【インタビュー】屋敷豪太「自分的には集大成を作ろうなんて大げさなつもりはなく、単純に“物語”があったんです」

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屋敷豪太が2011年『In The Mood For Hawaii』以来、およそ7年ぶりとなるアルバムをリリースする。屋敷はMUTE BEAT、MELON、Soul ll Soul、Simply Redなど歴々たるバンドに関わり、約20年間在住したロンドンから10年ほど前に帰国。地元・京都をベースに、近年では槇原敬之、藤井フミヤ、スガシカオ、堂本剛などのレコーディングやライブをサポートするほか、小原礼とRenaissance、そして、WATUSIやいとうせいこうらとDUBFORCEを結成するなど、活躍中だ。そんな屋敷豪太がなぜ今、コンセプチュアル・アルバムなのか、話を聞いた。

■『The Far Eastern Circus』は、
■京都にいたからこそできたような物語

──コンセプチュアル・アルバムということですが、どういうコンセプトで作られたアルバムなのでしょうか?

屋敷豪太 話せば長くなりますが(笑)。僕は、ソロアルバムは何年も出してなくて、最初にソロを出したときはまだロンドンにいて、当時言ってみれば“洋楽かぶれ”でした。10年前に日本に帰ってきて、その前くらいから日本の文化……向こうに住んでいる洋楽かぶれのバカだったから(笑)、日本のことなんて全く知らず、日本の歴史のことになると何も言えない僕がいて、恥ずかしかったことが多々あって……。で、イギリスでもやってたけど人といろいろなコラボをしてる方が楽しくて、10年前からは日本語の歌詞でやったり……新しい世代の子たちが面白い歌詞を載せたりするな、なんて思うことがあったり。で、だんだん洋楽も飽和状態になって、インターネットでどこにいても情報が入ってくるから、どこにいても同じような感じだなと思い始めたんです。同時に、食事を含めて日本の方が居心地がいいな、と。

──そのタイミングで日本に帰ってこられたわけですね?

屋敷豪太 そう。10年前に日本に帰ってきたら、邦楽が面白い。いろんな日本のアーティスト……スガ(シカオ)くん、槇原(敬之)くん、堂本剛くんとか、藤井フミヤもそうだけど、一緒にレコーディングしたり、ツアーしたり。それと同時に、その上の世代……ハッピーエンド周り、小坂忠さん、鈴木茂さん、小原礼さんとか、亡くなっちゃったけど、サディスティック・ミカバンドの加藤和彦さん、そういう人たちに加えて僕の同期……MUTE BEAT、MELON、その辺りの人たちとも交流するようになった。向こうに20年いたから、余計に日本の文化にありがたみを感じるのかどうか分からないけれど、もともと京都出身なので、6年くらい前に京都に家を買って、新幹線もあるし、日本の交通事情はしっかりしてるし、ロンドンにいたときも僕の友達なんか、車で2時間かけて来て、日帰りで仕事して帰るのが普通だったから。京都だったら新幹線乗ったら2時間で着いちゃうな、と。仕事あるときはもちろん東京に来るけど、基本は京都なんです。

で、京都で生活が始まって、僕が京都にいるというのを聞きつけた友達たちが京都の人たちを紹介してくれるわけ。その中で、僕がロンドンで持っていたスタジオの機材と同じスペックの個人持ちのスタジオがあることが分かって……。谷川(充博/レコーディング・ミキシングエンジニア)さんのスタジオファーストコールというスタジオ。MCIの卓はあるし、ヴィンテージマイクはあるし、コンプレッサー、アンプ……僕にしたら懐かしいような、なんでここにあるの?というものばかり。しかもコマーシャルスタジオじゃなく、自分で好きなようにやってらっしゃる。僕のこともよくご存知で、コラボアルバムまで全部持ってて、「いつか屋敷豪太と一緒に仕事するんだ」と思ってたようで(笑)。

