【インタビュー】結花乃、透き通る歌声と優しくときにはやんちゃさも感じさせる彩り豊かな表現力による一枚『きんぎょすくい』
■私の歌を聴いて「じゃあちょっと頑張ってみよう」って
■思ってもらえるような人になりたいと思っています
――NHK「みんなのうた」の放送について、どう感じていらっしゃいますか?
結花乃:私はまだデビューして2年ちょっとなんですけど、本当に大きなチャンスをいただいたと思っています。最初はびっくりして「私でいいのかな?」って思ったりしたんですけど(笑)。実際にテレビで流れ始めてから、私が出会ったことのない、顔も知らない人がSNSで「良い曲」って言ってくれているのを見て、不思議な感覚もありつつ、ちょっとずつ広がっていることを少しずつ実感しています。
――ご自分でも放送をリアルタイムで見たりします?
結花乃:見ます!「あ、8時55分だ、Eテレ見よう」って(笑)。
――「きんぎょすくい」(フルバージョン)は歌詞にひらがなが多いですね。
結花乃:NHK「みんなのうた」ということもあって、お子さんでもわかりやすいように、極力難しい漢字は使わないでひらがなを使ったんです。その方が目で見たときに馴染んで入ってきやすいのと、柔らかい雰囲気にもなるかなって。曲タイトルも、最初は漢字で「金魚」にしていたんですけど、やっぱりひらがなで「きんぎょ」にしました。
▲『きんぎょすくい』【Type-A(CD+DVD)】
▲『きんぎょすくい』【Type-B(CD)】
――そのあたりも、すごく「いかに人に伝えるか」を考えているんですね。
結花乃:はい、そうですね。
――映像に出てくるきんぎょの絵も、結花乃さんが描いたものが原画になっているそうですね。
結花乃:そうなんです。もともと絵を描くのが好きで、一番得意なのが水彩画なんですけど、今回は和紙を使って切り絵にしてみようかなと思って。金魚の絵は和紙を使った切り絵と水彩の絵具で作ったものです。
――多才なんですね。絵は習っていたんですか?
結花乃:小さい頃から絵が好きで、小学校から高校まで絵画教室に通っていました。小学生の頃の夢は絵本作家でした。
――それは今からでも、実現できるかもしれないですよね。絵本を出したりするアーティストの方もいますもんね。
結花乃:そうですね。曲と合わせて絵本を描くのもいいなって思ったりしていて、一人で活動してたときは、CD-Rを焼いて絵本を付けて1,000円くらいで売ったりしていました。
――「パチパチ、線香花火」はMVで素敵な浴衣姿を披露していますね。どんなイメージで書いた曲ですか。
結花乃:これも詞が先なんですけど、全然実体験ではなくて。「きんぎょすくい」(フルバージョン)のカップリングを作ろうと思ったときに、夏の終わりをテーマに書いてみようかなと思って、1番から2番にかけて物語になるような曲にしました。
――曲を書くときには、こういう風に物語にすることを意識するんですか。
結花乃:物語風になることが多くて、1番を聴いて2番を聴いて最後を聴いて完結する曲が多いですね。実体験のこともありますし、こんなときに自分だったらって、主人公になり切って書くこともあります。本を読むのも好きなので、その本をきっかけに書いたりすることもあります。
――「100%ハンバーグ!」は、何かの比喩じゃなくて、本当にハンバーグの曲?
結花乃:結構、本物のハンバーグです、100%ハンバーグを歌っています(笑)。「ふるさとの味」っていうテーマなんですけど、関東の方で一人暮らしをして音楽を頑張ろうっていう時期もあったんですけど、やっぱり実家に帰りたくなっちゃって。そうするとご飯が美味しくて安心するというか、「これは自分では作れないな」って思いながら食べたりしたことがあったので、その頃を思い出しながら書いた「ハンバーグ美味しかったな」っていう曲です(笑)。
――ご実家の味をイメージしてるんですか。
結花乃:いや、これは地元で有名なハンバーグ屋さんをイメージしているんです。母の味というのもそうなんですけど、地元の味、空気というイメージですね。「あの店は地元にしかないから帰って食べたいなあ」っていう気持ちを歌にしています。みなさんには想像してもらえたらなって。昨日も東京に来る前に食べてきました(笑)。すごく美味しいんですよ。
――めちゃめちゃお腹空いてきちゃったじゃないですか(笑)今日の昼食は100%ハンバーグを食べます。
結花乃:あはははは!お昼時にすみません(笑)。
――4曲目は「Gum」ですが、これはチューイングガムのことですね?
