【ライブレポート】DAIGO、ツアー<Deing>東京公演で「C E T=クリスマスイブ楽しもうぜ!」
BREAKERZのヴォーカリストDAIGOが12月24日、東京・神田明神ホールにて<ソロデビュー15周年記念ライブツアー“Deing”>のファイナル公演を開催した。これは12月5日にリリースした初のカバーアルバム『Deing』を携えて行われたものだ。
◆DAIGO 画像
『Deing』は、所属レコード会社“Being”が1990年代から2000年代初頭にリリースした大ヒットナンバーより、厳選した11曲を再構築、カバーしたアルバムだ。DAIGO自身も中学や高校時代によく聴いたり、カラオケで歌っていた楽曲たちだという。その制作指揮をとったのは、BOØWY、TUBE、B’z、B.B.クィーンズ、T-BOLAN、ZARD、WANDS、大黒摩季、DEEN、倉木麻衣ほか、数々のアーティストプロデュースでヒット曲を世に送り出したBeingの創設者でありプロデューサーの長戸大幸だ。
長戸プロデューサーとの本格的な初タッグとなるカバーアルバムは、Being所属アーティストとなって11年、DAIGOにとって念願叶っての特別作。そして、新たな発見や学びも多かったというレコーディングを経て、臨んだライブは作品同様にBeing愛に溢れて原曲への敬意を表した熱意溢れるものとなった。12月24日、平成最後のクリスマスイブに東京・神田明神ホールで開催された最終日のレポートをお届けしたい。
東京・神田明神ホールは12月15日にオープンしたばかりの神田明神境内に建てられたイベントライブホールだ。クリスマスイブで賑わう街の喧騒から少し離れた閑静な場所に佇むホール内は、寒波が押し寄せる外気とは打って変わって、ライブへの期待で充満し熱気で溢れていた。開演時刻を迎え、『Deing』収録曲の原曲音源がダイジェストで流れる中、バンドメンバーに続いてDAIGOが颯爽と登場。フロアはハート型をしたグッズのライトが無数に灯され、割れんばかりの歓声に包まれた。
濃紺のジャケットにブラックパンツ、ブラックタイというシックな装いのコーディネートで決め、ティアドロップのサングラスをかけたDAIGOにオーディエンスの視線が一気に注がれると、次の瞬間印象的なギターフレーズが鳴り響き場内はさらにヒートアップ。ライブはWANDSのカバー「もっと強く抱きしめたなら」から華々しく幕を開けた。オリジナルと同じロケ地で撮影したミュージックビデオも話題となっている同曲を、ストレートでハリのある瑞々しいボーカルで歌い上げるDAIGO。間髪いれず疾走感溢れるエネルギッシュなZYYGのカバー「君が欲しくてたまらない」をドロップ、ダイナミックな音像がこの上ない高揚感をもたらした。
「<Deing>ツアーにようこそ。俺がDAIGOです!! 皆さん、平成最後のクリスマスに、ここに居て大丈夫(笑)? DAIGOと一緒に過ごしてくれて嬉しいです。ありがとう!! まずはみんなで神田明神にお参りしましょう!」──DAIGO
神田明神の方角に向かって全員で二礼二拍手一礼を捧げ、今宵のライブの成功を祈願。さらに、「CET(=クリスマス イブ 楽しもうぜ~!)」とお約束のDAI語から、ポカリスエットCMソングとしても知られるFIELD OF VIEWの「突然」へ。原曲同様、歌始まりの同曲では、それまでかけていたサングラスを外し、人懐っこい笑顔を覗かせて大きく会場を沸かせる。「甘い Kiss Kiss」はオリジナルのREV同様にデビッドボウイをはじめとしたグラムロックをルーツに持つDAIGOだけあって実に似つかわしいナンバーだ。軽快なデジタルビートと妖艶な歌詞印象的な同曲が熱くグラマラスなボーカルで披露された。
カバーアルバム『Deing』では、森友嵐士(T-BOLAN)、大黒摩季、池森秀一(DEEN)といった3人とのデュエットが実現したが、続いては森友とデュエットした「離したくはない」、池森とデュエットした「このまま君だけを奪い去りたい」といった2曲のミディアムチューンを、この日はDAIGOソロバージョンで披露。アドリブでフェイクを織り交ぜるなどエモーショナルに歌い上げた「離したくはない」ではシンガロングで客席とひとつになり、「このまま君だけを奪い去りたい」では情感豊かな歌声で切ない歌詞の情景を写実的に浮かび上がらせた。
