【ライブレポート】＜氣志團万博＞2日目、ORANGE RANGE「沖縄の風を」

＜氣志團万博2018 ～房総爆音爆勝宣言～＞が9月15日(土)および16日(日)、千葉県･袖ケ浦海浜公園にて開催された。その2日目、“イーヤーサーサー！”という沖縄民謡のかけ声とともにMOSSAI STAGEへ姿を現したのは初登場のORANGE RANGE。

◆＜氣志團万博2018＞ ORANGE RANGE 画像

初っ端から「上海ハニー」を披露すると、誰もが自然と身体を動かしたくなる代表曲を惜しげもなく披露する最強セットリストを繰り広げた。

「今日の＜氣志團万博＞、誰もよりも上がれるやつ、どれぐらいいますか!?」──RYO



RYOの問いかけに手を上げたお客さんはMOSSAI STAGEのフィールドから溢れ出し、ステージの遥か後方の海際エリアまで埋め尽くされている。HIROKIが「沖縄の風を感じてください」と紹介した穏やかなポップソング「Ryukyu Wind」は、8月にリリースされたばかりのアルバム『ELEVEN PIECE』の収録曲。結成から17年を経て、かつてないほどリラックスしたモードで制作に臨んだORANGE RANGEの“いま”が反映された楽曲が潮風にのって心地好く響きわたった。

「今日はみんなでひとつになろう、つながりを強くしようという願いを込めて」という紹介から、デジタルなイントロが心を踊らせた「以心電信」では、フロント3人のマイクリレーとサビで訪れる圧倒的な昂揚感で集まったお客さんが一斉にジャンプ。これまでに一度のメンバーチェンジもなく、沖縄という自身のルーツを大切にしながら育んできたメンバーの絆によって、会場をORANGE RANGEのペースに巻き込んでいった。


ふと気がつくと、スカパラのときから降り続いていた雨が上がっている。「いま見て！」とRYOが空を指さすと、雲の合間から除く太陽。自然の演出まで味方につけた「イケナイ太陽」では、登場前のオープニング映像で綾小路も羨ましがっていたナナナの大合唱を巻き起こしたかと思えば、ライブバンド＝ORANGE RANGEの攻撃力を全開にして激しく頭をふった「キリキリマイ」を畳みかけてライブは終了。

あらゆる音楽を貪欲に取む、“ORANGE RANGE流”とも言うべき唯一無二のアイデンティティは、いまなお研ぎ澄まされ続けている。

取材・文◎秦 理絵
撮影◎釘野孝宏


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