【対談】フルカワユタカ×安野勇太[HAWAIIAN6]、避けていたメロコアを盟友と共作「遅れて来た青春を謳歌している」

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■もどかしさもあるけど
■お互いにリスペクトがあるから

──「クジャクとドラゴン feat. 安野勇太」のレコーディング自体はいかがでした?

フルカワ:ギターとベースのバッキングは勇太が入れたので、そこはすんなり。すんなり行ったと言っていいのかわからないけど。

安野:元来ベースなんか弾けないから、そういう意味では大変でしたけどね(笑)。

フルカワ:結構前に作ったベースフレーズなんて勇太はもう覚えてないだろうし、わざわざ復習してこないだろうから、デモの演奏をコピーしてレコーディングに臨んだんですよ。勇太に手間を掛けないように。で、ベースのレコーディングをしてたら勇太が、「ちょっと弾かせて」と。その後、飲みに行ったときに“なんでベースを弾いたか”を明かしてくれたんですけど、「オマエのベース、ひどかったぞ」って言われ(笑)。

安野:はははは!

▲フルカワユタカ×安野勇太[HAWAIIAN6]

フルカワ:「見てられなかったぞ。音も小せえし」って(笑)。僕のプレイはメロコアを通ってないんですよ。だから、ギターに関しても歪みのスピード感はもちろん、弾き方からアンプのセッティングまで、自分がやってきたことと全く違っていて。メロコアってドラムがバーッと鳴ってるじゃなですか。勇太の音はそれでも露骨に抜けがよく聴こえてくるんですよ。それがベースに関しては顕著に出ていた。てなこともありつつ、ギターにおいても、バッキングが勇太で、ギターソロは僕、みたいに完全分業しましたね。バッキングを全部譲るってことのメンタルは、ギタリストとしては当然スムーズじゃなかったけど、今回のコンセプトとしては正しかったし、結果得るものは大きかったです。やっぱり20年くらい、そういう音の中で勇太はやってきてるんだから、一朝一夕にオレができたらおかしいですよ。メロコア的な歌い方も教えてもらいましたし。

安野:レコーディングしてみたものの、曲に対して歌が浮いてるんですよ、プカプカと(笑)。フルカワの曲なのに、一番の異物感が“フルカワの歌だった”という。

フルカワ:“メロコアでも優しく歌っていい”とか、“ここは弱く歌ったほうが次が映えるよ”とか。自分の歌だったら、おそらくそれをやってるんですけど、メロコアだからアタッキーに歌ったほうがいいのかなとか、いろいろ考えちゃったんです。でもね、マーちゃんもそうだし、ハヤシくんもそう。誰とやってもそうだけど、自分自身が意固地になる必要もないし、3人はいろいろ言ってくれる友達だから、すげえ勉強になりました。もどかしさもあるけどお互いにリスペクトがあるから楽しかった。

安野:刺激はあったよね。HAWAIIAN6以外で、他の誰かと一緒にメロコアをつくることって、そうそうないし。おもしろかったですよ、なんとも。ま、勉強にはなってないですけどね(笑)。

フルカワ:オレは今、譲れるメンタリティーにあるんです。オレがエゴを出して、“ここはこうしたい”みたいなものはなくて、それをおもしろがっている自分がいる。

▲▲両A面コラボシングル「クジャクとドラゴン / インサイドアウトとアップサイドダウン」

──これを機に、またフルカワさんが作るメロコア曲を聴きたいですけどね。

フルカワ:難しいですけどね。

安野:やればいいじゃん。昔からメロコアじゃなかったんだから、そのペースでやればいいんじゃないの?

フルカワ:うん。ジャンル関係なく、4つ打ち曲をやったり、DESCENDENTSみたいな曲をやってもいのかなと。それはソロの特権だと思ってるから。どうしても看板があると、知らないうちにそこに沿わなきゃいけなくなるから。でも、オレはバンドじゃないから。ソロは自由なので、今後はそういう作風になりそうだなと。

──では最後に、1月末にシングル記念特別企画<ユウタとユタカ>を大阪と愛知で行いますよね?

