【インタビュー】カノエラナ、キュートでロックなキャラクターを併せ持つ新進気鋭のSSWが放つ1stシングル「ダンストゥダンス」
■今回の2曲を聴けば、この人はいろんなことがやりたいんだな
■いろんな声で歌いたいんだなということが伝わると思います
――カップリングの「猫の逆襲」は先ほどから話が出ていますが、「猫の逆襲」は「ダンストゥダンス」とは真逆ともいえる、キュートかつホンワカしたムードのナンバーです。
カノエ:私の初期ライブはロックな感じの曲ばかりだったので、もうちょっとホンワカタイプで、ロックな曲の間に挟める曲が欲しいなと思ったんです。でも、ギターもわりとジャカジャカしていて、一回聴いただけで“おっ!”となるものがいいなというのがあって。私は小さい頃から猫が好きで、仲良くなれる確率がすごく高かったんですよ。なので、なにかしら繋がりがあるなとずっと思っていて、いつか猫の曲を書こうと思っていて、いっそ猫になっちゃえ…みたいな(笑)。
――そして、お客さんに「にゃーっ!」と言わせようと?(笑)
カノエ:はい(笑)。曲を作る時に、お客さんをイメージしたというのはありましたね。そういうのも面白いなと思ったんです。私のライブは本当にいろんな方……それこそ老若男女という感じで、幅広い層の方がこられるんですよ。そういう中で、「猫の逆襲」は一番刺さるんじゃないかという(笑)。
――たしかに、この曲の破壊力は相当です(笑)。歌詞は猫目線ですが、自身も野良猫のように自由に生きたいという思いが投影されている気がします。
カノエ:メッチャそうです。私は子供の頃から猫になりてぇなと思って、一緒にゴロゴロしたりしていたので(笑)。野良猫は自由気ままだし、物事に対して無関心だし、人間に媚びを売らないじゃないですか。そういうところがカッコいいなと思って。だから、私は猫になりたいんです(笑)。
――ということは、「猫の逆襲」もリアル・ソングといえますね(笑)。この曲はホンワカしたイメージとは裏腹に、ロックンロールとダンスを融合させた独自のテイストやイントロのサンバっぽいキーボードなど、凝ったアレンジが印象的です。
カノエ:この曲をアレンジしていただいたトラックを最初に聴いた時に、ビックリ箱からいろんなオモチャが“ワッ!”と飛び出してきているようなイメージを受けたんですよ。それは、いろんなリズムだったり、いろんなジャンルの要素が詰め込まれているからですよね。こういう切り口もあるんだ、すごいなと思ったことを覚えています。この曲をアレンジしてくださった方はアレンジの方向性が纏まらなかったらしくて、私のライブを観て、このアレンジを思いついたと言っていました。それこそ、いろんな人達が「にゃーにゃー」言ってくれているのを見て、閃いたんだと思います。
――かわいいだけだったり、色物っぽい曲になったりしていないのがいいなと思います。「猫の逆襲」の歌録りは、いかがでしたか?
カノエ:この曲は2回歌って終わりました(笑)。
――Aメロはラップ調だったりしますし、イメージとは裏腹に簡単な歌ではないと思うのですが?
カノエ:簡単ではないです。特に2番のAメロの喋りっぽいところは、ライブはいいとしてブースで歌うのは難しいという気がしていたんですよ。でも、意外とスンナリいったという(笑)。ずっとライブでやってきている曲なので歌い慣れているというのもありますけど、アレンジャーさんが作ってくださったデモ音源が面白過ぎて、もう何回も聴いてしまって(笑)。“おもしろぉーっ!”というテンションのまま歌録りをしたので、楽しい感じに録れたのかなと思います。スタジオの雰囲気も明るいというか、「ダンストゥダンス」の時とはそれこそ真逆でした。「ダンストゥダンス」の時は、「どうしましょうこれ? どうします? ヤバいッス、ヤバいッス」みたいな感じだったので(笑)。
――今回の2曲は同じアーティストとは思えないくらい違っていますよね。その結果、今作で初めてカノエさんに触れるリスナーは、「ダンストゥダンス」と「猫の逆襲」の間にいろんな曲があるんだなということがわかるシングルになっています。
カノエ:今回の2曲を聴いてもらえば、この人はいろんなことがやりたいんだな、いろんな声で歌いたいんだなということが伝わると思います。
――他の作品も聴きたいと思わせる力を持ったシングルとえいますね。それに、「ダンストゥダンス」のMVを撮られたと聞きました。
カノエ:撮りました。MVを撮ることになった時に、私の中では“昭和感”が漂うイメージだったんですよね。元々そういうのが好きなので、そういう場所がいいですねぇ…とサラーッと言いまして(笑)。私は元気系のミュージック・ビデオばかり撮っていて、前回のリード曲の「サンビョウカン」という曲だけちょっと落ち着いた感じだったんですね。今回は「サンビョウカン」とはまた違う切り口で、大人っぽさも出しつつ、ちょっとお茶目なところもあって…というビデオを撮りたいなと思って。今の私は髪も伸びたりしているので、ちょっとお嬢ちゃん的な自分と、元からいるちょっと男っぽい感じの自分という2種類を用意しました。それに、サスペンス・ドラマ風の展開になっているので、そこも楽しんでもらえるんじゃないかなと思います。
――いいいですね。撮影するにあたって、昭和感のある場所は見つかったのでしょうか?