──ある意味、怖いですね(笑)。

屋敷豪太 奇跡的でしょ(笑)? 谷川さんも30年くらい前、つまり20歳くらいのときに、東京の歴々のスタジオで仕事をされてたんですけど、京都で自分のスタジオを持ちたいと。京都は大きなゲーム会社もあるし、学生はたくさんいるし、デモテープ作ったり、お寺の音響の仕事とかいろいろあって、全然食べるのには困らず好きなことばかりやってる感じ。で、出会って、どうぞ好きに使ってください、僕も一緒にやりたかったんで、ということで、じゃあ、お言葉に甘えて……と(笑)。そうこうしているうちに京都での制作環境が整ってきた。

京都って時間が緩くなるというか……東京ってせせこましいというか時間を刻んで過ごすじゃないですか。京都にいると諦めつくというか、ちょっと歩くと神社なんかがたくさんあって、ちょっとよってみようかな、なんて、心の余裕ができたのかな。今やみんなストリーミングで一曲をダウンロードして聴いたりしますけど、物を持つこと……昔はジャケ買いと言って、30センチの大きな絵に惹かれて音も聴かないで買ったりしてたわけ。A面があって、B面になるとまたちょっと様子が違ったりして、その片面22分前後っていう長さもちょうどいいし、ジャケットが見開きだったりすると、絵だか写真だかあって、トータルで45分の世界に入り込んむ時間の余裕、レコード盤が持つアートフォームというか、そういうことの楽しみ方がなくならないでほしいなって思って。僕自身、叙情的なアルバムって作ったことがなくて、一曲目からズーッと繋がって起承転結がある、物を作りたいなって思ってたんです。ただ、それには時間も量力もかかるしね。

でもそんな中、いろんな人とのツアーをしてると移動もあるし、ラップトップを持って少しづつアイディアを入れ始めてたら、面白そうな曲ができ始めたんですね。するとまたそれも偶然。加藤和彦さんとやってたビタミンQでーー彼は亡くなっちゃったからバンド自体は消滅したけどーー加藤さんから紹介されて歌詞を書くのに手伝ってもらったクリス・モズデルというイギリス人がいた。クリスさんはYMOとか「ビハインド・ザ・マスク」といえば!みたいな人。加藤さん、つまり核となる人が亡くなったことで、周りの人とはちょっと疎遠になったりするじゃないですか? ある日、Facebookを見てたら、クリスさんが京都に家を買って住み始めたと書いてあって……。

──あのクリス・モズデル氏が京都に?

屋敷豪太 ニューヨークと東京と京都に家があるみたい。メッセージを送って何度かやり取りをしたところ、歩いて行ける距離に住んでたんですよ(笑)。縁というか……その繋がりが面白い。彼は僕の日本での活動のこともすごく分かってくれるし、僕も彼が思っているイギリスのことも分かるし、イングリッシュジョークもクイーンズイングリッシュも分かるし、イギリスの歴史も面白いけど、日本の歴史も面白いし、京都に住んでいるっていうことは日本の文化とか歴史、そういうのが面白いんでしょ?と。それに加えて京都の雰囲気も好きだしと言うことで何回か会ってお茶をしたりして話をしている中で、こういうコンセプトアルバムの物語を考えてるんだ、一緒にやろうよと盛り上がって。じゃあ、どんな話にしようかと。

──そこからコンセプト、物語が始まるんですね。

屋敷豪太 京都にいたからこそできたような物語だと思うんだけど、簡単にいうと、前世も来世もまたその来世もやっぱりこの人を好きになっちゃう、そんな感じのラブストーリー。僕らはそこを、実はアマテラスとスサノオは……というところまでもっと掘り下げて、その一方で来世にもタイプトリップもできちゃうんじゃないか、みたいな話をしたり……タイトルのThe Far Eastern Circusっていうのは、もともとの先祖たちって日本で生まれ育ったーーアイヌ系の人もいるけれどーーアジア/ヨーロッパ大陸から来ている、ユダヤ人の残党が流れ着いた、いろんな説があります。それを全部ひっくるめて“サーカスのようなもの”……ひとつの社会の坩堝みたいなものなんじゃないかというところから、Far Eastern Circusっていう響きが漠然と面白いなとなって。

