【インタビュー】DAM 1月度D-PUSH!アーティスト“アルコサイト”バンドに対する情熱の揺らぎなさを熱く語る

ポスト

■「エンドロール」はいろんな人への応援歌にしたくなって
■メンバーとプロデューサーの頭を総動員させました


――小西さんはリズム感が良くて、カッチリしたギターを弾かれるという印象を受けたんですね。そういう中で、熟考して作り込んだ「キラーチューン」のギターは生々しいというのは面白いです。

小西:気づいてもらえましたか?(笑) 自然とそうなったんですけど、たしかに他の曲のギターとはテイストが違っているんですよね。いつもの自分とは違う面を出せたという意味でも、この曲は気に入っています。

北林:「キラーチューン」のギターは、俺もすごく好き。この曲は前作の『CROW』を出した直後くらいに作った曲です。Aメロの“天才には興味がないんだ だってつまらないでしょう”みたいな歌詞が最初に浮かんでいて、そこから掘り下げていった感じでしたね。僕は全く天才ではなくて、何をするにしてもスンナリいかなかったりするんですよ。“でも、歌うぜ、バンドをやっていくぜ”と。そういうアルコサイトとしての攻め方みたいなものを綴った歌詞になっています。


――リスナーの共感を得る歌詞になっています。「キラーチューン」は、歌中などのハネたビートとスクエアな8ビートのサビというアレンジも秀逸です。

北林:この曲のアレンジはプロデューサーも交えてスタジオに入って、いろいろ試しながら落とし込んでいきました。結構、綿密にやったよね?

浜口:うん。サビも歌中と同じようにハネさせるか、ハネさせないのかというのがあって。それで、4回くらい変わったんですよ。何度も何度も行ったり来たりという(笑)。リズム・パターンだけじゃなくて、ボーカルの感じを変えたら良いのかなといって、歌を変えてみたりもしたし。それで、「いや、歌がこの感じでオケがハネたら、さらに良いかも」という話になったりして。そのたびに録り直したんです。

北林:しかも、最終的に、一番最初の形で落ち着いたという(笑)。

一同:そう!!(笑) 廻って、廻って、元に戻った(笑)。

――そういう話はよく聞きます(笑)。「キラーチューン」は、王道的なウォーキング・パターンではない個性的なベースも良いですね。

浜口:ありがとうございます。僕は音楽を聴くのが好きで、いろんな音楽を聴いているというのがあって。「キラーチューン」はウォーキング系のベースがハマりそうな曲ではあるけど、それだと普通だなと思って。もっとカッコ良くしたくて自分が聴いてきた音楽とか、好きな音楽とかを参考にして考えた結果、今のところに行き着きました。


――“シャッフルだから、ウォーキングを弾けばOKでしょう”というところで終わらせないのはさすがです。ストーリー性のある展開を活かした「エンドロール」も聴き逃せない1曲といえますね。

北林:これは、最初は完全にバラードとして作っていたんです。バラードとしてバンドでアレンジしてみたけど、なんか違う気がする…みたいな感じになって。その時に浮かんだのがやっぱりライブのことで、ライブの時にみんなで歌える感じの曲にしたくなったんですよね。歌詞も基本はロスト・ラブソングにしつつ、恋に破れた相手に限らず、遠くに旅立つ友達とかを送り出す歌詞としても捉えられるものにしたいなというのがあって。それで、いろんな人に向けた応援歌にしたくなったんです。そこでバラードというのは完全になくなって、イメージしているものを形にするために、メンバーとプロデューサーの頭を総動員させました。この曲は、結構大変でしたね。1番と2番で違う時期のことを描いているので、それに合わせてBPMを落としたりしたし、どうやって合唱に持っていくかも考えたし。

浜口:この曲は途中でテンポ・チェンジするのが大きな特徴だと思いますけど、遅くなるのはともかく、違和感なく元に戻るようにするのが大変でした。もう、ずっとパソコン上で、ここで戻すか、ここで戻すかというシミュレーションをして、何パターンも考えて。それで、最初はボーカルだけのところと、その後のパートだけのテンポ・チェンジだったんですけど、最終的に行き着いたのがドラムが入ってから若干テンポが上がって、その後元に戻るというパターンだったんです。

――そうなんですか? そうなると、レコーディングは大変だったのでは?

浜口:超苦しみました(笑)。さすがにフリー・テンポでいくのは無理なので、プリプロの段階でクリックを組みました。それをエンジニアさんに渡して、「これで、がんばって録ります」みたいな(笑)。

小西:めっちゃがんばりました(笑)。あとは、僕はこの曲の歌詞が特に好きなんですよ。英雄は、本当に良い歌詞を書くなと思う。だから、歌詞を映えさせたいし、歌詞の邪魔をするギターは弾きたくないというのがあって。それを意識したうえで、歌詞がないところはしっかり攻めて、良い形でエンドロールということを表現できたかなと思います。


――アルコサイトの表現力の高さを堪能できる1曲になっています。さて、『WOLF』は充実したミニ・アルバムになりましたし、同作を引っ提げて2018年1月に行う全国ツアーも注目といえますね。

