【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>HER NAME IN BLOOD、「しょっぱなからお前らの力を見せてみろ!」
まだ、まったりとしている開演10分前のEVIL STAGE。そりゃそうだろう。時間は、まだ午前11時20分。中には昨日、楽しみすぎて、その疲れをひきずっている人もいるかもしれない。そんなまだ完全に覚めきっていない観客を相手にHER NAME IN BLOOD、さあ、どうする⁈ そんなちょっと意地悪な期待をしていると、ステージに現れるなり雄叫びを上げたIKEPY(Vo)が「SATANIC CARNIVAL始めようぜ!!!!しょっぱなからお前らの力を見せてみろ!!!!」と活を入れ、演奏はザクザクザクと刻むリフがガツンと来る「POWER」から始まった。
◆HER NAME IN BLOOD 画像
観客がいきなり覚醒。早速、拳を振り上げ、ヘッドバンギングで応えると、そこから30分。HER NAME IN BLOODはメタルコアから、よりメタル色が濃いものになったバンドの進化を印象づけながら、ブートキャンプの鬼コーチと化したIKEPYが「そんなもんか?! もっと暴れようぜ! 走れ!走れ! 跳ぼうぜ!跳ぼうぜ!」と休むヒマを1秒たりとも与えずに観客を叱咤、叱咤、叱咤。拳を上げさせ、サークルピットを作らせ、踊らせ、ダイヴさせながらライヴに参加させつづけた。
「愛とメタルと筋肉を届けに参りました。筋肉痛になるまで暴れていきませんか?!」──IKEPY
HER NAME IS BLOODの狙いは明確だ。跳ねるリズムがダンサブルとも言える「KATANA」をきっかけにダイヴする観客の人数がぐっと増え、盛り上がりはさらに大きなものに。「本気を見せろ!」とサークルピットを求めたバンドに観客がより大きなサークルピットで応えると、それなら俺たちもとDAIKI(G)がIKEPYの膝の上でソロを奏でるというアクロバチックなパフォーマンスでフロアを沸かせた。そんな熱演に引き寄せられるように観客の数が増えていった。バンドの熱演に対するフロアの反応は実に正直だ。
「どうだ? 朝イチからカツカレー食わされる気分は(笑)⁈ 次の曲で最後。今、“えー”って言った奴、この曲に全てをかけようぜ。やり残したことめちゃめちゃあるだろ?!」──IKEPY
IKEPYがラストを飾る「BAKEMONO」に求めたのは、ウォール・オブ・デス。しかし、ここまで鬼コーチに鍛えられてきた観客たちは、ウォール・オブ・デスからモッシュ、ヘッドバンギング、ダイヴ、サークルピットとバンドが期待する以上の、そして筋肉痛になること必至の熱狂で応えたのだった。
長髪をぶんぶん振り回すIKEPYも大満足だったに違いない。そして、最後、サオ隊の3人がそれぞれの楽器を裏返すと、そこには“サ” “タ” “肉”の3文字が! みんなが笑顔になって、終わるそんな演出も心憎かった。
取材・文◎山口智男
撮影◎中河原 理英
【HER NAME IN BLOOD セットリスト】
02.LAST DAY
03.LET IT DIE
04.KINGSLAVE
05.KATANA
06.SAVIOR
07.BAKEMONO
■<SATANIC CARNIVAL'18>
6月17日(日) 幕張メッセ国際展示場9-11ホール
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