──そこからアルバム作りが始まるわけですね。

屋敷豪太 僕がイントロダクションとなるインストの部分を作り始めると、クリスが次から次へバンバン歌詞を送ってくるわけですよ、こんなのどうだって。その中で「THE UNIVERSE IN REVERSE」って始まりがいいな、響きいいなって思った……僕はこれまでやったことがなかったんだけど、結果、詩先(詩を元に曲を書き始めること)になって、やり始めたらサクサクと進んで、この曲が終わるころにはこう展開して、次はこう展開して、次のこの歌詞面白いなって、あっという間に全体像ができちゃった。

これは京都で作ってるからできたものだろうし、僕の妻がオーガニック化粧品(京都ちどりや)を手がけていて、無添加、農薬使ってない、自然農法とかだんだん勉強し始めて、身体に入れるものは大事だなと。昔は適当に食べつつも、野菜食べなあかん、ビタミンとらなあかん、くらいはあったけど、そういうのを教えてもらっているうちに、彼女は田舎に工房を作って野草を研究しながら化粧品の材料に考えていく。そこで、田舎の農家を物色しているうちに僕の田舎が京都の山奥の綾部というところで、その辺りに行くようになった。だから彼女に会わなかったら田舎に戻るようなことはなかった。彼女自身はニューヨークに20年住んでたり、京都市内で生まれ育っているから田舎の景色を見てない。キレイキレイっていうから、僕も見ているうちに日本の原風景……気がついたら僕が生まれた頃から景色が変わってないよな、なんて思い始めて。それと同時に歴史のことにも興味を持ち始めたら綾部の歴史が結構ディープで(笑)。

──ディープと言いますと?

屋敷豪太 日本海が近いからアジアの人たちが流れ着いてそこにいたとか、綾部ってもともと漢部って書いたりとか……それに鳥居が普通滑らかに横にのびてるけど、すごく反ってて独特なんです。世代が近い京都の市長とか市役所の人にあったり、話したりするうちに西暦300年くらいまでのものは大体分かるんだけど、それ以前にできたものもあると。そのあたりの神社とか相当古いわけ。京都市内よりも古い。

──把握しきれてないってことですかね?

屋敷豪太 しきれてない。だからすごく謎がいっぱいあるし、未だに古墳も見つけてないものがたくさんある。国宝があったり、聖徳太子が創建したと伝わるお寺があったり……その辺のことも面白くなって、僕に中で時空がいっしょくたになり始めて……そうしているうちに綾部の幼馴染がFM局に勤めてたり、市役所で綾部を宣伝するためにいい絵を撮ってたりしているときに、すごく綺麗な雲海の映像があったり、シャガ(アヤメ科アヤメ属の多年草)が一面に群生しているところがあって、いろいろ世界を回ってけど、こんなに綺麗なところ見たことないよってとこが、まさかの僕の生まれ故郷にあった。それが衝撃で。そこでジャケットのデザインが決まって……そういうふうにアルバムの構想が決まって、固まってきて今日に至る感じなんです。



■基本は全部自分で
■できるところまでやろうと思った

──用意してきた質問のうち5つくらいがすっきりしまして……(笑)。今回、アルバムを聴かせていただいたときに、懐かしい感じがしたんです。

屋敷豪太 それ、Charさんも言ってた。

──全曲、聴いたことがある感じがしたし、アルバムの長さを見て、これはアナログ盤だなと……。しかも今の豪太さんの思いがあって、MADE IN KYOTOのクレジットがされているわけですね。

屋敷豪太 そういうことなんです。基本は全部自分でできるところまでやろうと思った。20年向こうに住んでいて、歌うことや喋ることで伝わるくらいの英語力はある。だから一回自分で歌ってみようと。楽器もある程度できるから、できるだけフィーチャリングは使わないようにしようと思ったんです。他人のセンスが入ってくることでよくなることもあるし薄れることもあるから。でも、やっていくうちに自分のギターの限界があって……で、クリスに会ったころかな、ちょうどCharさんがライブで京都に来られて打ち上げに呼んでもらって。そのときにアルバムの話してたら、「いいときになったら聴かせてくれよ」と。

──で、聴かせた?

