人間椅子、三島由紀夫原作ドラマ『命売ります』に主題歌書き下ろし

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人間椅子が、1月13日よりBSジャパンでスタートするドラマ『連続ドラマJ 三島由紀夫「命売ります」』の主題歌として、新曲「命売ります」を書き下ろした。

◆「異端者の悲しみ」ライブ映像

本ドラマは、三島由紀夫の長編小説『命売ります』(ちくま文庫)が原作。広告代理店に勤め、経歴、収入など何不自由ない生活を送っていた主人公・山田羽仁男(中村蒼)が突然自殺を決行するも失敗し、“命を売る”ビジネスを始め、次々と舞い込んでくる奇々怪々な依頼に応じる中で“命”と向き合うという物語だ。

作詞・作曲を手掛けた和嶋慎治(Vo&G)は、楽曲について「不協和音とアップテンポで焦燥感を、リズムチェンジで捨て鉢感を、歌詞の面では命の大切さを問う形でまとめてみました。」とコメントを寄せている。

また、11月に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)で行なわれた<異次元からの咆哮 ~リリース記念ワンマンツアー~>ファイナル公演より、「異端者の悲しみ」のライブ映像がYouTubeで公開されたので、あわせてチェックしよう。

なお人間椅子は1月22日に東京・TSUTAYA O-WESTにて自主企画イベント<人間椅子提供 地獄の感謝祭~第一弾>を開催。こちらはDOOMとのツーマンライブとなる。


■人間椅子 和嶋慎治 コメント

人間椅子には、文芸作品に着想を得た楽曲が数多くあります。三島由紀夫以前と以後では文学の質が変わった、とはよく言われる例えですが、なるほど好みとはいえ僕らの採り上げる小説群も、ほぼ三島以前のものに限られていたりします。そんな僕らが、三島由紀夫原作のドラマに主題歌をつける──この上もない光栄な話だと思いました。
気をつけたのは、読書感想文のようにならないようにすること。原作の持つ厭世観、一度は捨てたはずの命が惜しくなるところ、あるいは本当には生きていないかもしれない主人公の前半生...それらをどうエッセンスとして表すか。結果的に、不協和音とアップテンポで焦燥感を、リズムチェンジで捨て鉢感を、歌詞の面では命の大切さを問う形でまとめてみました。羽仁男のある種リアリティのない生活は、21世紀の今こそ共感を呼ぶものかもしれません。放映が今から楽しみです。

■森田昇プロデューサー コメント

この作品の主題歌をどんなミュージシャンにお願いするかと考えた時、真っ先に思い浮かんだのはイカ天時代からファンでもある人間椅子でした。イカ天時代の江戸川乱歩「陰獣」やデビュー曲の太宰治「人間失格」などのラインナップがあるため、三島由紀夫「命売ります」もあるかと調べましたがありませんでした。放送までの時間的余裕も無い中、楽曲の書き下ろしの依頼をダメもとで打診してみました。しかし、新アルバムのリリースタイミングでもなく、またツアー真っ只中でもあるため、あきらめようと思う中、直接ギターの和嶋さんと会える機会がありました。そこで企画内容を説明し相談してみると、和嶋さんは「我々がやらなくて誰がやる」とおっしゃって引き受けてくれました。スケジュール的にもとても大変だったと思います。しかし、あがってきた楽曲にはぶっ飛びました。予想をはるかに超えるヘヴィさとスピード感。そして独特の歌詞と呪文のようなフレーズ。 まさに人間椅子。「この作品で人間椅子に頼まず誰に頼む!」と痛感しました。

『連続ドラマJ 三島由紀夫「命売ります」』

BSジャパン BS7ch 全国無料放送
2018年1月放送開始 毎週土曜夜9時
出演者:中村蒼、前田旺志郎、田口浩正、YOU、田中泯 ほか
原作:三島由紀夫『命売ります』(ちくま文庫)
脚本:小山正太、大林利江子
監督:金澤友也
原作者・三島由紀夫
http://www.bs-j.co.jp/inochiurimasu/

<人間椅子提供 地獄の感謝祭~第一弾>

2018年1月22日(月)東京・TSUTAYA O-WEST
出演:人間椅子/DOOM
開場18:30/開演19:00
前売り5,000円/当日5,500円(別途1ドリンク600円)
※3才以上要チケット
一般チケット発売日:2017年12月24日(日)
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