【千歌繚乱インタビュー】REIGN、「よかったら一緒に遊びませんか?」
BARKS主催イベント<千歌繚乱vol.19>に、5周年を迎えたばかりのヴィジュアル系バンド・REIGNが出演する。
REIGNはヴィジュアル系ならではの美しさと激しさを持ち合わせるバンド。楽曲のクオリティも高い。今回のインタビューでは現在の彼らの考え、2019年2月11日にTSUTAYA O-EASTで予定されている自身最大規模のワンマンライブへの意気込みなどを語ってもらった。
◆ミュージックビデオ ほか
※本記事は12月21日に渋谷REXで開催される<千歌繚乱 vol.19>において、来場者限定で配布される「千歌繚乱 ARTIST BOOK」掲載のインタビューの一部を事前に公開するもの。「千歌繚乱 ARTIST BOOK」ではメンバーへの一問一答アンケートなど、より深い内容が掲載されている。
◆ ◆ ◆
──REIGNは2018年11月9日に結成5周年を迎えられましたね。
郁磨(Vo):11月9日、10日に高田馬場AREAで5周年ワンマンツアー<REIGN 5th ANNIVERSARY ONEMAN tour2018〜2019 「The REIGN #1【redefinition】」>のファイナルを迎えて、11月17日に札幌からまたワンマンツアー<REIGN 5th ANNIVERSARY ONEMAN tour 2018〜2019 「The REIGN #2【beyond】」>が慌ただしく始まったんですよ。次のステップというか、ファイナルのTSUTAYA O-EASTにめがけてのツアーにシフトしてるので、5周年の余韻は俺はないですね。
──<The REIGN #1【redefinition】>をスタートする時には5周年を迎えるにあたっていろいろな思いがありましたか?
郁磨:そうですね。そのツアーで過去の曲を掘り返してほぼ全曲やったんですよ。僕個人で言うと、そこで改めて歌詞を見つめ直して、今の解釈で楽曲と向き合えたらなと思いましたね。
龍史(B):昔の曲に対しては“ああ、こんな曲あったわ~”っていうばっかりで、覚えるのに必死で振り返るどころじゃなかったんですけど(笑)。まあでも“あの頃はこんなだったな”思い出して懐かしかったですね。
TANO(G):曲を振り返ってみると、5年前とは各々の技量や作曲のスキルが違うなと。でもライブでやった時に今でも胸張ってできる曲だなと思いました。あと俺は、5年目を迎えて改めて楽屋に落ちてるゴミを拾うようになりましたね!
TANO:何でしょうねえ。
龍史:年を取ったっていうことじゃない?(笑)。
和春(Dr):僕は途中加入でまだ2年目くらいなんですよ。昔の曲を聴くと今とは全然違ってて、別のバンドのコピーをしてる感覚に陥る瞬間もあったりして新鮮でしたね。
──もともとREIGNはどんなコンセプトで結成したバンドなんですか?
郁磨:結成当時は“悪魔的右ストレート”っていうキャッチコピーがあったんですよ。意味合いは“悪魔的=ものすごい”と、“右ストレート=わかりやすく世界観が伝わるように”っていう。今はその当時掲げてたものとは変わってるのかなあ?
──今現在、REIGNとしてリスナーに伝えていきたいことは何ですか?
郁磨:これはREIGNとしてというよりも、バンドをやってる中でライフワーク的なメッセージとして変わってないものは、平たく言うと“勇気を与えたい”ということですね。“やりゃあできるよ”みたいな。自分はもともと歌が好きで、音楽やヴィジュアル系が好きでバンドを始めたっていうタイプじゃないんですよ。むしろ音楽は苦手で、“歌、上手だね”って言われたこともないし。本当にたまたまなんですよ、バンドを始めたきっかけなんて。ゼロ以下からのスタートだったんで、劣等感との闘いをずっと繰り返してきたんですね。でも始めちゃったし、カッコいいと言われたいし、売れてぇしと思ってやってきて。今ではステージに立ったら最強のボーカルだと思ってやってる。そういう自信を勝ち得たっていうのは自分の中ではすごく大きいことで。苦手なことやできないこともやりゃあ何とかなるっていう、前を向く姿勢をずっと歌ってますね。
──郁磨さんご自身の生き方をそのまま歌詞にして歌っているわけですね。
郁磨:そうですね。もちろん今でもまだまだ足りないところがあるから、僕のスタンスとしては“一緒にいこうよ”と。お客さんもREIGNの一部だし、俺たちが先頭を歩くけど一緒にいこうよと。それは歌詞でもライブでもそういう思いでいますね。
──11月14日にミニアルバム『BEYOND』をリリースされましたが、どんな作品を作ろうと思って制作に入りました?
