ラッセル・シモンズ、セクハラ告発で辞任
知り合いの女性からセクシャルハラスメントを受けたと告発されたデフ・ジャム・レコーディングスの創立者の1人でヒップホップ界の重鎮、ラッセル・シモンズが、CEOを務めるRush Communications、ファッション・ブランドPhat Farmなど彼が創立した全ての会社の役職を辞任すると発表した。
◆ラッセル・シモンズ画像
監督/演出家シドニー・ルメットの娘で脚本家のジェニー・ルメットは『Hollywood Reporter』にシモンズ宛ての公開レターを掲載し、1991年、セクハラの被害に遭ったと明かした。彼女は、家まで送ってくれるというシモンズと同じ車に乗り込み、運転手に住所を告げたが、シモンズにより遮られ、彼の家に連れて行かれたという。暴力を振るわれたり脅されたわけではないが、恐怖を感じ、言われるがまま関係を持ったと綴った。
これに対し、シモンズは「あの夜の僕の記憶はかなり違う」ものの、いま、彼女が恐怖を感じていたのが明らかとなり、「暴力的になったことはないが、自分は過去のいくつかの関係において配慮に欠け無神経だった」と認め、謝罪する声明を出した。
「いまは過渡期にある。声を上げることができない人達の声、傷ついたり辱められた人達の話は聞かれなくてはならない。権力の回廊が新しい世代に道を譲るのは必至であり、僕はその妨げになりたくない。故に、僕は自分が創設したビジネスから身を引く。これらの会社はこの先、新しく多様性のある世代が運営していく」
2週間ほど前、別の女性もシモンズからセクハラの被害に遭ったと明かしており、HBOは今月放送予定の『All Def Comedy』新シリーズからシモンズの出演およびクレジットを外すと発表していた。
Ako Suzuki