【千歌繚乱インタビュー】MIZTAVLA、V系の原点回帰「僕らは黒いエナメル背負ってる」
――それぞれMIZTAVLAの楽曲の中で、自分が一番好きな曲は何ですか?
リウキ:「LOVE666」です。これが一番素直に自分の気持ちを表現できた曲だと思います。MIZTAVLAの曲って、字詰が多いんですよ。普通ってリフレインしたりするんで文字数を限って同じ言葉を入れることが多いんですが、僕は入れたい言葉がありすぎて。言葉を具体的に表現したいというか、伝えたい思いがあるんで字が詰まっちゃうんです。それが上手くハマったのがこの曲なんです。
yuri:僕は3rdミニアルバム『CHIMAIRA-キマイラ-』に入っている「影と涙」。歌詞とボーカルラインがとても良い。ギターソロの部分も素敵で、ベースはボーカルとギターソロを押し上げる感じ。キッズの頃に自分が聞いたらコピーしたいって思えたであろうフレーズが弾けました。
光:一番リウキさんの声が活かされていると思うので、1stミニアルバム『アドラメレク』に入っている「喪失と雨」が好きです。頭に降りてきた時からこれはとってもいい曲になるって予感がしてました。
▲氷龍(G) |
光:これはレコーディング当日になってスタジオで歌詞を全部書き直したっていうね(笑)。
リウキ:そうそう。それで絶望したからタイトルが「絶望宣言」になった。
――それはつらい(笑)。そもそも歌詞ってどういうスタイルで書くんですか?
リウキ:何もないと書けないんで、ひたすら気分が暗くなる映画を観ます。楽しいときって何も出てこないんですよ。嫌なことあると最高ですね。
――あえて暗い気持ちになっている、と。
リウキ:思いが込められた曲って、その気分になってないと書けない。よく俳優さんや女優さんが役になりきるとか言うじゃないですか。それと同じでメンタルを重い方に持っていくんです。
――もともと暗い人?
リウキ:あー暗いかもしれませんね。自分の歌詞見てるとメンヘラだなって思いますもん。重いな自分って。
――では、3月14日にリリースする新曲「いつか変われる頃」にはどんな思いを込めたんですか?
リウキ:これは珍しく希望が入ってる曲。バンドをやっていると、日々成長していくなかでジレンマを感じることが多くて。自分たちでは“こうしたい”と思っていてもそうならない、できない、ってことがある。そういう思いをわかりやすくタイトルで表せられないかなっていう気持ちがありました。
――このタイミングでそういう曲ができたきっかけは?
リウキ:MIZTAVLAは「どうする?」って会話が多いんです。お互いに意見を持ち寄ってぶつかることもあるんですが、その中で目標を高くするには人が変わるよりも自分自身が変わっていかなければいけないと思ったんです。こういうタイトルを自分で発して曲を作ることで自分を変えていきたい、というきっかけですかね。
――曲の方はどうやってできたんですか?
光:僕がデモを出して、みんなでアレンジしました。
リウキ:一曲を通して抑揚というか、アップダウンを意識しました。ドラマティックな表現がしてみたくて。
――確かにサビでガラっと雰囲気が変わるところなど、展開が面白いです。
yuri:Aメロのノリは重めでちょっと前のヴィジュアル系っぽさがあるかも。ライブではまだ披露してないですが、昔のヴィジュアル系が好きだった、っていう世代の方にも楽しんでもらえるノリだと思います。
光:今回左右のギターの音作りをわざと変えて、チカチカさせてます。僕と氷龍が掛け合いで弾いている感じを大事にしてて。それぞれの個性も出たのでそこに注目して聴いてもらえると面白いかもです。
氷龍:お互いの“ぽい”フレーズが出てるよね。
――このシングルは「10大宣戦布告」の第一報として発表されたものですが、あとは何が待っているのでしょうか?
光:第二報として、6月9日にワンマンライブ<豊島区バイオレンス劇場>を発表させていただきました。あとは…まぁまだ詳しく言えないんですが、ライブ関係など様々です。ご想像にお任せします。
リウキ:間違っても「スペシャルチェキ発売決定!」、とかじゃないんで(笑)。
▲yuri(B) |
リウキ:“劇場”は“シアター”って読みます。劇、っていうとちょっとバンドコンセプトと違うし、そこはこだわり。僕ら、黒いエナメル背負ってるんで、劇じゃなくてシアターですね。まぁそもそもワンマン自体が特別なことですけどね。僕ら、ワンマンといっても割と時間が短めなんですが、今回は長い時間楽しめたらなとは思っています。
光:そうですね、過去最長のワンマンになると思います。僕ら去年は頻繁にワンマンをやっていたんですが、この前のワンマンが一月だったんで今回は久しぶり。今までのワンマンももちろん100%本気だったんですが、今回は200%本気ってくらい、一番意気込みがすごいんです。
――ライブの雰囲気は?
