他に移ってゆく。逆にイントロに惹かれたら、続きを聴きたくなる。
というわけで、誰もがヒットを目指しているポップミュージック、特にシングル曲では、如何に大衆の注目、いや“注耳”を勝ち取るイントロを創るかということに、クリエイターたちは日夜、頭を悩ませているのです。
おかげで、ポップス史の通りには、様々な傑作イントロたちが並んでいます。今回はその一部を聴いていきますが、ひとつ条件を課してみました。
「イントロのフレーズがそのままリフになるタイプの曲は除外する」
たとえば、Doobie Brothersの「Long Train Running」や「China Groove」、Stonesの「Brown Sugar」「Satisfaction」、The Policeの「Synchronicity」「Message in a Bottle」などは入れないってことです。
セットリスト
- The Hollies「Bus Stop」たった4小節で青春のほろ苦さを表現した名イントロ。
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シングル(1966年6月17日発売)
ホリーズ:
作詞・作曲:Graham Gouldman/プロデュース:Ron Richards
レーベル:Parlophone
全英5位、全米5位
・彼らの米国での初ヒット。
・作者のグレアム・グールドマンは後に"10cc"を結成する。冒頭の歌詞「Bus stop, wet day, she's there, I say please share my umbrella」は劇作家だった父親ハイムが創り、グレアムはそれを広げていったらしい。
アラン・クラーク(Allan Clarke)とグラハム・ナッシュ(Graham Nash)が5歳の時にマンチェスター市内の小学校で出会い、2人でギターを弾きながら歌うコーラス・デュオを結成。
1962年、2人は同じマンチェスターのバンド"The Deltas"に加入する。
同年12月、マンチェスターの「Oasis Club」でのライブの時、クリスマス時期であることと敬愛するBuddy Hollyにあやかって"The Hollies"と名乗る。
1963年5月、"The Coasters"の「(Ain't That) Just Like Me」(1961)のカバーでデビュー。
1964年1月1日、1st アルバム『Stay with the Hollies』発売、全英2位。
1966年6月17日、シングル「Bus Stop」リリース。全英5位、全米5位のヒット。
1967年9月、ナッシュの曲「King Midas in Reverse」をシングルリリース。全英18位。ポップ路線の踏襲を望むクラークと、ナッシュの関係が悪化する。
1968年8月、ナッシュはグループを脱退し、一人LAへ移住、"Buffalo Springfield"のスティーヴン・スティルス(Stephen Stills)と元"Byrds"のデイヴィッド・クロスビー(David Crosby)とともに"Crosby, Stills & Nash"を結成した。
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- The Human League「Don't You Want Me(愛の残り火)」この曲が第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンのイントロとなった♪
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第4弾シングル(1981年11月27日発売)
ヒューマン・リーグ:
3rd アルバム『Dare(米ではDare!)』(1981年10月16日発売)収録
作詞・作曲:Jo Callis, Philip Oakey, Philip Adrian Wright/プロデュース:Martin Rushent
レーベル:Virgin (UK) / A&M (US)
全英・全米1位 アルバムは全英1位、全米3位
・「第2次ブリティッシュ・インヴェイジョン」の火付け役となった曲
・最初レコーディングしたテイクをプロデューサーのラシェントが気に入らず、作り直したが、それをオーキーが嫌い、アルバムのラストにしてしまった。レーベルが4枚目のシングルとしてこれを出そうとすると、オーキーは猛反対し、結局大きなカラーポスターをオマケにつけることで渋々納得したという。
1977年、英国シェフィールドのコンピュータ技師だったマーティン・ウェア(Martyn Ware)とイアン・クレイグ・マーシュ(Ian Craig Marsh)が、学校時代の友人、フィリップ・オーキー(Philip Oakey)を誘いバンド結成。シンセサイザー音楽を作り始める。
1978年、"The Human League"と名乗り、エジンバラのインディレーベル「Fast Product」より、6月30日、シングル「Being Boiled」でデビュー。
1979年5月、Virginと契約。 10月、1st アルバム『Reproduction』リリース。
1980年5月、2nd アルバム『Travelogue』リリース。全英16位。
ハードワークとVirginからのプレッシャーで、10月のヨーロッパツアーの2週間前にバンドが分裂、ウェアとマーシュはバンドを去る。やがて彼らは"Heaven 17"を結成。
オーキーはまだ高校生だったスーザン・アン・サリー(Susan Ann Sulley)とジョアンヌ・カセロール(Joanne Catherall)を引き入れ、ツアーを切り抜ける。
1981年、プロデューサーのマーティン・ラシェント(Martin Rushent)と新メンバー、ジョー・キャリス(Jo Callis)の参加により、シングルが売れ始める。
同年10月、3rd アルバム『Dare』リリース。シングルカットした「Don’t You Want Me」が5週間全英1位、MVがMTVでヘビーローテションされ、米国でも1位の大ヒットとなった。
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- The J. Geils Band「Centerfold(堕ちた天使)」たいていの人はこの曲、イントロで覚えてるんじゃないかな?
