【インタビュー】SAMURAIMANZ GROOVE、1stアルバム完成「このバンドがなければ爆弾ジョニーは続けられなかった」
りょーめー&キョウスケ。爆弾ジョニーで黄金タッグを組むボーカリストとギタリストが、新たなプロジェクトを始動させた。その名もSAMURAIMANZ GROOVE。ベースには百獣などで活躍する金子声児、ドラムは現在サポートでタイチ・サンダー。限りなく爆弾ジョニーに近い気はするが、音楽性は華やかなシティポップも過剰な悪ノリも一切なし。ファンキーでストレートなロックンロールがずらりと並んでいる。
◆SAMURAIMANZ GROOVE (サムライマンズ・グルーヴ) 画像
なぜ二人は今この音を必要とし、また、このバンドは結果的に何を動かすことになったのか。1stアルバム『見参ッ!!』の発売(3月19日よりツアー会場にて先行販売)を前に3人への初インタビューを行った。
◆ ◆ ◆
■マンズは『少年ジャンプ』感あるよね
■爆弾は『コロコロコミック』──金子声児
──新人バンド……と呼んでいいんですかね。
金子声児(以下、声児):新人でーす。よろしくお願いします!
所希陽介(以下、希陽介):バンド始めて10年目にして、新人です(笑)。
──このバンドの名前が初めて公表されたのは2019年1月でしたね。
新居延遼明(以下、遼明):そうです。2018年10月に爆弾ジョニーの企画で、キョウスケ (希陽介)の曲だけやるバンド、安田くんの曲だけやるバンド、あと爆弾アコースティックバージョンのスリーマンをやったんですよ。当時は一夜限りの予定で、まだバンドの名前もなかったけど。
声児:たまたま呼ばれて行ったら思いのほか楽しくて。「もっかいやろうぜ!」「バンド組もうぜ!」みたいな。めちゃくちゃ青春になった(笑)。
遼明:もともと声児は札幌にいたときから友達だったんですよ。対バンもしてたし、一緒にいつかやりたいと思ってて。
声児:高校のときに初めて二人を見たんですね。遼明がブチギレたライブをしてて、なんかカッコいいなと思って。まぁ俺は俺でチューニングって言葉も知らないまま、ベースぶっ叩いてステージ走り回ってるような奴だったんですよ。そしたら「すげぇベースが現れた」って噂になってしまい(笑)。そこから共通の友人を通して知り合って、すぐ仲良くなって。
▲SAMURAIMANZ GROOVE |
遼明:聴く音楽はバラバラだけど、この二人は勢いがあるんですよ。キッズマインドはすごく似てる。
希陽介:あと、僕が作る曲ってわりかしリズムセクションが複雑で。ハネの感じ、ファンキーさを持ってる奴じゃないと活きない曲だと思うんですけど。いざ声児とやってみたら「すげぇちょうどいい奴がいた!」みたいな。
声児:へへへ。マンズ (SAMURAIMANZ GROOVE) はファンクしてりゃ大丈夫かなって。
──ただ、新しくバンド名を付けて動き出せば、爆弾ジョニーのファンがざわつくことは容易に想像できますよね?
希陽介:うん……なってんじゃないかなぁ?
声児:……なってるでしょうねぇ。
遼明:でも、あーんま考えてないっす。俺の経験上、なんか一個のことだけやってたら病むんですよ。だからバンド二つやって、バランス取ろうと思って。自分のテンションがいい状態でやりたいし、やった以上はね、全部が上手くいくようにやりたいから。今まで爆弾でやってたこと全部放り投げて「新しくマンズやりまーす」って言ってるわけじゃないから。
──はい。
遼明:あと音楽で言うと、MVで出た「Hello」っていう曲、あれはキーだった。希陽介がギターのイントロだけ持ってきたとき、俺は「この曲を完成させたい!」って強く思って。じゃあどうやって?って考えたときに、爆弾でやる想像ができなくて。ヴィジョンが見えなかった。これはマンズでやったほうが絶対いいと思って。根拠はないんです。僕のヴィジョン、イメージがマンズだったから。で、あのイントロに歌とコードつけて曲を書いたら、声児もすげぇテンション上がったし。やっぱり希陽介と声児が引き出してくれたものがあるんですよね。それでいい曲になったから。いい歌、いい曲って、人に聴いてもらうべきだし世に出すべきじゃないですか。当時は爆弾もいろいろゴタついてて、それができない時期だったから。
▲1stアルバム『見参ッ!!!』 |
遼明:うーん、違いはこれから見えてくればいいかなぁと思いますけど。でもね、ライブはだいぶ違う。マンズはちゃんとやらなきゃって思う。
声児:マンズのほうが力入ってる。「やるぞ!」って感じ。爆弾はこの二人にとって、いい意味で実家っぽさがあるんだよね。
希陽介:一緒にいて思うのは、爆弾ジョニーって5人が納得さえすればそれでいいんですよ。そこがすごく大事な部分で。でもSAMURAIMANZ GROOVEは人から見られることをすごく大事にしてる。みんながみんな目立とうとするせめぎ合いもあって、なんかバトル感がある。喧嘩してるわけじゃないけど「ちっきしょ、なんか今日こいつかっけぇな!」みたいな(笑)。
声児:『少年ジャンプ』感あるよね。爆弾は『コロコロコミック』なんですよ。
──わからない(笑)。どのへんが違うんでしょう?
声児:『コロコロコミック』って、違う漫画のキャラ同士もみんな仲良さそうじゃないですか。仲良すぎて逆に毎日わざわざ集まんない。でも『少年ジャンプ』ってわざわざみんな集まって「今日の一番カッコいい奴決めようぜ!」って言ってるみたいな。
遼明:あ、レコーディングのとき俺もそれ感じた。マンズはね、まず二人の音がデカい。「うるせぇ」と思うし、「これ掻き消してやりてぇ!」って思いながら歌ってる。耳栓つけてスタジオ入るのも初めてだし。
希陽介:明確な違いがあるとすれば、マンズは、それぞれが自分がカッコいい瞬間を出さなきゃいけないバンド。爆弾はやっぱり歌ものメインだから、遼明の良さをまず引き立てないと成り立たないんですよ。感覚の違いとしてそれはある。あと俺と遼明は付き合いも長いし喧嘩もするけど、そこで声児がいい接着剤になってくれるから。声児は人を楽しませようとする奴なんですよ。それはすげぇありがたいし、俺らも楽しませてもらってる。だから、ちゃんと楽しませなきゃダメなんだなって思えるというか。
遼明:でもね、今は爆弾とマンズのこと二つ話してるけど……たぶん爆弾をやっててもやってなくても、いつか声児となんかやりたいなって思ってたんです。だから俺、マンズをバンドだと思ってないんですよね。ロックバンドだけど、もっと柔軟だし自由度は高いし。
声児:ロック遊びだよね。ロックバンドっていうより。
◆インタビュー【2】へ
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