【千歌繚乱インタビュー】AIOLIN、ヴァイオリンを武器に唯一無二の音楽を
――みなさんがあえてヴィジュアル系というジャンルで活動している理由も知りたいです。
Seiya:このシーンを変えるためですかね。台風の目になりますよ。
――おお、熱い!
レイス:AIOLINの音楽を表現するにあたって、見た目の印象でも綺麗なものがあったほうがいいという気持ちがあったかもしれませんね。ヴィジュアル系というジャンルは、音も見た目も美しく表現できますから。
――とはいっても決して耽美系バンドではないのがAIOLINの面白さですよね。
ヒカリト:それぞれの楽曲が持つ歌のメッセージを届ける事を大切にしているので、世界観を作り込んだ耽美系のバンドというよりは、ロックバンド然とした一面も感じて欲しいですね。
レイス:あとメンバーの聴いてる音楽の影響もあると思います。
――ルーツになった音楽は?
悠:僕の原点はUVERworldですね。バンドサウンドが好きになったのはUVERworldがきっかけで、そこからthe GazettE、ナイトメアなどヴィジュアル系の音楽も聴くようになりました。
Seiya:僕はthe GazettE。音楽に興味を持ったきかっけがヴィジュアル系でした。
レイス:僕はBUMP OF CHICKENです。バンドを始めるきっかけになりました。ヴィジュアル系を好きになったのはX JAPANの影響が大きいです。ネットでライブ映像を見て衝撃を受けたんです。
ヒカリト:自分はクラシックが絶対的なルーツとして根底にありますが、バンドの音に最初に触れたというきっかけではBUMP OF CHICKEN。詩の世界観が本当に好きです。そして今の自分の音楽性に大きく影響を与えているのはPay money To my Pain。言葉に出来ない哀愁の音。好きなバンドや影響を受けたアーティストについて語りだしたらキリが無いですね。ヴィジュアル系への入り口になったのは、先輩でありローディーもさせて頂いたvistlipです。いつの日か同じステージに立って恩返しが出来るように頑張ります。
▲レイス(B) |
ヒカリト:挑戦し続ける姿勢を曲げずにこの唯一無二の音楽を提示していきます。メンバー全員の意思統一も出来ているので、攻めの姿勢でこのシーンの未来を変えたいと思っています。
――新しく曲をリリースする予定は?
ヒカリト:夏に2ndアルバムをリリースします!それに向けて現在絶賛制作期間中です。1stでは自分達の名刺代わりとなる音を精一杯詰め込みました。次の作品はこのバンドを一年やってきて成長した自分達、そして客観視してみて改めてAIOLINが提示する唯一無二の音をより研ぎ澄ましてパッケージしようと思っています。オーケストラを思わせるような壮大な作品や、一人一人の良さが引き立つ曲も書いていきたい。今までの僕達ではなかったようなリズムや新しいアプローチも取り入れていきたいですね。
――そもそもAIOLINの曲にはどんなメッセージが込められているんですか?
ヒカリト:AIOLINの音楽に触れることで「明日も頑張って生きてみようかな」と少しでも思えるような、そんな音を届けたいですね。生きる事と向き合って欲しい。大切なものを大切にしてほしい。そんな願いを込めています。僕自身、辛いことを乗り越える時も、どんな時もいつも音楽があったし、音楽には生きるエネルギーを与えてくれる力が有ると思っています。僕等の楽曲が誰かの心に光を灯せたら本当に嬉しい。
▲Seiya(Dr) |
レイス:ベースは歌メロを重視しています。音源で聴くと動くベースラインってかっこよく感じるんですけど、ライブで初めて見た人にはルートがしっかりしてないと「この曲どんな曲なんだろう」ってのがわからない。だからメロを壊さない程度に動くベースラインってのを意識してます。
悠:僕はバンド感をすごく大切にしています。AIOLINの綺麗な音楽を伝えるため、歪ませすぎないっていうのもポイントです。
Seiya:ドラムのフィルインにこだわっていますね。ヒカリト氏の作る曲のデモってクオリティが高くて、毎回どこをいじるか悩むんです。どうやってドラムが目立つところを作ろうかなとか、どうやって激しさやバンド感だせるかなっていうのを考えてますね。
ヒカリト:Seiyaはウインドチャイムだったりとか、AIOLINの音楽にあうだろうなっていう機材セッティングをすごく考えてくれてます。
――それぞれ特に気に入っている曲はどれでしょうか。
ヒカリト:「Tear In The Rain」は、切ない物語と心の琴線に触れるような旋律を自分の中で最大限表現出来た曲。AIOLINらしさがぎゅっと詰まっていると思います。