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先行シングル(1981年9月13日発売)
1968年、米国マサチューセッツ州ウースターで、J・ガイルス(John "J." Geils) (g)、ピーター・ウルフ(Peter Wolf) (vo)、マジック・ディック(Richard "Magic Dick" Salwitz) (harmonica, sax)、ステファン・ブラッド(Stephen Bladd) (dr)、セス・ジャストマン(Seth Justman) (key)、ダニー・クレイン(Danny Klein) (b)により結成。当初は”The J. Geils Blues Band”を名乗り、本格的なブルースを演奏していた。
10th アルバム『Freeze Frame』(1981年10月26日発売)収録
作詞・作曲:Seth Justman/プロデュース:Seth Justman
レーベル:EMI
全米6週連続1位、全英3位 アルバムは全米4週連続1位
・「Centerfold(センターフォールド)」は「折込ページ(ヌード写真)」の意味。高校時代の憧れの女子が男性誌の折込ページに載っていることにショックを受けた少年の物語である。
・産業ロックに走ったと、従来のファンからは不興を買った。
・スズキ「アルト」のCMに使用された。
1970年、デビュー。ピーター・ウルフの野性的なボーカルとR&B色の濃いロックンロールサウンドは「アメリカのストーンズ」と評された。
1974年、名曲「Must of Got Lost」が全米ヒットとなり、バンドの知名度が高まった。この時期ウルフは女優フェイ・ダナウェイと結婚(79年離婚)。
1981年、10th アルバム『Freeze Frame』とリードシングルの「Centerfold(堕ちた天使)」が大ヒット。
1983年、ウルフがソロ活動のため脱退
1985年、解散。
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- Earth, Wind & Fire「Fantasy(宇宙のファンタジー)」宇宙だ!衣装もキンキラキンだ!でも演奏はやっぱりピカイチだった。
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第2弾シングル(1978年1月発売)
アース・ウィンド・アンド・ファイアー:
8th アルバム『ALL 'N ALL(太陽神)』(1977年11月21日発売)
作詞・作曲:Maurice White, Verdine White, Eddie del Barrio/プロデュース:Maurice White
レーベル:Columbia
全米32位、R&B12位、全英14位、オリコン洋楽1位 アルバムは全米3位、R&B1位、全英13位
・ジャケット・イラストはアルバムとも長岡秀星
1970年、10人の大所帯バンド”Earth, Wind & Fire”結成。ワーナーと契約、アルバム2作をリリースするがヒットはせず、バンドは一度解散する。
1972年、コロムビアに移籍。
1975年3月、6th アルバム『That's the Way of the World(暗黒への挑戦)』を、同名の映画のサウンドトラックとしてリリースし、初の全米1位を獲得するが、映画はヒットせず。
1975年11月、ライブ・アルバム『Gratitude』リリース。全米1位。
1977年11月、8th アルバム『All 'n All』リリース。全米3位。
1978年11月、シングル「September」リリース。ディスコで大ヒット。
1979年6月、9th アルバム『I Am』リリース。全米3位。
1983年11月、13th アルバム『Electric Universe』リリース。ついに売りであったホーンセクションを捨て、電子楽器中心のサウンドを展開させるが、全米40位。活動を一時停止、各メンバーはそれぞれソロ活動に移る。
1984年、フィリップ・ベイリーはフィル・コリンズのプロデュースで『Chinese Wall』をリリースし、「Easy Lover」をヒットさせる。
1987年10月、14th アルバム『Touch the World』をリリースし、活動を再開。
2016年2月3日、モーリス、パーキンソン病により死去。
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- 岡村靖幸「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」空気を切り裂くAギター!王道のハンドクラップ!迫りくるストリングス!しびれるイントロ♪
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13th シングル(1990年10月10日発売)
おかむら やすゆき:
4th アルバム『家庭教師』(1990年11月16日発売)収録
作詞・作曲・プロデュース:岡村靖幸
レーベル:EPICソニー
オリコン20位 アルバムはオリコン7位
1965年8月14日、兵庫県神戸市生まれ。
1986年12月、シングル「OUT OF BLUE」にてデビュー
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2010年、3度に及ぶ覚醒剤取締法違反による逮捕・服役を経て活動再開。