「おかげさまで今年僕は40歳になり、そしてソロデビュー15周年を迎えた節目の年になりました。こうやってライブに来てくれる皆さんの応援があったからこそ15年歌い続けることが出来ました。本当にありがとうございます。そんな中、この夏に15周年記念シングルとしてGLAYのTAKUROさんに曲を提供して頂きました。しかも2曲も! 僕にとっては『Deing』同様、本当に大切な宝物になりました。ここでそのTAKUROさんに書いて頂いた2曲をお届けしたいと思います!」──DAIGO
鮮烈なメロディーが胸を揺さぶる「真夏の残響」をドラマティックに歌い上げ、「今夜、ノスタルジアで」では自らのアコギでバンドとアンサンブルを重ねながら伸びやかな歌声を響かせた。そして、『Deing』より女性ボーカルの名バラードが披露されたのがライブ中盤だ。雄大なバンドサウンドに包容力溢れるボーカルが解け合うZARDのカバー「永遠」、DAIGO特有のソフトでウォームな歌声を活かした倉木麻衣のカバー「Secret of my heart」へ。女性ボーカルの楽曲と、DAIGOの歌声の相性は抜群。原曲とはまたひと味違う芳醇な味わいに満たされた。
ライブ後半は、イブにぴったりなクリスマス&ウィンターソングの名曲メドレーが届けられた。ビング・クロスビー「ホワイトクリスマス」、ワム「ラストクリスマス」、GLAY「Winter,again」、L’Arc~en~Ciel「winter fall」、X JAPAN「Forever Love」、山下達郎「クリスマスイブ」、B’z「いつかのメリークリスマス」、桑田圭祐「白い恋人たち」etc…。オマージュとしてHYDE、B’z、桑田圭祐のモノマネも交えながらの歌唱はさすがのエンターティナー。その勢いのままエキサイティングな大黒摩季のカバー「あなただけ見つめてる」へ。間奏のバンドメンバー紹介ではボルテージが上昇するばかり。そして『Deing』のオープニングナンバー「世界中の誰よりきっと」では、ステージを左右移動しながら客席との至近距離のやり取りを楽しみ、より一層和やかで親密な空間を作り上げて本編の幕を閉じた。
アンコールに応え、DAIGOがグッズTシャツに黒革グローブを装着して再登場。「ここでDAIGOサンタから、皆さんに歌のクリスマスプレゼントをお届けします!」と新曲が披露された。このオリジナルナンバーは『Deing』がDAIGO自身に与えた影響の大きさを物語るもので、「改めて万人に愛される名曲を、いつまでも色褪せない名曲を自ら作りたい!」という欲求が高まったというDAIGOが制作。それも、ツアー初日大阪公演で「例えばこんな感じは?」と冗談まじりに即興で作ったメロディーを土台に、新幹線の中で曲作りをしてしまったそうだ。ついには大阪公演翌日の名古屋公演で、その原型を初披露。それが高い評価を得たことでアレンジをさらに煮つめ、ストリングスとコーラスを加えた形で披露した最新バージョンが同曲となる。Beingらしい長いタイトルが特徴的なこのナンバーは、メロディーもBeing調のバラードだった。
「15周年を迎え、Beingの名曲たちのカバーアルバムを出すことができ、平成最後のクリスマスイブに皆さんと一緒にこうして過ごせていること、とても感慨深いです。そして今回このツアーをやったことでこの新曲が生まれました。改めて僕にとってライブは大事な場所なんだなと心から思います。これからもライブをやればいい曲がどんどん生まれてくるんじゃないかなって、純粋にそういう気持ちになっています! ミュージシャンとしてこれからもしっかりライブをやっていきますので、今後とも皆さんよろしくお願いします!」──DAIGO
そして、DAIGO☆STARDUSTのデビュー曲であり、氷室京介が楽曲提供をした「MARIA」へ。ラストは、「みんなでこれからも夢に向かって一緒に歩んでいこうぜ!」と呼び掛けて、『Deing』のエンディングチューンにして、ZYYG,REV,ZARD&WANDS featuring 長嶋茂雄のカバー「果てしない夢を」を客席と共に晴れやかに歌い、約2時間におよんだステージがフィナーレを迎えた。
