【インタビュー】和氣あず未、「自分らしさ」込めたデビューシングル

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■今すごくワクワクしています

──では改めて楽曲について聞かせてください。まず「ふわっと」ですが、さあここからという始まり感が伝わってくるような楽曲ですね。

和氣:はい。和氣あず未、アーティストデビューへの第一歩という曲になっていますね。「跳ねる靴音」とか「Step by Step」っていう歌詞もあるんですが、ここから踏み込んで行こうっていう気持ちを込めて歌わせていただきました。あとは「君」という言葉がたくさん出てくるんですが、私はそれをファンの方のこととして歌わせていただいているんですよ。早く君に伝えたい、君の笑顔が好きだからって、感謝の気持ちも込めながら。

──特に気に入っている歌詞やメロディの部分はありますか?

和氣:オチサビの「もっと遠く もっと高く」というところです。自分らしくアーティスト活動をしていきたいと思うんですが、もっと遠くまで行ってみたいし、もっと高い場所を見てみたいという気持ちもある。まだ始まったばかりではありますが、いつか私もっていう気持ちも込めて歌いました。



──「ふわっと」という言葉からはふんわりした感じや軽やかさみたいなムードが伝わってきますが、サウンド面ではかなりロックなアプローチもあります。

和氣:「ふわっと」という言葉、すごく自分に合っていると思うんです。ふわっと飛び越えて行けたらいいなと思いつつ、でも内面ではめちゃめちゃもっと行くぞ!みたいな気持ちもあるので……。

──テニスで鍛えられた根性みたいな?

和氣:スポ根はすごくあると思います。テニスも一気に決着をつけるのではなくて、ひたすらラリーをして相手を疲れさせようみたいな、長期戦のタイプだったんですよ。根性はすごくあります。

──そういうところが、あのサウンド感で表現されているのかもしれないですね(笑)。一方「シトラス」は初恋の甘酸っぱさ、切なさが描かれています。女の子の共感率、高そうですよね。

和氣:そうだと嬉しいです。今の私の年齢の恋愛ソングというよりは、中高生くらいのイメージで歌っているんですが、いやぁ、青春っていいなあ!って思いますよね。私は中高一貫の女子校だったので、絶対楽しいであろう時期にそういう青春らしいことが何もなかったんです。だから完全に自分のイメージとか妄想とかで歌わせていただきました。歌ってて、うらやましいなあって思うくらいピュア。すごく切ない曲ではあるけど、大人になってからもその当時の恋愛に後悔がなかったり、好きになって良かったなって感じられるような前向きさもあるんですよね。こういう曲、大好きなんです。

──女の子にとって恋愛は、人生においてもこういう表現の世界においても欠かせない要素だと思いますが、いろんなキャラクターを演じたり曲の主人公になりきったりすることで、擬似体験をしてる気分になることもありますか?

和氣:そうですね。この気持ちすごくわかるなっていうところもあれば、逆にこういう気持ちは私にはわからないなって思ったりすることもありますけど。でも「シトラス」は、歌っていてすごく主人公の気持ちを感じやすい曲だなって思いました。



──ちなみに、この季節になると聴きたくなるお気に入りのラブソングなんかはありますか?

和氣:クリスマスの曲は、寂しくってキュンキュンしちゃうんですよね。クリスマスってたぶん皆さんは楽しいイメージが強いと思うけど、私は切ない方が強いんです。イルミネーション、めっちゃ切なくないですか?仕事の帰りとかに見ると、「……切なっ!!」って思う!

──(笑)。じゃあ今回のカップリングの「Snow Falls」なんてまさにそうですね。

和氣:そうそう!あれも切ないです。このCDが出る頃にはもうクリスマスは終わっていますが、まだまだ寒いこの時期にぴったりかなと。でも「Snow Falls」は切なすぎますよね(笑)。言いたかったことが伝えられなかった。でも、すごく後悔しているわけじゃないんだろうなっていうのは感じられる曲。他の3曲に比べるとちょっと大人っぽい曲になっているんですが、寒さとか雪とかがさらに切なさを強調しているんだなって感じます。あと、「Snow Falls」では「僕」という表現が使われているので、男性でも女性でも入りやすい曲なんじゃないかなとも思いますね。

──では「ナイショの気持ち」はどうですか?

和氣:この曲はきっと初恋なんですよね。「傷つくのが怖い」とか「臆病な私」のようなマイナスな言葉も入っているけど、メロディがすごく明るいから、初恋を楽しんでいるんだろうなって感じ。うらやましいですよ、こういう純粋さを持っている主人公って。恥ずかしくて目をそらしちゃうとか、知らない気持ちが溢れて止まらないとか、「君」と出会って世界がすごく変わったんだろうなって思う。いくら毎日が同じことの繰り返しでも、「君」がいるだけで楽しくなる……キュンキュンするなあって思いながら、歌わせていただきました。

──オリジナル曲が増えていくと、それらの楽曲で構成するライブも楽しみになってきますね。

和氣:ライブという意味では何度かやらせていただいているんですが、1人でステージに立つっていうのは今回のリリースイベントが初めてになります。いつかは和氣あず未としての1stライブをやる……それが今後の夢でもありますね。

──歌手も声優も、声で何かを伝えるというのが共通点。こうして音楽活動も本格的にスタートして、改めて思うことや感じたことはありますか?

和氣:たとえば歌詞の中にあることを自分が直接経験をしていなくても、イメージをしたり、自分なりの捉え方でなんとか表現していくっていうのは声優のお仕事も同じだと思うんですよね。だから、それぞれのお仕事で経験することは今後すごく活かされていくんだろうなって思います。これからも両方、全力でやりたいです。

──では最後に、2020年の目標や抱負を聞かせてください。

和氣:2019年は声優業としてすごく精神的な安定感のある1年だったんですが、2020年からはさらにアーティストとしてゼロから始まるわけですから、きっと刺激的な1年になるんじゃないかなと思います。今まで「〇〇役の声優・和氣あず未」として応援してくれた方もたくさんいたんですが、2020年からは「アーティスト・和氣あず未」として応援してくれる方がどれくらいいらっしゃるんだろう?これまで色んなイベントに足を運んでくださっていた方は、自分のリリースイベントなどの場にも来てもらえるかな?そんなふうに考えながら、今すごくワクワクしています。知っている顔も知らない顔も、もっともっと見ていきたいと思っていますので、これからもぜひよろしくお願いします!

取材・文◎山田邦子

▲「ふわっと/シトラス」初回限定盤A

▲「ふわっと/シトラス」初回限定盤B

▲「ふわっと/シトラス」通常盤

1st Single「ふわっと/シトラス」

2019年1月29日(水)発売
■初回限定盤A(CD+DVD)
COZC-1617~18/¥2,000+税
■初回限定盤B(CD+DVD)
COZC-1619~20/¥2,000+税
■通常盤(CD)
COCC-17736/¥1,500+税

[CD]
1.ふわっと 作詞:金子麻友美 作曲・編曲:持田裕輔
2.ナイショの気持ち 作詞:cotton*、RAMS 作曲:cotton* 編曲:ツカダタカシゲ
3.Snow Falls 作詞 : 宮崎京一 作曲 : 宮崎京一、Yo-Hey 編曲 : 宮崎京一、飯田涼太
4.シトラス 作詞:宮嶋淳子 作曲・編曲:トミタカズキ

[DVD収録内容]
■初回限定盤A
「ふわっと」Music Video/Making Movie
■初回限定盤B
「シトラス」Music Video/Making Movie

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