龍史:曲はTANOと俺で作ってるんですけど、今回は全然時間がなかったんで、とりあえず書かないといけない一心で作ったんですよね。作るからには同じような曲を書いてもしょうがないので、まったく違う要素のものをあるだけ引っ張り出してきたっていう。
TANO:僕も龍史と一緒ですね。特にアルバムのコンセプトが決まってたわけではないんで、今自分の頭の中にあるものを曲にしたっていう感じですかね。
龍史:結果、コンセプチュアルなものではなく、“これが今のREIGNなんだな”っていうミニアルバムになりましたね。
──歌詞では“壁を破っていこう”みたいなメッセージを感じましたが。
郁磨:今のREIGNを書きたいっていうか、書かないといけないなと思ったんですよね。前回の過去の曲をやるツアーと、今やってるO-EASTに向けてのツアーを見据えた中での、観せ方の違いを作るためのミニアルバムなので。ツアーとツアーの合間にしたのもそのためなんですよ。自分を超えたいし、今までのREIGNを超えたいし、前進している姿を必ず提示したいと思って。冒頭のSEからの1曲目「BEYOND」はまさにそうですね。
──それぞれ特に思い入れのある楽曲やこだわりのある曲を教えてください。
郁磨:まぁ全部なんですけどね。何だろう?「眠剤」はすごい苦労したかな。曲の第一印象が“情緒不安定”だったんですよ。そんな曲に乗る歌詞って何?と思ってたら、情緒不安定な歌詞を書いてました(笑)。
龍史:これは俺の勝手なこだわりなんですけど、「僕の独裁的教育思想反論の歌」は音源とミュージックビデオが若干違うんですよ。ガラッとアレンジが違うわけではないんですけど、ミュージックビデオでは頭の回想シーンに若干の違いをあえて作ってるところがこだわりですね。
TANO:僕が作ったのは1曲、「Chu×Chu×Chu」なんですけど。郁磨に“サビの頭を‘Chu Chu Chu’っていう言葉にしてくれ”って言った時に“嫌だ!”って言われて(笑)。郁磨は何度か歌詞を書き直してましたね。
郁磨:歌詞と曲の方向性は一緒なんですけど、さじ加減というか…大人と子供と、男と女と、ちょうどいい年齢設定で書くの難しかったです。
郁磨:LINEでケンカしたこともありましたね、“俺はそういうの言わない”とか。俺がそういうこと言うのは違うよな、みたいな自分の中の自分イメージがあるんですよ。
──言葉は可愛いいのに、サウンドはヘヴィでカッコよく、そのバランスもすごくよかったです。
郁磨:そうなんですよ。TANOがその言葉を使ってほしい意味合いがよくわかったんで、じゃあそれ使わないと話になんないねっていうのもあったし、今までも自分の中のイメージを壊してきたこともあったんで。それで迷ってた言い回しの微調整をいっぱい繰り返しましたね。
和春:俺は3曲目の「眠剤二十錠」が印象的かな。ドラムが意外と難しいフレーズがあって大変だったなと。そういうフレーズのこだわりはあるんですけど、できあがったものに対してドラムはどうでもいいところにあるんですよね、正直。このご時世、使うドラムセットが何であろうが、音が作られちゃうんで。これからライブでやった時に思い入れができてくるのかなって思ってます。
──冒頭のお話にもありましたが、<REIGN 5th ANNIVERSARY ONEMAN tour 2018〜2019 「The REIGN #2【beyond】>がスタートしまして。現在(取材日:11月21日)、札幌を終えたところですが手応えはどうですか?