2016年1月、7th アルバム『幸福』リリース。
2020年4月1日、8th アルバム『操』リリース。
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- ザ・ドリフターズ「志村けんの全員集合 東村山音頭」ラブ・アンリミテッド・オーケストラばりのゴージャス・イントロからの…
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シングル(1976年9月5日発売)
志村けん:
作詞:土屋忠司/作曲:細川潤一/補作詞・補作曲:いかりや長介・志村けん/編曲:たかしまあきひこ
レーベル:東芝EMI
オリコン8位
・志村けんは音楽誌「bmr」にレビューを寄稿していたほどのソウル通だった。
・「東村山音頭」は1963年、東京都東村山市(旧北多摩郡東村山町)の市制施行を記念し、東村山町農業協同組合(現在の東京みらい農業協同組合)が東村山町役場の協賛を得てレコード発売した音頭。
・実は「東村山○丁目」という地名は存在しない。
・志村はこの曲により「東村山市の知名度を高めた」功績が認められ、東村山市長から感謝状が授与された。これを記念して植えられたケヤキの木「志村けんの木」が東村山駅前にある。
1950年2月20日、東京都北多摩郡東村山町(現・東村山市)生まれ。
1956年、ドリフターズ結成
1968年、志村、ドリフターズの付き人になる。
1969年10月4日、「8時だョ!全員集合」スタート(→1985年9月28日)
1974年4月1日、ドリフターズの正式メンバーとなる。
1976年3月、「全員集合」での東村山音頭がきっかけで人気者となる。
2020年3月29日、新型コロナウィルスによる肺炎で死去。満70歳没。
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- Yes「Roundabout」クレシェンドするシンセがギターのハーモニクスにスッと入れ替わる、その緊張感がフラジャイルなイントロ。
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シングル(1972年1月4日発売)
当時のメンバー
4th アルバム『Fragile(こわれもの)』(1971年11月26日発売)収録
作詞・作曲:Jon Anderson, Steve Howe/プロデュース:Eddy Offord, Yes
レーベル:Atlantic
全米13位 アルバムは全米4位、全英7位
・このアルバムからリック・ウェイクマンが加入
・このアルバムからRoger Deanのイラストとデザインによるジャケット
・2012年、人気テレビアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」のエンディング曲に使用され、予期せず盛り上がる。
Jon Anderson: lead vocals
Steve Howe: electric & acoustic guitars, backing vocals
Chris Squire: bass, electric guitar (for basslines), backing vocals
Rick Wakeman: Hammond organ, Minimoog, piano, Mellotron
Bill Bruford: drums, percussion
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- The Cars「Just What I Needed(燃える欲望)」淡々としたギターの刻みに耳を傾けていると、毎4拍目にビンタを喰らうようなイントロ。
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1st シングル(1978年5月29日発売)
カーズ:
1st アルバム『The Cars(錯乱のドライブ)』(1978年5月発売)収録
作詞・作曲:Ric Ocasek/プロデュース:Roy Thomas Baker
レーベル:Elektra
全米27位、全英17位 アルバムは全米18位、1979年年間4位
・lead vocal: ベンジャミン・オール(Benjamin Orr)
Ric Ocasek (vo, g):1949年3月23日、メリーランド州ボルチモア生
Benjamin Orr (vo, b):1947年9月8日、オハイオ州レイクウッド生/2000年10月4日、膵臓癌により死去
Elliot Easton (g):1953年12月18日、ニューヨーク市ブルックリン生
Greg Hawkes (key):1952年10月22日、メリーランド州フルトン生
David Robinson (dr)(1949年4月2日、マサチューセッツ州マルデン生
1976年、リック・オケイセックとベンジャミン・オールを中核にボストンで結成される。
「Just What I Needed」のデモテープを気に入った地元FM局の人気DJが自分の番組で繰り返しかけたところ、リクエストが殺到し、レコード会社の注目を集め、この曲をデビューシングルとして1978年、デビュー。
1984年、第1回MTVアウォードで、シングル「You Might Think」が、多くの強敵(マイケル・ジャクソン「スリラー」、シンディ・ローパー「Girls Just Wanna Have Fun」、マドンナ「Like A Virgin」など)を押しのけ、「Video Of the Year」を受賞。