レイス:僕は1stシングルの「From Here」。ここから突き進んでいくぞ、という決意に溢れた曲です。
悠:「Ark Night」も大切な曲。これは前身バンドのときからある曲で、ヒカリト氏がこの4人のために一番最初に書いてくれたものなんです。だから永遠に好きな曲ですね。
Seiya:「Faded」もAIOLINの切ない部分が全面的に出ていて、とてもいい曲です。
ヒカリト:「Faded」はライブでは同期を使わず生音で演奏しています。音源とは全然違ったアプローチで、ライブハウスで聴いてくれるお客さんの心に何か少しでも響くようなそんな音を届けたいな、って思ってます。
レイス:音源では音の細かいところにこだわったりしていて、聴く用としてとらえてもらったらいいかもね。
ヒカリト:音源をただ並べただけのプレイリストみたいなライブはしたくないんですよ。届けたいメッセージが在るからステージに立っているわけだし、歌っているんです。
――<千歌繚乱 vol.15>でライブを見るのが楽しみです。来年にはTSUTAYA O-WESTでのワンマンライブも決定していますし、ライブへのモチベーションはかなり高そうですね。
ヒカリト:将来振り返った時に「O-WESTは通過点だった」と思えるくらいの大きなバンドに必ず成長したいと思っています。まずはこのO-WEST公演でどこまで自分達が戦えるのか、全力でやりたいと思っています。
――これから先、目指していく理想のアーティスト像も教えてください。
悠:さっきもちょっと話にでたんですが、僕たちはバンドに関わる全てのことを自分たちでやっています。O-WESTより大きなステージに立つことになったとしても、そのスタンスは変えたくありません。バンドって大きくなっていくに従っていろいろな人が関わってくると思うんですが、どんな環境にあっても“自分たちがこうありたい”という表現を突き詰められるアーティストでいたいです。
レイス:悠とかぶりますが、僕も絶対に妥協しない人でいたい。自分が理想とするものをしっかり作っていけるような、そういう存在になれたらなと思っています。
Seiya:個人的にはめっちゃ力強くて正確なドラムを叩けるようになりたい。僕、がっちりした体型じゃないですし、ドラマーっぽくないかも。でももし自分たちが上のステージにいったときに、自分と同じくらい細いような人でもドラムを始めたいと思ってくれたりしたら嬉しいですね。誰かが音楽を始めるきっかけになりたいです。
ヒカリト:昔からずっとそうですが、音に対してのこだわりはこれからも一切妥協するつもりはないですし、今後どんな大きなステージに進んだとしても絶対に挑戦し続ける精神を忘れない人間で在りたいです。長くバンドが続いて「いつのAIOLINがかっこいいですか?」と聞かれた時に、迷いなく「今のAIOLINが一番かっこいい」と言い切れる様な、そんなアーティストでこれからも居たいと思ってます。
取材・文◎服部容子(BARKS)
◆ ◆ ◆
AIOLINが出演するBARKS主催ライブイベント<千歌繚乱vol.15>は、4月2日(月)、渋谷REXにて開催。当日会場では当日券も発売される。
<千歌繚乱vol.15>
出演:AIOLIN/SARIGIA/JILUKA/MIZTAVLA/MISERIA
会場:渋谷REX
料金:
【先行チケット】3,500円
【一般チケット】3,800円
【当日券】4,000円
※ドリンク代別途
※ご来場の方に出演バンドのインタビューが掲載された「千歌繚乱ARTIST BOOK」を差し上げます
※当日会場ではバンドのレアグッズが当たる「バンドくじ」企画実施
※その日のライブの写真がすぐに手に入る「ライブ写真即売会」開催
チケット販売スケジュール:
【一般先着受付】
3月9日(金)12:00~4月1日(日)
チケット購入ページURL:[イープラス]http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002252514P0030001
1stアルバム『Tear In The Rain』
1.Crystal Night
2.Ark Night
3.Starlight Road
4.Tear In The Rain
5.Error World
6.Remember The Name
7.AsteR
8.Faded
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