【インタビュー】倉木麻衣、初コンセプトアルバム完成「夢を重ねてきた20年間だと思ってるんです」
倉木麻衣が10月10日、自身初のコンセプトアルバム『君 想ふ 〜春夏秋冬〜』をリリースする。映画を観るように聴いてほしいという思いが込められた『君 想ふ 〜春夏秋冬〜』は四季折々の景色が目に浮かぶ楽曲の数々が凝縮された。また、リリース形態は通常盤ほか、“春” “夏” “秋” “冬”といったジャケットデザインの異なる4種類の初回盤が用意されるなど、仕様にもこだわりが見受けられる。日本の四季の美しい風景をバックにした恋愛模様、女性への応援歌、大切な人との繋がりなど、今の倉木麻衣のすべてが詰まった作品の完成だ。
◆倉木麻衣 画像
およそ1年半振りのニューアルバム『君 想う~春夏秋冬~』は、「名探偵コナン」に主題歌提供した「渡月橋~君 想う~」、京都市政テーマソングにもなった「花言葉」、NHKアニメ「つくもがみ貸します」エンディングテーマになった最新シングル「今宵は夢を見させて」など、和のテイストをふんだんに盛り込んだ艶やかな作品集だ。2019年はいよいよデビュー20周年、特別なアニバーサリーへ向けて意気上がる、倉木麻衣の胸の内を聞いてみよう。
◆ ◆ ◆
■音楽も四季に似ていて
■移り変わりで心情を表現するもの
──お久しぶりです! お元気そうでよかったです。
倉木:はい! でもこの夏はいろいろありましたね。豪雨だったり、台風だったり、猛暑だったり。
──本当にそうですね……いろいろありました。
倉木:京都市の『きょうを、素晴らしく』のCM撮影も、ちょうど猛暑の日だったんです (7月30日&31日)。120名以上の方たちが参加してくださったんですが、熱中症になりそうな中、みんな頑張ってくれました。みんなの熱い思いが伝わって、できあがったものを見て感動しました。
──僕も見ました。京都の美しい風景と人がたくさん出てくる、とても素敵な映像。
倉木:京都は私にとっても、大学時代を過ごさせていただいた、ふるさとのような場所でもあるので。さらに最近は京都とのゆかりが増えてきて、“京都観光おもてなし大使”に就任させていただいたり。それで今回、京都市政の方からお話をいただいて、新しい魅力ある京都を発信したいということで、猛暑日に撮影することになったんですけど(笑)。
──画面では涼し気に見えますけどね(笑)。いきなりCMの話から入っちゃいましたけど、あれは今回のアルバムとも連動していると思ったんですよ。和の要素、日本の伝統、四季の感覚とか、繋がっている気がしました。
倉木:そうなんです。最近はアジアでアルバムを出したり、ライブをさせていただいて、今年は上海で行われた『第25回 CHINESE TOP10 MUSIC AWARDS』に参加させていただいたり、そういう活動をしていく中で、あらためて日本というものを再確認する気持ちになったというか。
倉木:あらためて日本の魅力を感じた時に、まず四季がありますよね。音楽も四季に似ていて、いろんな移り変わりで心情を表現するものだと思うんです。その曲を聴くと春の季節を思い出したりとか、それはすごく素敵だなと思ったので、四季をテーマに作らさせていただきました。それと、3月8日の国際女性デーを普及させるための『HAPPY WOMAN PROJECT』のために作った「WE ARE HAPPY WOMEN」という、女性を思った楽曲があったり、『名古屋ウィメンズマラソン』を走るランナーのみなさんにエールを送る「Do it!」があったり。相手にそっと寄り添って見つめるような曲が、すごく多いなと思うんですね。
──確かに。そうですね。
倉木:なので、『君 想う』というタイトルにして、“春夏秋冬”という言葉を添えてリリースできたらいいなと思ったんです。ずっとあたためていた楽曲もありますし、その時々の出会いによってできあがった楽曲も入れて、末広がりの八ということで八曲入りにしました(笑)。
──縁起がいい(笑)。こういう形のコンセプトアルバムは初ですか。
倉木:そうですね。春夏秋冬ということで、ジャケットも4パターンあるんです。それぞれの季節のストーリーを感じていただきたくて、季節の色に花を添えて。そしたらこの間、大阪でイベントをした時に、「どれにするか迷います」という方がいて。
──そういう時は、全部買うのが正しい(笑)。
倉木:その時は、秋のジャケットが人気でしたね。同じ格好をしてきてくれた女の子がいて、すごくうれしかったです。それと「花言葉」という曲は、三菱録画テレビ REAL 4Kさんのイメージソングなんですけど、ミュージックビデオの監督がすごく面白いアイディアを持った方で、私が巨大な毬の中にいるようなシチュエーションで、和服の裾を長く伸ばして吊ってあるんです。重くて大変だったんですけど(笑)。京都のお寺や庭園でロケをしていて、芸術的なシーンがたくさん入っていて、二人のダンサーさんが織りなす世界を届ける作品にもなっています。今までの作品の中でもより幻想的で、和のテイストが色濃く出ている作品だと思うので、ぜひ見てほしいです。
──「花言葉」の映像は、CDバージョンとは少し違って、セリフが入ったり、バックの音を抜いたりしてますね。
倉木:そうなんです。「ここをアカペラにしたらよりメッセージが伝わるんじゃないか」とか。みんなで考えて、時間をかけて作らさせていただきました。
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