1985年、「Drive」がライブエイドのテーマ曲となる。
1988年2月、解散。
2000年10月3日、オールが膵臓癌により死去。満53歳没。
2005年、エリオット・イーストン、グレッグ・ホークスが、トッド・ラングレンらと”The New Cars”を結成。
2010年、オケイセック、イーストン、ホークス、デイヴィッド・ロビンソンにより活動再開。
2011年5月10日、24年ぶりとなる7th アルバム『Move Like This』をリリース。
その後のツアーのあとは、再び活動停止。
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- Coldplay「Charlie Brown」静寂から喧騒への飛躍にドキッとさせられる、イントロも曲中も。
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第3弾シングル(2012年1月23日発売)
コールドプレイ:
5th アルバム『Mylo Xyloto』(2011年10月19日発売)収録
作詞・作曲:Guy Berryman, Jonny Buckland, Will Champion, Chris Martin, Brian Eno/プロデュース:Markus Dravs, Daniel Green, Rik Simpson
レーベル:Parlophone (UK) / Capitol (US)
全英22位 アルバムは全英・全米共に1位、オリコン3位
Chris Martin (vo, g, p):1977年3月2日生
Jonny Buckland (g):1977年9月11日生
Guy Berryman (b):1978年4月12日生
Will Champion (dr):1978年7月31日生
※4人とも教師の息子たちである。
1996年9月、英国ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの学生だったクリスとジョニーが学年最初の週に学生寮で知り合う。やがてガイが加わり、”Starfish”というバンド名でライブ活動を始める。
1998年初め、ウィルがバンドに加わる。ドラムは未経験だったがすぐに習得。同じ頃キーボード奏者ティム・ライス=オクスリーを誘ったが、すでに” Keane”として活動していたために断られた。
1998年5月、EP『Safety』をリリース。
1999年春、EMIの傘下パーロフォンと契約。
2000年6月、シングル「Yellow」が全英4位。
2000年8月、1stアルバム『Parachutes』リリース。全英1位。パーロフォンは4万枚程度のセールスを見込んでいたが、年末までに英国だけで160万枚のセールスを記録(現在まで270万枚、世界で850万枚)。
2005年6月、3rd アルバム『X&Y』リリース。英米含め28カ国で1位となり、2005年にもっとも売れたアルバムとなった。
2008年6月、4th アルバム『Viva la Vida or Death and All His Friends(美しき生命)』リリース。第51回グラミー賞で「Best Rock Album」、楽曲「Viva La Vida」で「Song Of The Year」を獲得。
2011年10月、5th アルバム『Mylo Xyloto』リリース。
2019年11月、8th アルバム『Everyday Life』リリース。
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- Duran Duran「Save a Prayer」ド派手でヤングな彼らには珍しい詩情あふれる曲。もちろんイントロも。
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6th シングル(1982年8月9日発売)
デュラン・デュラン:
2nd アルバム『Rio』(1982年5月10日発売)収録
作詞・作曲:Simon Le Bon, John Taylor, Roger Taylor, Andy Taylor, Nick Rhodes/プロデュース:Colin Thurston
レーベル:EMI (UK) / Capitol (US)
全英2位、全米16位 アルバムは全英2位、全米6位
Nick Rhodes (key):1962年6月8日、英国バーミンガム生
Simon Le Bon (vo):1958年10月27日生
John Taylor (b):1960年6月20日、英国バーミンガム生
Roger Taylor (dr):1960年4月26日、英国バーミンガム生
Andy Taylor (g):1961年2月16日生
※3人のテイラーに血縁関係なし
1978年、イングランド中部・バーミンガムにて結成。
1981年2月、シングル「Planet Earth」でデビュー。全英12位。
1981年6月、1stアルバム『Duran Duran』リリース。全英3位。
1982年5月、2ndアルバム『Rio』リリース。全英2位。
1983年11月、3rdアルバム『Seven and the Ragged Tiger』リリース。全英1位、全米8位。
1984年4月16日、シングル「The Reflex」リリース。全英1位、全米2週連続1位。
