<ドリカムワンダーランド>開幕、“空飛ぶ吉田美和”がさいたまスーパーアリーナに登場
DREAMS COME TRUEによる4年に一度のグレイテスト・ヒッツ・ライブ<DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2019>が7月14日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ(スタジアムモード)で開幕した。そのオフィシャルレポートをお届けする。
◆<DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2019>画像
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デビュー30周年と、4年に一度のワンダーランドが重なるという奇跡的なアニバーサリーイヤーに突入しているDREAMS COME TRUE。このスペシャルイヤーでどんなワンダーランドを見せてくれるのか──いつにも増して周囲の期待感は高まっていた。
やはり<史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND>と言えば、エンターテインメントやショービジネスの世界では、それだけでブランドとして世界にも通じるほどの名声を確立している。例えば’95年のワンダーランドでは“ドリームキャッチャー”と言われる巨大メリーゴーラウンドを出現させ、その模様を映像で見たマイケル・ジャクソンが「僕もあれをやってみたい」と言ったのはあまりにも有名な話だ。
さて、今回のワンダーランド。全公演で45万人を動員するチケットは、もちろん全会場即日ソールドアウト。スタートとなったさいたまスーパーアリーナ(スタジアムモード)には27,000人の観客が2日間、計54,000人が詰め掛けた。
結論から言えば、これまでのものすべての要素が詰まった、まったく新しいショーだった。 アニメーションを駆使したシアトリカルなオープニングは、前回のワンダーランド(2015年)やその後の<THE DREAM QUEST>ツアーの流れを汲むものだし、「世界中からサヨウナラ」ではワンダーランドの象徴とも言える3Dフライトで“空飛ぶ吉田美和”を目撃できた。ちなみに、さいたまスーパーアリーナで3Dフライトが行われたのは今回が初めてということであり、会場側からワンダーランドの開催を熱望してのものだったということだ。
さらに、今回はいったいどんなステージになっているのかということが(これはお客さんもそうだし、エンタメに関わるすべての人間にとって最大の関心ごと)注目なわけだが、もちろん期待を裏切るわけがない。エンドステージであれセンターステージであれ、とにかくステージにおける見せ方を極めているドリカム。彼らが行き着いたのが“トランス フォーム(変形)”というもので、ワンダーランドの原点とも呼ぶべき“移動”をさらに発展させたものだった。「行きたいのはMOUNTAIN MOUNTAIN」で、なんと60トンもの重さになるビッグバンドを載せたエンドステージが浮き上がり、そのままぐっと前に動き出していくのだ。そしてそれがセンターやアリーナ後方にまで出現する。つい数分前までの見え方とはまったく異なった感覚でライヴを観ることになり、常に新鮮な驚きがあった。さらに、最前列とか最上階といった座席の優劣をもフラットにしてしまう驚きの仕掛けだった。
また、20年ぶりとなる新曲「SPOIL!」(7月7日発売)をリリースした、FUNK THE PEANUTSの登場があったことも忘れてはならないだろう。そもそも’95年のワンダーランドでライヴ・デビューした二人。今回のワンダーランドに合わせるように新曲をリリースしたのもうなずける。登場するやいなやミュージックビデオでお馴染みの振り付けを披露し、会場中を盛り上げた。
このように、これまで培ってきたワンダーランドの遺伝子をさらに発展させた形で体感できる今回のワンダーランド。しかし最大の驚きは、他のところにあった。それは、音楽だ。アース・ウィンド&ファイヤー2代目ドラマー、ソニー・エモリーとT-SQUAREの坂東慧のツインドラムに始まり、元タワー・オブ・パワー・ホーンセクションのキーマンとして知られるトランペッター、グレッグ・アダムスなど凄腕ばかりの8名のホーン隊から放たれる分厚いサウンドはどんな演出であってもその主役を譲らないほどの存在感だった。そこに、“むき出し”と表現したくなるほど圧倒的なパフォーマンスで魂を揺さぶる吉田美和と多彩なテクニックでバンドアンサンブルを統率する中村正人が君臨するのだから、音楽的なクオリティーはワールド・スタンダード。さらに 30年分のヒット曲の数々に、このバンドでしかできないファンキーなナンバーも織り交ぜながらのセットリストは、まるでひと夜の夢のようだ。
ステージの壮大な機構やあらゆる演出は音楽を彩るために捧げられるものという大いなる自信を見せつけてくれた今回のワンダーランド。そう言えば、ライヴが始まってから通常は消される客電という全体の明かりがずっと点きっぱなしだった。すべてをさらけ出して、それでもなお誰も到達できない地点で熱狂的なライヴを繰り広げるDREAMS COME TRUEの姿に、異次元のエンターテインメントの原点がここにあると確信させられた。
文◎谷岡正浩
公演情報
2019年
7月14日(日)埼玉・さいたまスーパーアリーナ(スタジアムモード)
7月15日(月・祝)埼玉・さいたまスーパーアリーナ(スタジアムモード)
7月27日(土)北海道・札幌ドーム
8月3日(土)愛知・ナゴヤドーム
8月4日(日)愛知・ナゴヤドーム
8月10日(土)埼玉・さいたまスーパーアリーナ(スタジアムモード)
8月11日(日)埼玉・さいたまスーパーアリーナ(スタジアムモード)
8月31日(土)福岡・福岡ヤフオク!ドーム
9月1日(日)福岡・福岡ヤフオク!ドーム
9月7日(土)大阪・京セラドーム大阪
9月8日(日)大阪・京セラドーム大阪
※全公演SOLD OUT
<かんぽ生命 presents 「史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2019 ~ドリカムの夕べ ~」>
2019年
9月14日(土)広島・広島グリーンアリーナ
9月15日(日)広島・広島グリーンアリーナ
9月28日(土)沖縄・沖縄コンベンションセンター 展示棟
9月29日(日)沖縄・沖縄コンベンションセンター 展示棟
10月5日(土)愛媛・愛媛県武道館
10月6日(日)愛媛・愛媛県武道館
10月11日(金)宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ
10月12日(土)宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ
※全公演SOLD OUT
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