TANO:単純にこのミニアルバムの5曲を初出しの日だったので、みんな内心は気が気じゃなかったですね。
TANO:します、します。
郁磨:いやもう緊張のかたまりです。でもライブ自体は最高すぎて、ファイナルかなと思うくらいの熱さでしたね。手応えしかない。無敵感がすご過ぎて。
──2019年2月11日のTSUTAYA O-EASTでのツアーファイナルはどう迎えたいですか?
郁磨:僕はとにかくやりたかった目標の箱なんですよ。でも今の心境としては、ただEASTでやるっていうだけの話で。伝えたいことは一緒だし、お客さんと何を共有したいかっていうことも一緒だし。だからこそ初日がファイナルみたいな感じになっちゃったんですけど(笑)。ツアー全箇所同じ気持ちでやろうかなと思ってます。
龍史:郁磨が言ったようにどこだからとかじゃなく、今自分らができることをすべてやるのが筋なのかなと。REIGNというものを表現できたらなって思います。
TANO:REIGN史上、一番大きい箱ですし、和春が初めてREIGNのサポートをやってくれたのがEASTなんですよ。それ以来、立ってないんですね。個人的にはガチガチになっちゃうタイプなんで、あんまり力入れ過ぎず最初からリラックスしていこうかなと思ってますけど。
和春:僕は去年のWESTワンマンからずっと悔しい思いがあって、その気持ちを払拭したいんですよね。単純に会場が大きくなるとそれだけ求められるものが出てくると思いますし、ただがむしゃらにやるだけなのは終わりだなと思って。EASTでは胸を張ってステージ上に立っていたので、そのためにこのツアーを頑張りたいなと思います。
郁磨:SAVAGEは一緒に2マンやりました。
和春:俺はMEIDARA以外は全バンド知ってます。特にTRNTY D:CODEのベース(MST)とマニピ(39)の人は昔から知ってますね。
TANO:和春は交友関係が広いんですよ。
郁磨:和春以外の3人の人脈×10くらいです。
和春:それはない(笑)。まあでも会えば話す人は多いですけどね。
──対バンイベントは燃えるほうですか?
郁磨:んー、僕らはイベントもワンマンもあんまりスタンスは変わらないですけどね。でもイベントでポケーッと観てたり、中途半端にノってる人がいるとうれしいですけどね。全然関係ない話かもしれないですけど、昔から転校生とか外国人に自分から話しかけちゃうタイプなんですよ。お客さんもそれに近い感覚で。興味がなかったら興味ないんですよ。それをこじ開けるのってとても難しいし、それこそサシで飲まないとダメぐらいな感じだと思うんで(笑)。別に諦めてるわけではなくて。絶対乗らせてみせるぜ!っていう暑苦しさじゃなく、“ピンポ~ン♪よかったら一緒に遊びませんか?みたいな。ただ、煽り方が煽り方なんで、燃えてるように観えるかもしれないですけど(笑)。
取材・文◎牧野りえ
◆ ◆ ◆
REIGNが出演する<千歌繚乱vol.19>、チケットは現在イープラスにて発売中。
<千歌繚乱vol.19>
出演:SAVAGE/TRNTY D:CODE/MEIDARA/モンストロ/REIGN
会場:渋谷REX
料金:【一般チケット】3,800円 【当日券】4,000円 ※ドリンク代別途
・チケット受付
11月30日(金)12:00~12月20日(火)
[イープラス]
http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010163P0108P002278053P0050001P006001P0030001
<REIGN 5th ANNIVERSARY ONEMAN tour 2018〜2019 「The REIGN #2【beyond】」>
2019年1月6日(日)福岡DRUM SON
2019年1月20日(日)大阪CLAPPER
2019年2月11日(月)TSUTAYA O-EAST
『BEYOND』
■初回限定盤
2,800円(税抜)/ CD6曲+MV/S.D.R-340-A
[CD]
1.fall into a deep sleep
2.BEYOND
3.眠剤二十錠
4.Chu×Chu×Chu
5.Life is short
6.僕の独裁的教育思想反論の歌
[DVD]
僕の独裁的教育思想反論の歌 Music Clip
■通常盤
2,500円(税抜) / CD6曲 /S.D.R-340-B
[CD]
1.fall into a deep sleep
2.BEYOND
3.眠剤二十錠
4.Chu×Chu×Chu
5.Life is short
6.僕の独裁的教育思想反論の歌
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