1985年、ジョン・テイラーとアンディ・テイラーがドラマーに元シックのトニー・トンプソン、ボーカルにロバート・パーマーを加え、”Power Station”を結成。
サイモン・ル・ボン、ニック・ローズ、ロジャー・テイラーは”Arcadia”を結成し、アルバムにスティングやデヴィッド・ギルモア、土屋昌巳などの参加で話題を呼ぶ。
1986年、ロジャー・テイラーが疲労のため脱退。次いでアンディ・テイラーがソロ活動のため脱退。
1997年、ジョン・テイラーが脱退。
2001年、オリジナルメンバー5人で活動を再開。
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- David Bowie「China Girl」滋味深い中華風イントロと骨太ドラム&ベースのマッチングがナイス。
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シングル(1983年5月発売)
デイヴィッド・ボウイ:
14th アルバム『Let’s Dance』(1983年4月14日発売)収録
作詞・作曲:David Bowie, Iggy Pop/プロデュース:Nile Rodgers
カヴァー:オリジナルはIggy Pop『The Idiot』(1977)収録
レーベル:EMI America
全英2位、全米10位 アルバムは全英1位、全米4位
・ボウイとイギー・ポップがベルリンにいた頃に共同制作した曲。ポップが薬物依存症となり、経済的にも困窮していたので、印税収入を作るため、セルフカヴァーすることを決めた。
・全英1位を阻んだのはThe Police「Every Breath You Take」だった。
・drums: Omar Hakim / bass: Carmine Rojas / guitar: Nile Rodgers, Stevie Ray Vaughan
1947年1月8日、英国ロンドン・ブリクストン生まれ。
1967年6月、デビュー・アルバム『David Bowie』をリリース。
2016年1月8日、28th アルバム『★(Blackstar)』リリース。自身初の全米1位。
2016年1月10日、(18ヶ月の闘病の末)肝癌にて死去
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- Tower Of Power「Can't You See (You Doin' Me Wrong)」カッコよすぎるドラムス・イントロ。でも「え?普通だけど」とか言いそうなクールさ♪
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4th アルバム『Back to Oakland』(1974年5月発売)収録
タワー・オブ・パワー:
作詞・作曲:Emilio Castillo, Stephen Kupka, Lenny Williams/プロデュース:Tower of Power
レーベル:Warner Bros.
アルバムは全米26位、R&B13位
1968年夏、テナーサックス奏者のEmilio Castilloとバリトンサックス奏者のStephen "Doc" Kupkaが中心になって、米カリフォルニア州オークランドで結成して以来、現在もなお活動中。ただし、幾度ものメンバーチェンジにより、これまでの在籍者が約60人におよぶ。
本アルバム時のメンバー…
Lenny Pickett: 1st tenor sax
Stephen "Doc" Kupka: baritone sax
Greg Adams: trumpet
Mic Gillette: trumpet
Bruce Conte: guitar
Chester Thompson: organ
Emilio Castillo: 2nd tenor sax
Brent Byar: conga
David Garibaldi: drums
Francis Rocco Prestia: bass
Lenny Williams: lead vocals
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- Sly and the Family Stone「In Time」“T.O.P.”とは似て非なるグルーヴ。ギターテーマのメロが不穏でクール♪
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6th アルバム『Fresh』(1973年6月30日)収録
スライ・アンド・ザ・ファミリーストーン:
作詞・作曲・編曲・プロデュース:Sylvester "Sly Stone" Stewart
レーベル:Epic
アルバムは全米7位、R&B1位
Sly Stone (vo, key, harmonica):1944年3月15日生
Freddie Stone (vo, g):1946年6月5日生 スライの弟
Rose Stone (vo, key):1945年3月21日生 スライの妹
Cynthia Robinson (trumpet):1946年1月12日生まれ スライの高校時代の友人。後に、スライとの間にシルヴェットを授かる
Jerry Martini (sax):1943年10月1日生 イタリア系白人
Pat Rizzo (sax)
Larry Graham (b):1946年8月14日生 シンシアの親戚。1972年脱退
Rustee Allen (b):1953年3月13日生 1972年加入