カノエ:見つかりました。西日暮里で撮影したんです。西日暮里の夜のお店をお借りして、営業していない早朝から夕方の時間帯を使って撮ったんです。そのお店は、かなりヤバかったです(笑)。“えっ、本当に、ここで撮るの?”みたいな(笑)。面白いビデオになっているので、ぜひ観て欲しいです。
――MVも必見ですね。さらに「ダンストゥダンス」のリリースに合わせてツアーを行いますが、今回は2パターン開催になっています。
カノエ:バンド・ツアーと弾き語りツアーをやります。バンドは1年ぶりなので、感覚を取り戻す必要があって、そこはお客さんと一緒です。これはちょっと大変だぞということで、がんばらねばという感じです。ただ、バンドで歌うのはメチャメチャ楽しいんですよ。バンドでライブをする時は曲によってギターを持ったり、持たなかったりするので、そういう変化も楽しんでいただけると思いますし、今回のシングル2曲も絶対にバンドで映える曲だと思うんですよ。私はずっと弾き語りのライブを全国のいろんな場所で散々やってきていて、そろそろバンドを…と自分の中でも思っていたので、バンド・ツアーはすごく楽しみです。
――そして、その後弾き語りの22公演を行います。
カノエ:このツアーは全ヶ所ワンマンで、本当に一人で回るんです。大変さもあるけど、ツアーを1本まわると絶対的にスキルアップできるので、この規模で回らせてもらうことにしました。私は元々は人見知りで、家から出たくないタイプなので、一人でステージに立つのがいつでも怖いんですけど、そういう中でどれだけ自分を出せるかというのがあって。そこを鍛えるためにも、弾き語りのライブはいっぱいやりたいんです。それに、今回の弾き語りツアーはバンド・ライブを踏まえてどう変わるかというのがあって、それも自分の中の楽しみになっています。弾き語りというと地味だったり、退屈そうなイメージを持っている方もいるみたいですけど、私のライブは違います。私は騒げるシーンもあれば、じっくり聴いてもらえるシーンもあるような立体感のあるライブを目指していて、今回のツアーはそれをより色濃く出したいと思っているんです。なので、期待していてください。
取材・文●村上孝之
リリース情報
発売日:2019.3.13
定価:¥1,500+税
品番:KRKB-1001
01.ダンストゥダンス
02.猫の逆襲
03.ダンストゥダンス -Instrumental-
04.猫の逆襲 -Instrumental-
ライブ・イベント情報
3月21日(木)愛知 名古屋APOLLO BASE
3月23日(土)福岡 Drum Be-1
3月28日(木)東京 WWW
3月30日(土)大阪 アメリカ村 BEYOND
ツアー特設サイト: https://www.kanoerana.com/news/4473.php
<猪鹿超絶ぼっちツアー>
4月18日(木) 神奈川 新横浜strage
4月20日(土) 熊本 Be-9・V2
4月21日(日) 鹿児島 SRホール
4月24日(水) 宮崎 SR BOX
4月26日(金) 長崎 出島テラス
4月28日(日) 福岡 INSA
4月29日(月) 佐賀 GEILS
5月3日(金) 大分 BRICKBLOCK
5月11日(土) 愛知 伏見JAMMIN'
5月12日(日) 静岡 浜松FORCE
5月16日(木) 新潟 柳都SHOW!CASE!!
5月18日(土) 石川 金沢GOLD CREEK
5月19日(日) 大阪 南堀江knave
5月25日(土) 広島 BACK BEAT
5月26日(日) 岡山 ペパーランド
5月30日(木) 京都 GROWLY
6月1日(土) 香川 sumus
6月2日(日) 愛媛 キティホール
6月8日(土) 北海道 札幌SOUND CRUE
6月13日(木) 宮城 仙台LIVEHOUSE enn3rd
6月15日(土) 岩手 盛岡Club Change
6月16日(日) 東京 新宿ReNY
ツアー特設サイト: https://www.kanoerana.com/news/4492.php
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