結花乃:これは、今は懐かしいブルーベリーの板ガムのことです。「100%ハンバーグ!」「Gum」と続いているので食いしん坊みたいなんですけど(笑)。じつは、実家が昔タバコ屋さんをやっていて、一緒にガムも売っていたんです。それでブルーベリーのガムを小さい頃に食べていたので、懐かしい味っていうイメージが自分の中にあったんです。その頃は、ずっとガムを噛んでいる癖があって。それこそ半日くらい噛んでるみたいな(笑)。そうやって、味がなくなっても噛んでいるガムと、噛みしめていても言い出せない気持ちっていうのを重ね合わせて曲にしてみようと思って、詞から書いた曲です。カップリングなんですけど、すごく気に入ってる曲ですね。
――4曲それぞれの色がはっきりと分かれていますよね。こうして一枚の作品として出来上がったこのシングルを、結花乃さんはどのように感じていますか。
結花乃:今まで私のことをまったく知らなかった人にもきっと届くだろうと思って、シングルだけどちょっとでも多くの曲を入れて私のことを知ってほしくて4曲入りにしました。曲も、バランスよく色んな曲を入れてみたんです。「きんぎょすくい」(フルバージョン)自体は結構重い曲ですけど、ライヴでやっている他の曲は結構ポップなので、色んな面を見ていただける一枚になったかなと思っています。
――10月27日には、地元の富士市文化会館(ロゼシアター) 小ホールで 「結花乃2ndワンマンライブ in富士」が開催されますね。どんなライヴになりそうですか。
結花乃:地元で初めてのワンマンライヴなので、地元の温かさというか、愛に溢れるライヴにしたいと思います。
――こういうミュージシャンになりたいとか、目指していきたいっていう夢はありますか?
結花乃:歌詞を書くと、「ちょっと一歩踏み出せないけど、頑張ってますよ」みたいなことが結構多くなっちゃうんです。実際にそういうところもすごくたくさんあるし、私も夢があったけど看護師をやるまでにずっと追わなかった何年間があったので。なかなか言い出せなかったけどやっと言い出せたとか、私だけじゃなくてきっと多くの人が、色んなことを思いながら言い出せなかったり、やりきれなかったりすると思うんです。そういう人たちの背中を押せるようなアーティストというか、私の歌を聴いて、「じゃあちょっと頑張ってみよう」って思ってもらえるような人になりたいと思っています。
取材・文●岡本貴之
リリース情報
発売中
【Type-A(CD+DVD)】PVE-0030 ¥1,500-(税抜)
【Type-B(CD)】PVE-0031 ¥1,000-(税抜)
CD
1.きんぎょすくい
2.パチパチ、線香花火
3.100%ハンバーグ!
4.Gum
DVD
1.きんぎょすくい(フルバージョン)MUSIC VIDEO
2.パチパチ、線香花火 MUSIC VIDEO
3.MUSIC VIDEO メイキング映像
4.結花乃ライブ映像
ライブ・イベント情報
2018年10月27日(土)
富士市文化会館(ロゼシアター)小ホール
(〒416-0953 静岡県富士市蓼原町1750)
チケット
一般:3,500円
小人:2,000円
幼児同伴:3,500円
お問い合わせ
株式会社ピースボイスエンターテイメント
03-6380-8366(電話でのお問い合わせは平日10:00~18:00となります)
チケット販売
・e+
◆https://eplus.jp/ath/word/97897
・ロゼシアターチケット受付
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