屋敷豪太 そしたら今度京都に行くから、というので弾いてもらったんです。それに最近京都に引っ越してきたKenKenにも弾いてもらって、サックスは僕がワールドツアーで一緒だったイアン・カークハム(Simply Red)とデータでやりとりして。さらにピアノは斎藤有太くんで、たまたま彼がソロアルバムを出したときだったので、わがまま聞いてあげるから、僕のわがままも聞いてと(笑)。後はロンドンの頃から付き合いはあったディジェリドゥのGOMAくん。しかも小原さんとのルネッサンスというグループの二枚目も実は京都のスタジオファーストコールで制作中なんです。ちなみにくるりもそのスタジオでやってて、くるりの佐藤くんにもベースをお願いしたり、僕とくるりでスタジオの取り合いになっちゃってる(笑)。クレジット的にはそんな感じですね。

──このアルバムは豪太さんの経歴に基づく集大成といった形でしょうか? それとも今の気分を出したアルバムですか?

屋敷豪太 自分的には集大成を作ろうなんて大げさなつもりはなく、単純にさっき話した物語があったんです。いつもだったらこんなのできたから聴いてねって終わってから渡すんだけど、今回は作っている途中で誰かに聴かせてみたくなって……。岸田(繁/くるり)くん、斉藤和義くん、堂本剛くん、フミヤ……いろいろな人に聴いてもらったんです。「屋敷豪太の集大成みたいな感じだった」とか「移動時間がすごく楽しかった」とか「時空がズレていく感じで面白かった」とかいろんなコメントが返ってきました。

今回は、意図的にそれまでは自分の中では封印していた、日本人が俗にいうグラウンドビートとかやってみたり。今回は違った意味でそういう雰囲気のものを入れたいなと思っていたこともあって、みんな“集大成”とか“懐かしい”と思ったんじゃないかな。また、特筆すべきは大沢伸一くんが「SEVENTY SENSES WORLD」で、僕がある程度打ち込んだものをリミックスするような形で参加してくれたこと。それは僕がMONDO GROSSOを手伝ったりしてるから、 グルーヴ感とかも集大成のひとつとして、みんなが受け止めてくれたのかもしれない。

──しかも今回はレコード会社を通さずに?

屋敷豪太 そうなんです。こういうアルバムって2枚も3枚も作るようなものじゃないし、一生に一回くらいは、自分で出版社やレコード会社の人の苦労を体感してみようと思って(笑)。そしたら細かいペーパーワークがたくさんあるし、もう大変(笑)。自分で発売日も決定する、値段も決める、贅沢に文化財になっている1枚1,000円くらいする綾部の和紙をジャケットにしたから……レコード会社にやりたいって言ったら「バカ言ってんじゃないよ」と言われますからね(笑)。そういう意味では中間がない分、その贅沢感をリスナーの方々に味わっていただきたい。だからそれほど値段は下げられないけど、僕個人だからできることがあるから、そういうことをしたり……、和紙だと印刷できないから自分でハンコを押すんです。シリアルナンバーも手書き(笑)。何枚売れるか分からないけど、初回限定の数百枚程度だったらできるかな、と。

──凝りに凝りまくりましたね。

屋敷豪太 CDもそのアルバムをミニチュアにした感じで和紙でやろうと思って。45分ノンストップでCDで楽しむこともできるし、A面B面があるから、アナログ盤でも楽しめる。