撮影◎達川範一(Being)
■<DAIGOソロデビュー15周年記念ライブツアー“Deing”>2018年12月24日@東京・神田明神ホールSETLIST
02. 君が欲しくてたまらない
03. 突然
04. 甘い Kiss Kiss
05. 離したくはない
06. このまま君だけを奪い去りたい
07. 真夏の残響
08. 今夜、ノスタルジアで
09. 永遠
10. Secret of my heart
11. クリスマスメドレー
12. あなただけ見つめてる
13. 世界中の誰よりきっと
encore
14. 新曲
15. MARIA
16. 果てしない夢を
■Beingカバーアルバム『Deing』
▲初回限定盤A
【初回限定盤A (CD+DVD)】ZACL-9107 3500円(税込)
特典DVD:「もっと強く抱きしめたなら」Music Clip+Music Clip Off Shot
▲初回限定盤B
【初回限定盤B (CD+DVD)】ZACL-9108 4300円(税込)
特典DVD:ソロデビュー15周年記念ライブ<DAIGO VS DAIGO☆STARDUST>LIVE SELECT
・「ら・ら・ら」 Being Special Guest:大黒摩季
・「Secret of my heart」Being Special Guest:倉木麻衣
・「離したくはない」Being Special Guest:森友嵐士 (T-BOLAN)
▲通常盤
【通常盤 (CD ONLY)】ZACL-9109 2700円 (税込)
封入特典:通常盤初回生産分のみ「DAIGOカード(全4種の内ランダムで1枚封入)」
▼CD収録曲 (※全形態共通)
1.世界中の誰よりきっと
2.もっと強く抱きしめたなら
3.突然
4.永遠
5.離したくはない Guest Vocal 森友嵐士(T-BOLAN)
6.君が欲しくてたまらない
7.あなただけ見つめてる Guest Vocal 大黒摩季
8.甘い Kiss Kiss
9.このまま君だけを奪い去りたい Guest Vocal 池森秀一(DEEN)
10.Secret of my heart
11.果てしない夢を 森友嵐士(T-BOLAN), 大黒摩季, 池森秀一(DEEN) &DAIGO
▼「もっと強く抱きしめたなら」「このまま君だけを奪い去りたい」音源配信
・iTunes
https://itunes.apple.com/jp/album/id1441097912?app=itunes&ls=1
https://itunes.apple.com/jp/album/id1441098443?app=itunes&ls=1
・mora https://mora.jp/artist/346238/
・レコチョク http://recochoku.jp/album/A1011033952/
・BEING GIZA STUDIO https://sp.being.co.jp/music/daigo/ZACL-9109
この記事の関連情報
【レポート】45歳のオールドルーキー“一之森大湖”が初ステージで金爆とデュエット、歌謡界の新星はDAIGOプロデュース
【ライブレポート】DAIGO、20周年記念公演にスペイシーな感動「これからも俺たちの旅は続いていきます!」
DAIGO、ソロデビュー20周年公演に5年ぶりスペイシーハグ復活
DAIGO × 鬼龍院翔、カラオケ&トークイベント第二弾を3月開催
BREAKERZのDAIGO・AKIHIDE・SHINPEI、各ソロのアニバーサリーライブを2023年開催
【ライブレポート】V系の宴・番組『ヴィジュアル系主義』発の有観客イベント。WOWOWで放送・配信
<「ヴィジュアル系主義」フェス>、タイムテーブル公開
-真天地開闢集団-ジグザグ、WOWOW『ヴィジュアル系主義』に出演
<「ヴィジュアル系主義」フェス>に己龍、DAIGO、SHINの出演決定