Gregg Errico (dr):1949年9月1日生 イタリア系白人 1971年脱退
Andy Newmark (dr):1950年7月14日生 1973年加入、74年脱退
1967年、結成。68年11月にリリースしたシングル「Everyday People」が全米1位となり、翌年のアルバム『Stand!』が300万枚超を売上げ、ピークを迎える。
69年8月の「ウッドストック・フェスティバル」では40万人の観客が興奮の坩堝に包まれた。
その音楽性は「ファンク革命」と呼ばれ、多大な影響を与えたが、70年以降、ドラッグに溺れ、人間関係も壊れ、75年には活動停止を余儀なくされた。
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- 坂本龍一「安里屋ユンタ」三線が入ってくるまでまずこの曲とはわからない意外なイントロ。
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8th アルバム『BEAUTY』(1989年11月21日発売)収録
さかもと・りゅういち:
作詞:星克/作曲:宮良長包
カヴァー:原曲は「安里屋結歌」
レーベル:Virgin Japan
オリコン14位
・vocal: 坂本龍一、古謝美佐子+我如古[がねこ]より子+玉置かずみ、Art Lindsay、Youssou N’Dour
1952年1月17日、東京都中野区生まれ。
1975年、東京藝術大学院在学中に新宿ゴールデン街で意気投合したという友部正人の『誰もぼくの絵を描けないだろう』にピアノで参加。これがきっかけでスタジオ・ミュージシャンの活動を開始。
1978年2月、細野晴臣の誘いにより、高橋幸宏とともに“イエロー・マジック・オーケストラ”を結成。
1978年10月、初のソロアルバム『千のナイフ』をリリース。
1978年11月、YMO『イエロー・マジック・オーケストラ』を発売、続く『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』で爆発的人気を博す。
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2014年7月10日、中咽頭癌に罹患したことを発表。
2015年8月2日、映画「母と暮せば」(監督・山田洋次、主演・吉永小百合、2015年12月12日公開)の音楽で仕事復帰。本作で第70回毎日映画コンクール・音楽賞を受賞。
2017年11月4日、自身のドキュメンタリー映画「Ryuichi Sakamoto: CODA」が公開される。
2018年1月27日、ライヴの模様を収録した映画「坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK: async」が公開される。
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- Culture Club「Karma Chameleon(カーマは気まぐれ)」カリプソの空気をポップ・ロックに吹き込んだ新鮮なイントロ。
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シングル(1983年9月発売)
カルチャー・クラブ:
2nd アルバム『Colour by Numbers』(1983年10月発売)収録
作詞・作曲:Boy George, Jon Moss, Mikey Craig, Roy Hay, Phil Pickett/プロデュース:Steve Levine
レーベル:Virgin
全英1位、全米1位 アルバムは全英1位、全米2位、オリコン1位
Boy George (vo):1961年6月14日、英国ケント州バーンハウス生まれ
Jon Moss (dr):1957年9月11日、英国ロンドン生まれ
Roy Hay (g):1961年8月12日、英国エセックス州サウスエンド生まれ
Mikey Craig (b):1960年2月15日、英国生まれ ジャマイカ系
1981年、英国ロンドンで結成。
1982年、ヴァージン・レコードと契約。
同年5月、シングル「White Boy」でデビュー。
同年9月、1st アルバム『Kissing to Be Clever』リリース。
同年10月、3rd シングル「Do You Really Want to Hurt Me(君は完璧さ)」リリース。全英1位、全米2位の大ヒット。
1983年9月、シングル「Karma Chameleon(カーマは気まぐれ)」リリース。全英&全米1位。
同年10月、2nd アルバム『Colour by Numbers』をリリース。全英1位、全米2位、オリコン1位。
1984年10月、3rd アルバム『Waking Up with the House on Fire』リリース。売り上げダウン。
1986年3月、4thアルバム『From Luxury to Heartache』をリリースするが、ボーイ・ジョージがドラッグで逮捕、バンドは活動停止。
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- Toto「Africa」「Yamaha GS 1」で作ったカリンバのフレーズが4拍目の裏から始まるのがオシャレ。
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シングル(1982年10月発売)
