【インタビュー】DROP DOLL x 福山翔大、映画『JK☆ROCK』で音楽への情熱が燃え上がる

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福山翔大主演映画『JK☆ROCK』が4月6日から全国にて公開される。同映画は、自身が所属していたロックバンド「JoKers」の解散をきっかけに音楽の道を挫折した福山演じる海江田丈が、初心者で結成された女子高生バンド・DROP DOLLへの指導を通して音楽への情熱を取り戻していくという青春物語だ。今回BARKSでは福山とDROP DOLLの対談を敢行。福山の高校時代の話や役者論、女優活動と音楽活動を並行させるDROP DOLLの強みなど、映画にまつわるエトセトラを語ってもらった。

■とにかく家で映画ばっかり観ていました
■福岡という田舎で毎日もやもやしていて(福山翔大)


――『JK☆ROCK』は福山さんとDROP DOLLがメインキャストの映画ですが、DROP DOLLのみなさんは福山さんにどのような印象を抱きましたか?

チヒロ:福山さんには孤高のオーラがあって、ちょっと怖い印象がありました(笑)。でも最初の読み合わせの時、福山さんはすごい迫力で演じてらっしゃって、ご一緒できることがわくわくに変わりましたね。実際の撮影中にいろいろとお話させていただくようになって、面白い方だというのを知って。ちょっと自分と同じ匂いを感じましたね(笑)。

福山翔大(以下、福山):ええっ、そう?(笑)

チヒロ:福山さんの高校時代のエピソードに、勝手に親近感を抱きました(笑)。

――どんなエピソードか気になりますね(笑)。

福山:制服のシャツを出してたら、学校から原稿用紙3枚分の反省文を書くように言われて……。その作文は「なぜシャツを出したのか」という問いから始まるんですよね(笑)。勝手に出てきただけだけど!?と思いながら、それを世界規模の話へと広げていったという、くだらないことなんですけどね(笑)。

ユイナ:福山さんは撮影の合間にいろんな話をしてくださって、その話がすごく引き込まれるんです。場を和ませてくださったりするだけでなく、お芝居のアドバイスもたくさんしてくださいました。監督さんとの会話を見ていて、お芝居に対してすごくストイックな方だなと思いましたし、すごく優しくて魅力的な方ですね。女優としても学ぶことが多かったです。

ユキノ:ミステリアスな人だなと思っていたんですけど、実際はとても気さくな方でした。私、LUNA SEAさんが大好きなんですけど――。

福山:僕が撮影の合間にLUNA SEAの「LOSIER」を鼻歌みたいに口ずさんでいたら、(ユキノが)今までに見たことがないくらいときめいていて(笑)。

DROP DOLL:あはははは!

福山:そしたらLUNA SEAが大好きだったという(笑)。そういう一面があるんだ、とびっくりしましたね。

ユキノ:福山さんと私に共通点はないと思っていたから、私から話しかけることはないんだろうなと思っていたんです。だから「えっ!? LUNA SEAが好きなんて、仲間だ~!」って気持ちでいっぱいになってひとりで興奮していました(笑)。

ユイナ:「LUNA SEA好きなんですか!?」って、あの時のユキノはめっちゃ積極的だったよね(笑)。

ユキノ:我を忘れて話しかけちゃいました(笑)。同じLUNA SEA好きとして親近感を抱いております!


▲福山翔大

――福山さんはDROP DOLLにどんな印象をお持ちですか?

福山:やっぱりこの3人はふだんから一緒に活動しているだけあって、本読みの段階から3人のグルーヴがあるな、それぞれの持っているカラーも全然違うなと感じていたんです。僕の演じる海江田 丈という人間は3人それぞれに指導していかないといけない立場なので、どういうコミュニケーションを取るべきなのか、敢えて取らないほうがいいのか、そのへんを探りながら交流をしていきました。3人はとても活発で、等身大の女子高生。本当に役のまま。だから(ユキノが)いちばんミステリアスだと思っていたんです。

――ユキノさんが演じるリナは、クールですよね。

福山:だから「ROSIER」の一件は驚きでした(笑)。そこで「自分はどんな高校生活だったかな、どんな高校生だったかな?」と考えたりして。だから反省文の話をしたんだと思う(笑)。

――福山さんはどんな高校生でしたか?

福山:とにかく家で映画ばっかり観ていました。同世代の俳優たちは東京でオーディションを受けたりしているなか、僕は福岡という田舎で毎日もやもやしていて……友達と遊んだりすることが悪いことだと思っていたんです。高校1年生で「高校3年間で映画を1200本観られなかったら俳優に向いてない」というノルマを立てて。今思えば「遊べよ!」って感じなんですけど(笑)。

DROP DOLL:あはははは!

福山:でも自分にとってはその時間が大事だったのかな。なんでそれができたかというと、同世代への反骨心もそうだけど、映画を観ることが楽しかったからだと思います。映画を観ることに打ち込んだ高校生活でしたね。

――音楽映画の登場人物を演じるうえで、どんなことを大事にしようと思われましたか?

福山:NHKドラマ「You May Dream」でシーナ&ザ・ロケッツの鮎川 誠さんを演じさせていただいた時は、実在する鮎川さんに自分自身を寄せていったんですけど、今回はオリジナル作品ということで、とにかくかっこよく映らないとこの映画が破綻してしまうと思って。どれだけかっこよく、どこまで本物のミュージシャンとして見えるのか――ONE OK ROCKさんの動画や、海外のアーティストさんのライブ映像をYouTubeでいろいろ観て研究しましたね。誰を模すかというよりは、それぞれのアーティストの立ち姿を見ていったというか。


▲チヒロ(Dr&Vo)

――福山さんに本当にバンド経験ないのか疑わしいレベルのパフォーマンスでした。

福山:全っ然、まったくなんです(笑)。鮎川さんを演じた時に初めてエレキギターに触れたので。

ユキノ:海江田 丈は実在する人物なんじゃないかと思うくらいですよね。

ユイナ:かっこいいよね。「Are you ready!?」って言っているシーン、思わず「Yeah!!」って返しそうになりましたもん!

チヒロ:心の中では「Yeah!!」ってしっかり叫んだよね。福山さんはめちゃくちゃ頭を振っていて、クビ大丈夫かなあ……でもそこがロックらしいなと思って。

ユイナ:迫力のある男らしさが、映像からもバン!と伝わってきますよね。

福山:いやいや(笑)。3人は楽器を持った瞬間に豹変するんですよ。スイッチが入るというか。あれはすごく不思議だし、その姿を見て「ああ、ミュージシャンの方はこうなんだな」と感じましたね。楽器を持つことで安心する部分もあったりするんじゃないかなって思うんだけどどう?

ユイナ:ああ、それはあるかも(笑)。持って演奏するものだから、自分の一部になっている感覚はあるかな。

ユキノ:楽器を持ってると自分が強くなれる気はするよね。

福山:やっぱり! すごく生き生きしてるなと思ったんだよね。

チヒロ:チヒロもスティックがないとドラムの音が出せないし。

ユイナ:うん。楽器がないとDROP DOLLとしていられないからね。

チヒロ:だから福山さんも「安心する部分がある」と感じてくださったのかな。バンドをやっている人間としても、すごくうれしいです。バンドをやっていて良かったって思いますね。

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