北林:僕らは、今もレーベルの先輩のRhythmic Toy Worldのツアーで10数本くらい一緒に廻らせてもらっているんです。アルコサイトはまだまだヒヨッコだけど、ここに来てツアーの意味とか、意義とかを、やっと理解してきた気がしているというのがあって。今まではひたすら廻って、ライブをして、お客さんに会いに行って…みたいな感じだけだったけど、その土地その土地でのストーリーみたいなものがあるんですよね。前に来た時よりもお客さんが増えたとか、前回のライブはトラブルがあったから今回はそのリベンジを果たそうとか。1月から始まるツアーはそういう風に各地に想いがある30本なので、ツアーをすることの意味をかみ締めながら廻れるだろうなと思って。だから、前回のツアーで来てくださった方には、より楽しんでもらえると思います。それに、今回のツアーで初めて来てくれる人も巻き込んで、みんなでアルコサイトのストーリーを作っていけると良いなと思っています。

小西:英雄が言ったように、僕もその土地によってドラマがあることを感じているというのがあって。そうなると、1本たりともこなしで終わらせるわけにはいかないですよね。毎回良いライブをすることを目指すし、ライブをするたびに成長したいので、もう全部のライブに全力で挑んでいきます。

浜口:英雄が言ったように、僕らは今もRhythmic Toy Worldのツアーを一緒に廻らせてもらっていて、もうずっと全国を廻っているんですよ。なので、ツアーに対する緊張感みたいなものは、良い意味でない。もうワクワクしかないんですよ。家に帰れへんとか、お金が掛かるなとか、疲れるやろうなというようなネガティブな気持ちは一切なくて、楽しみでしかない。だから、早く始まって欲しいですね。良いツアーになるという確信があるので、期待していてほしいです。

取材・文●村上孝之

アルコサイトは、カラオケの第一興商が強力プッシュする1月度D-PUSH!アーティストに決定しており、「本当のこと」が12月13日より配信、また「春の花」が2018年2月から配信となる。また「本当のこと」のミュージックビデオは、カラオケ背景画像の本人出演映像(今だけクリップ)に2018年1月9日から順次配信。さらに、カラオケ演奏の合間に放映される音楽情報コンテンツ「DAM CHANNEL」内のD-PUSH!コーナーにゲスト出演し、パーソナリティとのトークを楽しませてくれる。DAM express(目次本)でも、D-PUSH!ページにてインタビュー記事、アーティスト写真、ジャケット写真が掲載される。そしてリリース情報、インタビュー記事が2018年1月5日よりDAM CHANNEL(http://www.clubdam.com)でも掲載される。カラオケ店やWEBで、アルコサイトとの出会いを楽しんでほしい。

アルコサイトのことをもっと深く分かるインタビューは以下のサイトで(1月5日より)。
◆http://www.clubdam.com/


リリース情報

『WOLF』
STR-1046 全7 曲 \1,600(税抜)
JAN:4571316560763
発売元:STROKE RECORDS
販売元:株式会社PCI MUSIC
2nd mini Album
01.春の花
02.本当のこと
03.キラーチューン
04.after school
05.笑わせんなよ
06.エンドロール
07.インディーズバンドとして

ライブ・イベント情報

アルコサイト 2nd mini Album「WOLF」Release tour
『ぶっ刺されたい奴かかってこいドライブ』
1/17 (水) 千葉 LOOK
1/18 (木) 茨城 mito LIGHT HOUSE
1/19 (金) 東京 府中 Flight
1/21 (日) 東京 渋谷 CLUB CRAWL
1/25 (木) 愛知 豊橋 club KNOT
1/28 (日) 滋賀 B-FLAT
1/29 (月) 兵庫 MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎
1/31 (水) 福岡 天神 Queblick
2/1 (木) 鹿児島 SR Hall
2/3 (土) 福岡 小倉 FUSE
2/4 (日) 大分 club SPOT
2/9 (金) 静岡 UMBER
2/10 (土) 奈良 生駒 RHEBGATE
2/11 (日) 京都 GROWLY
2/16 (金) 新潟 CLUB RIVERST
2/17 (土) 福井 CHOP
2/24 (土) 香川 高松 DIME
2/25 (日) 徳島 club GRINDHOUSE
2/28 (水) 岡山 CRAZYMAMA 2ndroom
3/1 (木) 広島 CAVE-BE
3/8 (木) 栃木 HEAVEN’S ROCK 宇都宮 VJ-2
3/9 (金) 宮城 仙台 FLYING SON
3/10 (土) 福島 郡山 CLUB #9
3/17 (土) 群馬 前橋 DYVER
3/18 (日) 富山 Soul Power
3/19 (月) 石川 金沢 vanvanV4
3/28 (水) 愛知 名古屋 APOLLO BASE
3/29 (木) 大阪 LIVE SQUARE 2nd LINE ※ツアーファイナル【ワンマン】

<Rhythmic Toy World「転生?なにそれ美味しいの?ツアー>
2017/12/7( 木) @ 宮城 仙台 enn 2nd
アルコサイト / Rhythmic Toy World
2017/12/15( 金) @ 茨城 水戸 LIGHT HOUSE
アルコサイト / Rhythmic Toy World

◆インタビュー(1)へ戻る
この記事をポスト

この記事の関連情報