トト:
4th アルバム『TOTO IV(〜聖なる剣)』(1982年4月発売)収録
作詞・作曲:David Paich, Jeff Porcaro/プロデュース:Toto
レーベル:Columbia
全米1位、全英3位 アルバムは全米・全英ともに4位、オリコン3位
・lead vocal: David Paich
・このアルバムを最後に創設メンバーのDavid Hungate (b)とBobby Kimball (vo)が抜ける。この曲のMV撮影時にはMike Porcaro (b)が加入。
・Toto最大のヒット曲にして唯一の全米1位シングル。
・1983年のグラミー賞では「Album of the Year」「Producer of the Year」、シングル「Rosanna」へ「Record of the Year」他6部門を受賞。
・まずJeff PorcaroのドラムとLenny Castro(レギュラー助っ人)のコンガだけで、クリックを使わず5分間演奏したものをベースに作っていった。
結成時メンバーの内ボビー・キンボールとデビッド・ハンゲイトを除く全員が少年期からの旧知の仲であり、高校時代にはすでにバンドを組んでいた。1975年、ボズ・スキャッグスのアルバム『Silk Degrees』の制作時に集まったのがきっかけで、”Toto”が結成された。
1978年10月15日、アルバム『Toto(宇宙の騎士)』でデビュー。
1992年8月、ジェフ・ポーカロが庭仕事中に心臓麻痺で死去。
2008年7月、解散を発表
2010年7月、活動再開
2015年3月20日 『Toto XIV〜聖剣の絆〜』リリース
2019年10月、スティーヴ・ルカサーが、「40 Trips Around The SUN」ツアーの最終公演を持って、今の形でのTotoは活動終了することを宣言。
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- The Beatles「Here Comes The Sun」美しいアコGのフレーズにモーグ・シンセが妙に合って、春の調べ。
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12th 『ABBEY ROAD』(1969年9月26日発売)収録
作詞・作曲:George Harrison/プロデュース:George Martin
レーベル:Apple
アルバムは全英17週連続1位、全米11週連続1位、オリコン3位
・ジョン・レノンは演奏に参加していない。クルマで事故を起こし負傷していたため。
・発売されたばかりのモーグ・シンセサイザーをジョージが弾いている。
・エリック・クラプトンの家に遊びに行ったとき、その年初めての春らしい日差しで、自然にこの曲の詩とメロディが湧いてきて、エリックのギターを借りて作ったという。
・現在英国で、ストリーミング配信で最も聴かれているビートルズの曲がこの曲だという(5000万回以上)。
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- Rod Stewart「Maggie May」美しく格調高いイントロ。12弦ギターはロン・ウッドが弾いています。
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シングル「Reason To Believe」のB面(1971年7月発売)
ロッド・スチュアート:
3rd アルバム『Every Picture Tells a Story』(1971年5月28日発売)収録
作詞・作曲:Rod Stewart, Martin Quittenton/プロデュース:Rod Stewart
レーベル:Mercury
全英・全米1位、アルバムも全英・全米1位
・electric guitar, 12-string guitar, bass: Ronnie Wood / acoustic guitar: Martin Quittenton / mandolin: Ray Jackson / drums: Micky Waller / organ: Ian McLagan
・シングルB面だったが、ラジオのDJ達は「Maggy May」のほうを気に入り、かけまくった。
・アルバム・バージョンには冒頭に約30秒のアコースティック・ギター・ソロがあるが、「Henry」という曲名がついている(作曲:Martin Quittenton)
1945年1月10日、英国ロンドン生まれ。5人兄弟の末っ子。
最初の大きな活躍は、1967年、ジェフ・ベック率いる“ジェフ・ベック・グループ”に参加したこと。
1969年7月、1st ソロ・アルバム『An Old Raincoat Won't Ever Let You Down(ハンドバッグと外出着)』をリリース。
同年10月、Steve Marriottが抜けた"Small Faces"にロン・ウッドに誘われ加入。"Faces"に改称。ソロはMercury、バンドはWarner Bros.と2本立ての活動。
1971年5月、3rd ソロ・アルバム『Every Picture Tells a Story』リリース。英米チャート同時1位という、史上5度目となる快挙を達成。
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- Led Zeppelin「Stairway To Heaven(天国への階段)」こんな壮大なポップミュージックはそうない。その物悲しいイントロから完璧。