──今回は何から何まで「屋敷豪太が好き勝手やった作品」なんですね。

屋敷豪太 そうですねぇ……それに加えて中野裕之監督が「ピース・ニッポン」という映画をやられてて、それを制作しているときに本人から連絡をもらって、僕が2011年に出した『In The Mood For Hawaii』から一曲使いたいと。もちろんどうぞって言いつつも、今はこういうのをやってるんだと音源を送ったら、すごく素敵なメールが返ってきて「久しぶりに笑っちゃうような面白いアルバムで、気づいたら『The Far Eastern Circus』の音に合わせて三日間映像の編集をしてました」と(笑)。花火ばっかりなんですけど45分の映像を勝手に作ってくれて好きに使ってください、と。そんなのやってくれるなんて、面白いしありがたいし幸せもんだなって思いますね。すると、映像も自分でやっちゃう?ってことになって(笑)。12月26日に京都のロームシアターで、妻が運営する「ちどりや」の69周年があるんです。ロックってことで(ベタベタだけどw)、和義くんとか民生くんとかに声をかけて彼らの演目もありますが、今回の『The Far Eastern Circus』をノンストップでお披露目しようと。

──このアルバムの内容を生で聴ける?

屋敷豪太 そうなんです。そのライブの背景で流す映像を作りたいっていうのもあって、中野監督の花火、昔京都でコラボしたオイルを使ってアートをする仙石彬人くんの作品、綾部で撮影した雲海やシャガの絵とか、自分が旅したモロッコの風景、それに息子がロンドンで撮った雑踏とか、いろんなものをごっちゃ煮にしてコラージュして。使ったことがないんだけど、ADOBEのPremierとかいうやつをダウンロードして勉強しながら……(笑)。昔僕、ゲーマーだったんですけど、(これら一連の作業が)ロールプレイングゲームみたいって思い始めて(笑)。そういうふうに12月26日に先行販売するアルバムにDVD特典の映像を作ってたり……。

──ミュージシャンの域を超えてますね。

屋敷豪太 アーティストですかね(笑)。今まさにインタビューを受けながら、レンダリングをしているという(笑)。絵を見てもいいし、もちろん音を聴いて自分の想像で楽しんでもらいたいっていう思いはありますけどね。

──豪太さん、サポートをはじめ、DUBFORCEなどの活動もありますよね? 制作時間はかなり限られていると思いますが。

屋敷豪太 正直、趣味みたいなものだし。他に遊びもするけど、音楽の仕事って楽しいからストレスはたまらないけど、音楽に溺れそうになるときもある。それのストレス発散するのがまた音楽だったりするでしょ? 中野監督の例でいうと、いつも映像に関わっている人が、面白い音楽を聴くと触発されて、それが趣味で映像作っちゃう、それが発散にもなる。音楽は自分の安定剤なのかもしれなくて。新幹線で2時間移動するようになって、寝るときもあるけど、アイディアを貯めたり、実験してみたり、そういうことをやっているうちに新ソフトを試してたりして、できていった感じ。大変ってのはなく……今が一番大変かも。製品にするのが慣れてないし、ライブへのタイムリミットがあるから間に合うのか、と(笑)。楽しいですけどね。

──ところでアルバムを作るにあたって、漏れたアイディアはありますか?

屋敷豪太 いくつかありますね。主人公がバーに行くんですが、バーの音楽が、ジャズクラブっぽいので作ってたんですが、ちょっと違うかなと。昔のモダンジャズっぽい感じで別の機会に使おうと思ってます。それにアフリカっぽいリズムだけでいくようなものもあったり……、LAっぽい、クルセダーズ、マイケル・フランクスっぽいふわっとした曲もあったり、いくつかありますね。