フルカワ:まだ何も決めてないけど、「クジャクとドラゴン」はやろうかなと。

安野:オレは誘われたから、「はい」と返事しただけです(笑)。

フルカワ:きっとアコースティックギターを持って来て、歌ってくれるんだろうなと。荒井(the band apart)とやったときは、彼は5曲とかしかやらなくて、ずっと喋ってましたからね(笑)。

安野:オレも5曲ぐらいしかやらないよ。

フルカワ:で、喋らないんでしょ?

安野:うん(笑)。

フルカワ:じゃあ、オレが1時間半ぐらいやるの(笑)? さすがに5曲はやってほしいけど、出たとこ勝負になっちゃうと思います。

取材・文◎荒金良介
撮影◎梶原靖夫


■両A面コラボシングル「クジャクとドラゴン / インサイドアウトとアップサイドダウン」

2018年12月5日(水)発売
NIW143 1,852円+税
01. クジャクとドラゴン feat. 安野勇太(HAWAIIAN6)
02. インサイドアウトとアップサイドダウン feat. ハヤシヒロユキ(POLYSICS)
▼Bonus track
03. too young to die
04. LOVERS SOCA
05. 僕はこう語った
06. DAMN DAMN
07. Lost & Found
08. Me, Dogs And Mother Mary
09. セレナーデ
10. すばらしい日々
11. lime light
12. next to you
13. シューティングゲーム
14. ドナルドとウォルター
※9/26@下北沢440 アコースティックライブ音源
※ボーナストラックはデジタルリリースなし。CDのみ収録

■<フルカワユタカ ワンマンツアー「ロックスターとエレキギター」>

▼2019年
1月26日(土) 千葉LOOK
2月03日(日) 神奈川・横浜BAYSIS
2月09日(土) 静岡UMBER
2月10日(日) 京都MOJO
2月11日(月・祝) 岡山・ペパーランド
2月23日(土) 埼玉・西川口ハーツ
3月01日(金) 福岡・Queblick
3月03日(日) 北海道・札幌COLONY
3月09日(土) 宮城・SPACE ZERO
3月10日(日) 福島・郡山PEAK ACTION
3月22日(金) 石川・金沢vanvanV4
4月13日(土) 大阪・梅田シャングリラ
4月14日(日) 愛知・APOLLO BASE
4月21日(日) 東京・WWW
▼チケット
¥3,990(税込) オールスタンディング/整理番号付
※3歳以上、チケット必要
※各公演ごとに、ドリンク代別途必要
一般発売日 12月8日(土)

■<シングルリリース記念特別企画「ユウタとユタカ」(acoustic LIVE)>

2019年1月29日(火) 大阪・雲州堂
2019年1月30日(水) 名古屋・Live & Lounge Vio
OPEN 18:30 / START 19:00 (両日共)
出演:フルカワユタカ / 安野勇太(HAWAIIAN6)
▼チケット
前売3,500円(全自由・整理番号付 / ドリンク代別)
一般発売:2018年12月29日(土)10:00~

■<フルカワユタカ × 須藤寿 生誕祭 III>

2019年2月28日(木) 東京・吉祥寺STAR PINE'S CAFE
OPEN18:30 / START19:30
▼出演者
フルカワユタカ / 須藤寿 (髭)
▼チケット
前売3,500円 (全自由・整理番号付 / ドリンク代別)
一般発売:2018年12月20日(木)

■ライブイベント<y's presents「貴ちゃんナイト vol.11」>

2019年2月16日(土) 下北沢 CLUB251
開場17:30 / 開演18:00
▼出演者
フルカワユタカ
百々和宏 (MO’SOME TONEBENDER)
渡會将士 (brainchild’s / FoZZtone)
MC:中村貴子
▼チケット
¥3,800 (ドリンク代別)※スタンディング
e+ (イープラス) http://eplus.jp/takanight/
(問)下北沢 CLUB251 03-5481-4141
※当日の入場は整理番号順となります。


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