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4th アルバム『Led Zeppelin IV』(1971年11月8日発売)収録
作詞・作曲:Jimmy Page, Robert Plant/プロデュース:Jimmy Page
レーベル:Atlantic
アルバムは全英1位、全米2位
・アルバムのビルボード200チャート、4週間2位だったが、1位は前半2週がSly & the Family Stone『暴動』、後半2週がキャロル・キング『Music』
・「Stairway To Heaven」は1970年代の米FM局でもっともリクエストが多かった曲
・シングルにするには長過ぎ、レコード会社(Atlantic)がいくら頼んでも、Zeppはショートバージョンに編集することを認めなかったので、シングル発売はない。
・イントロのギターアルペジオが1968年リリースの"Spirit"の「Taurus」という曲に似ていて、ツェッペリンは初期の米国ツアーでSpiritの前座を務めたことがあるので、盗用したのではと言われている。この件に関し、Spiritのベース、Mark Andesが2014年5月、ツェッペリンに対し、訴訟を起こした(作者はRandy California (g,vo)で既に死去)。なぜそんな後になってという問いには「当時訴訟を起こす金がなかったし、時効が成立していると思っていたから」と答えている。ちなみに、この曲の累積著作権印税は5億5千万ドル以上だそう。審議は長期間におよび、2020年3月にようやく、「著作権侵害に当たらない」という判決が下された。
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- Boston「Something About You」静寂を破って現れる壮麗なギターメロ。彼らの十八番[おはこ]にして無二の世界。
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1st アルバム『Boston(幻想飛行)』(1976年11月発売)収録
ボストン:
作詞・作曲:Tom Scholz/プロデュース:John Boylan, Tom Scholz
アルバムは全米3位
トム・ショルツ (g)とブラッド・デルプ(Brad Delp)(vo)、バリー・グドロー(Barry Goudreau)(g)は大学時代からのバンド仲間。最初グドローがすべてのギターを弾いてデモテープを制作したが、ニューヨークに売り込みに行ったところ、どこにも認めてもらえなかった。そこでトム・ショルツが今度はすべての楽器を演奏してデモテープを作り直したら、Epic Recordsと契約が決まった。
アルバム・ジャケットに「No Synthesizers Used」「No Computers Used」という有名な文言があった。リズムボックスすら使用せず、曲のテンポは全て「手拍子」でとっていたという。
1976年8月25日、1st アルバム『Boston(幻想飛行)』リリース。いきなり全米3位、全英11位のヒット。米国だけで1800万枚、世界で2500万枚を売り上げた。
1978年8月、2nd アルバム『Don’t Look Back』リリース。全米1位、全英9位。
このアルバム、ショルツは曲が足りないと感じたが、Epicは無理矢理発売。次作では、ショルツの完璧主義のためレコーディング作業は遅々として進まず、ついにEpicは契約不履行で訴え、長期間の法廷闘争に突入、Bostonの活動は一時停止する。
1986年、ようやく法廷闘争が決着し、MCA Recordsへ移籍した。
同年9月、3rd アルバム『Third Stage』をリリース。再び全米1位。
1994年6月、4th アルバム『Walk On』リリース。全米7位。
2002年11月、Artemis Recordsより、5th アルバム『Corporate America』をリリース。全米42位。
2007年3月9日、ブラッド・デルプが自殺。
2013年12月、Frontiers Recordsより、6th アルバム『Life, Love & Hope』をリリース。
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- The Rolling Stones「Jumpin' Jack Flash」リフも最高だけど、その前のイントロが重要。嫌なこと全部忘れてワッチュー♫
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シングル(1968年5月24日発売)
作詞・作曲:Jagger/Richards/プロデュース:Jimmy Miller
レーベル:Decca (UK) / London (US)
全英1位、全米3位
・アルバム『Beggars Banquet』(1968年12月発売)制作の間にレコーディングされた。
・イントロの2本のアコースティック・ギターはキース・リチャーズ。フィリップスのカセットレコーダーのマイクをギターのホールに突っ込んで、外部スピーカーで出した音を録音している。
・ベースもキースで、ビル・ワイマンはハモンド・オルガンを弾いている。
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