──アルバムを通して音楽的な縛りはなかったんですね。

屋敷豪太 そう、歌詞が音楽的なものも持って来ちゃった感じ。クリスの世界観、一緒に考えて物語は作ったけど、いつも言葉を考えている人=作詞家の力ってすごいなって思ったし、音楽的に日本でいう五七五じゃないけど、そういう流れやライミングがあるし、作りやすかったですよね。歌詞が導いてくれる感じ。

──もしかしたらクリスさんの歌詞によっては、例えばヘヴィメタルみたいな曲ができてた可能性もある。

屋敷豪太 ある(笑)。結構クリスが描くのが熱い歌詞だったりすると、僕がクールな音を作ったり。クリスも逆に「こうなるんだ」って驚きもあったみたいで。

──そこはキャッチボールができてたんですね?

屋敷豪太 できてましたね。近所に住んでるし(笑)。

──今回作詞家がクリスさんではなく、日本人だったら内容が変わってましたよね?

屋敷豪太 どうかな。今回の日本語バージョンも作りたいと思っているんです。これに日本語を載せるんじゃなくて、日本語の歌詞でアルバムを作りたい。どういう物語になるかわからないけど、また全然違ったものになるかもしれないし、もしかしたらこれの続編みたいになり可能性もあるし。


『The Far Eastern Circus』

2019年1月21日(月)リリース
[以下、2018年12月25日(火)まで枚数限定先行予約]
■アナログ盤+DVD&直筆シリアル番号入り黒谷和紙スペシャルジャケット(生産限定盤)6,900円+税
■CD盤+DVD&直筆シリアル番号入り黒谷和紙スペシャルジャケット(生産限定盤)4,900円+税

A Side
1. Introduction - THE UNIVERSE IN REVERSE PART I
2. THE KNIFE THROWER - THE STRAITJACKET OF REALITY
3.UP THE HILL OF GOOD AND EVIL - BALANCING ACT
4.SEVENTY SENSES WORLD - SE
5.BLOOD ON FIRE

B Side
6.CAN’T CONTROL MYSELF
7.LIVING WITH AN EXPLOSION
8.SISTER SUN
9.Looking at the day light (Inst)
10.ENLIGHTENMENT
11.THE UNIVERSE IN REVERSE PART II

Written by
Gota Yashiki (Music)
Chris Mosdell(Words)
Musicians:
Guitar Char ZICCA RECORDS
Sax Ian Kirkham
Bass Ray Ohara
Didgeridoo GOMA
Piano Yuta Saito by the courtesy of Darashina Records
Bass Masashi Sato by the courtesy of Speedstar Records / Victor Entertainment
Bass Kenken
Gota Yashiki
Tomocha

Arranged and mixed by Shinichi Osawa(SEVENTY SENSES WORLD)

Pictures:
Sea of clouds Sugii Toshiyuki & Satoru Iseki FM AYABE
Fireworks Hiroyuki Nakano
TIME PAINTING AKITO SENGOKU
London Junya Yashiki
Miyako-Island Stars yosh

Produced by Gota Yashiki
Engineerd by Mitsuhiro Tanigawa

An original recording by GOTA Records
Made in KYOTO


<chidoriya rocks 69th>

2018年12月26日(水) ロームシアター京都
開場17:00/開演18:00
▼出演
屋敷豪太、奥田民生、KenKen、佐藤タイジ、MANNISH BOYS(斉藤和義×中村達也)、宮川町舞妓、芸妓
音楽プロデュース:屋敷豪太
▼バンドメンバー
屋敷豪太(Dr)、小原礼(B)、佐橋佳幸(G)、西慎嗣(G)、斎藤有太(Key)、山本拓夫(Sax)
▼チケット
VIPシート ¥12,000(税込)※お土産付き / S席 ¥6,900(税込)/ A席 ¥5,900(税込)
一般発売:11月18日(日)10:00〜
・Yahoo!チケット https://ticket.yahoo.co.jp/tour/00003446/
・ローソンチケット http://l-tike.com  Lコード 55396
・イープラス http://eplus.jp
・チケットぴあ http://pia.jp/t  Pコード 130-372

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