ローランド、さまざまな太鼓音色で演奏&分解して持ち運べる世界初の「担ぎ桶」スタイルの電子和太鼓「TAIKO-1」

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ローランドから、さまざまな種類の太鼓の演奏が可能な電子和太鼓「TAIKO-1」が登場。長年の電子ドラム開発で培った技術を駆使した製品で、2020年夏に発売される。

長年にわたり電子ドラムの研究開発に取り組み、多くの独自技術やノウハウを蓄積してきたローランド。その技術を応用してカホンを電子化した「ELCajon」など電子パーカッションの開発にも注力している。また、日本の伝統的な和太鼓のについても研究を進めるなかで、太鼓芸能集団「鼓童」と出会い、お互いが打楽器文化を発展させたいという思いに共感し、交流を深めてきた。

鼓童の協力のもと電子和太鼓への取り組み、2017年には初の試作機を製作。そのパフォーマンスは大きな話題となった。その後もローランドの技術やノウハウを注ぎ込み、さらなる構造の改良、軽量化を図り、完成したのが、世界初の担ぎ桶スタイルの電子和太鼓「TAIKO-1」だ(「担ぎ桶」=木の桶を使った胴と鉄の輪に革を張った打面を持ち、帯で肩にかけて演奏する太鼓)。


▲2面のパッドに各2種の音色をアサイン可能(面/フチ)。音色数は100以上、ユーザー音色は最大500(音の長さの合計はモノラル24分またはステレオ12分)。20種以上のエフェクトも搭載。接続端子はOUTPUT(MONO)、PHONE(ステレオミニ)、MIXI IN、TRIG INなど。フットスイッチやフットペダルも使用できる。本体サイズは430×430×521(W×D×H)mm、重さは4.5kg。

和太鼓は日本各地の祭りや学校教育などで使われ、多くの人に親しまれる楽器だ。しかし、演奏時の音量が大きく、本体のサイズ・重さによって持ち運びに苦労しがちな和太鼓を個人で所有することは難しく、練習する場所も限られていた。また、演奏会場の環境によっては大きな太鼓を持ち込めないこともプロの演奏者にとっては悩みとなっていた。こうした問題を解決するフィーチャーが「TAIKO-1」には盛り込まれている。

「TAIKO-1」は、打面を叩く位置や強さに応じて多彩な音を奏でる和太鼓特有の音色変化を、ローランドの技術によって忠実に再現している。桶胴太鼓はもちろん、長胴太鼓や締太鼓など異なる種類の和太鼓や拍子木、さらには太鼓以外の打楽器の音色も内蔵。1台でさまざまな音色を使って演奏できる。USBメモリーに保存したオーディオファイルを本体に取り込んで演奏したり、内蔵の太鼓の音に別の音を重ねて新たな太鼓の音を作ることも可能。別の打楽器や掛け声などを取り込むなど、アイデア次第でさまざまな演奏表現が楽しめる。


▲本体を分解してコンパクトに収納可能。中央のリモコンのような形状のものはTAIKO-1の音源部。128×64ドットのLCDと操作ボタンを備える。ヘッドホンをつなげば騒音の心配なく練習が可能。

打面には、ローランドの電子ドラムV-Drumsでおなじみの静粛性に優れたメッシュ素材を採用。音の大きさを気にせずに練習することができる。練習のための機能も充実。テンポ感を養うために必要なメトロノームや和太鼓の練習に欠かせない「地打ち」フレーズを収録。Bluetooth機能も備え、スマホの好きな曲に合わせて演奏することも可能だ。また、本体を分解してコンパクトに収納でき、容易に持ち運びできるのもポイント。さらに充電式ニッケル水素電池(単3形x 8本)での駆動にも対応し、自由に動きながら演奏が行える。

「TAIKO-1」は、これから和太鼓を始めたい初心者が気軽に練習できるだけでなく、プロ演奏家のパフォーマンスの可能性を広げることができる、新しい和太鼓となっている。


▲2月7日に行われたローランドの発表会には鼓童の北林玲央さんと渡辺ちひろさんが登場し、TAIKO-1の演奏を披露。迫力のある太鼓の音色で会場を沸かせた。発表会の詳細は後日お伝えする。

製品情報

◆TAIKO-1
価格:オープン(市場想定価格 142,000円前後 税込)
発売日:2020年夏
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