光:MIZTAVLAのお客さんは熱い、という定評があります。自慢ですね。
リウキ:あれ、これみんなが読むんですよね? …まだまだぬるいですね!
光:飴と鞭…(笑)。
yuri:とはいえ長時間のライブっていうと僕自身がちょっと心配な点もあって。今のままだと10あって10楽しめない。だからワンマンをより楽しむため、完璧に楽しめるように努力をしたいです。
氷龍:個人的にはロックの日(=6月9日)にライブができるっていうのが楽しみなんで、メンバーもファンも「やっぱヴィジュアル系っていいな」って思って帰れるような一日にしたいです。
リウキ:僕は自分の納得するライブをするのみ、ですね。
――期待しています。リリースにワンマンにと怒涛に活動されているなという印象ですが、史弥さんが逝去されたことの影響もあるのでしょうか。
光:なかなかこんな辛い思いをすることはないですよね。史弥のことは、どうしたって大きな影響です。最初はこれからバンドを続けられるのか?ていうくらい精神状態が…。解散しようかって話にはならなかったけど、自分自身、立ち直れる自信がなかったです。
リウキ:うん、本当に何て言っていいかわからないくらい…。引き摺るのは違うけど、でも忘れてはいけないこと。
――具体的に何か音楽に対する姿勢は変わりましたか?
リウキ:5人である目標を達成しようとしていたけど、その力がひとつ減ってしまった。その力を補うために4人は今までの倍、頑張らなくちゃいけないですし、しっかりしなければという思いがより強くなりました。だからぶつかることや喧嘩も増えましたし。…でも、今が一番メンバーと向き合うようになってバンドとしての結束力が強まりました。
――楽曲も変化したんですか?
光:「いつか変われる頃」も史弥がいたころからあった曲だし、史弥がいたころから一作品ごと成長しようと頑張ってきたので、今回特別何かが変わったというわけではありません。やっぱり変わったのは、メンバーの結束力ですね。
――結束が固まり、次のステージへ向かっていくと。最後に今後も目標についても教えてください。
yuri:いろんなものに対して食わず嫌いはやめて、いろんな表現だったり演奏力だったり、もっとワイドに成長していきたいです。
氷龍:日々成長、それだけ。
光:今も毎日一個ずつ知らないジャンルの音楽をコピーしてみたりしているんですが、毎日何か新しいものを自分に取り入れたい。まだ自分が知らないものを、どんどん吸収していきたいです。
リウキ:ま、結局一番大事なのは自分自身を見失わないこと、ですね。
取材・文◎服部容子(BARKS)
◆ ◆ ◆
MIZTAVLAが出演するBARKS主催ライブイベント<千歌繚乱vol.15>は、4月2日(月)、渋谷REXにて開催。チケットは現在イープラスにて一般発売中。
<千歌繚乱vol.15>
出演:アイオリン/SARIGIA/JILUKA/MIZTAVLA/MISERIA
会場:渋谷REX
料金:
【一般チケット】3,800円
【当日券】4,000円
※ドリンク代別途
※ご来場の方に出演バンドのインタビューが掲載された「千歌繚乱ARTIST BOOK」を差し上げます
※当日会場ではバンドのレアグッズが当たる「バンドくじ」企画実施
※その日のライブの写真がすぐに手に入る「ライブ写真即売会」開催
チケット販売スケジュール:
【一般先着受付】
3月9日(金)12:00~4月1日(日)
チケット購入ページURL:[イープラス]http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002252514P0030001
「いつか変われる頃」
会場&通販限定販売
収録曲:CD
01.「いつか変われる頃」
品番:MXBR-005
価格:¥1,000(TAX IN)発売元:XIX BLACK RECORDS
販売元:XIX BLACK RECORDS
<豊島区バイオレンス劇場>
【会場】EDGE Ikebukuro
【開場/開演】17:00/17:30
【前売/当日】¥3,500/¥4,000(+Drink)
【出演】MIZTAVLA
【チケット詳細】
イープラスにて
02月24日(土)10時よりチケット発売
http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010163P0108P002252341P0050001P006001P0030001
購入制限 お一人様2枚まで
バンド予約なし
[入場順]イープラス→当日券
終演後:MIZTAVLAプレミアム撮影会
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