【インタビュー】25年ぶりに復活したバナナフリッターズ(山寺宏一、日髙のり子、関俊彦)「みなさんが人生を楽しめるような発信を」
山寺宏一、日髙のり子、関俊彦の3名が1991年に結成した声優ユニット“バナナフリッターズ”が、2017年6月7日に22年ぶりのニューシングル「あのね」と、同シングルを同梱した完全限定生産コンプリートBOX『BF55 BANANA BOX !!! 極撰』をリリースする。2016年8月21日、CDデビューから25周年を迎えるメモリアルデーにニコニコ生放送『バナナフリッターズ25周年記念特番』で高らかに再始動宣言すると、今年の1月からは25年ぶりとなるラジオのレギュラー番組『BANANA FRITTERS A-Go-Go!!!』をスタートさせ、さらには復活ライブ<BANANA FRITTERS A-Go-Go!!! Re:LIVE2017>を“この3人が唯一55歳でいられる”2017年6月に東京国際フォーラム・ホールCで開催することを発表した。このライブで披露すべく22年ぶりに発表した新曲が「あのね」であり、同曲は、今年4月より放送中のNHK Eテレアニメ『少年アシベ GO! GO! ゴマちゃん』第2シリーズのエンディングテーマとして書き下ろされた。結成25周年にして初のタイアップソングであるというから驚きだ。
声優界のレジェンドたちは、何故、なおもこれほど新たなものを生み出すエネルギーに溢れているのか、そして「まるで従兄弟同士みたい」と語る3人の特別な信頼関係についても語ってもらった。
◆バナナフリッターズ 画像
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■ 今回、あらためてお互いの性格がよくわかりました
▲バナナフリッターズ |
山寺宏一:「25年前によくバナフリの曲を聴いていました」「復活、待っていました!」っていう方もいれば、今回初めて僕らがバナナフリッターズとして活動していたことを知ってくれた方もいてね。
日髙のり子:そうそう。バナナフリッターズが活動していたことをあとから知って、CDを買い集めてくださっていた若い世代の方たちがいるっていうことを、今回初めて知って。6月9日の復活ライブ(東京国際フォーラム ホールCにて開催)に親子2代で来てくれる方もいるみたいで、すごくうれしいんです。
関俊彦:活動停止から22年という歳月があるので、復活するといっても、バナナフリッターズのことをどれくらいの方が知っていてどれくらい反応があるのか、不安なところもあったんですよ。でも、昔、音源を聴いたりライブを観たことがあるという方たちが、たくさん喜びの声をくれたりして。「当時の楽しさを今また味わい直してくれているんだな」と感じるメッセージを多くもらったりもして、とてもありがたいことだなと思っています。
── みなさん自身、バナナフリッターズとして活動することの楽しさを再確認していたりもするのでしょうか。
▲日髙のり子 |
山寺:今は20数年前にはなかったメールやSNSが使えるから、完全限定生産コンプリートBOX(シングル「あのね」と同じく6月7日にリリースされる『BF55BANANA BOX!!! 極撰』)に付けるTシャツやライブグッズのデザインを決めるときも、お互い、なにかいい案が浮かんだらすぐに送ってね。自分たちのアイデアを細かいところまで反映させられるから、すごく楽しいんですよ。「あのね」の振付MVで着る着ぐるみをどうするかっていう話にしても、自分たちなりにいろいろリサーチして──。
── バナナの着ぐるみですよね。
日髙:そうです。どういうフォルムがいいのか、私たちから提案しました。
山寺:ある程度出来上がってから、「靴と手袋の色を変えない?」って、のんちゃん(日髙)が靴と手袋のところに自分で色をつけた画像を送ってきたりとか。
▲山寺宏一 |
日髙:うん。あと、プレミアム感のあるバナナに見えるように、「胸元にステッカーを貼ったほうがいいんじゃない?」とかね。
── 思い立ったら即行動、なんですね。
関:もうね、のんちゃんは本当に仕事が早いんですよ。
山寺:そうだね。でも、関俊彦にしても仕事がすごく早い!
日髙:コメント関係とか、すごく早いよね。作詞のアイデアも、一番に送ってくるし。今回、あらためてお互いの性格がよくわかりました。関ちゃんは、小学生の夏休みの宿題にたとえるならば、夏休みが始まって最初の日に、宿題を全部終わらせちゃいたいタイプ。
関:……一応言っておくと、最初の日には終わらせられないけどね。最後の日まで残さないっていうだけ(笑)。
▲関俊彦 |
関:そうそう。
山寺:僕は逆で、「早くしてよ」って言われないとやらないタイプ。自分で言うのもなんですけど、すごくずぼらなんです(笑)。
日髙:っていうことを、あらためて知っていくっていうおもしろさもありましたね。
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