【インタビュー】THE FOREVER YOUNG「感情はフルMAXで入れるということ。今までのCDで一番感情はこもっていると思う」

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前作の2ndアルバム『生きる』を発表後しばらくしてメンバー2人が脱退するという転機を迎えたTHE FOREVER YOUNG。立ち止まることなくバンド活動を再開した彼らが新体制となって初めて完成させたシングル『また逢える日まで』のリード曲「さらば友よ」は、友との別れを感情むき出しでストレートに歌い、しっかりとけじめをつけることで新たに上を目指して走り出そうという強い意志に貫かれた楽曲だ。彼らが永遠にバンドであり続けることを諦めないのは何故なのだろうか。純粋でどこまでもアツい、メンバー2人にインタビューを行った。

■チャレンジしていくことに対しては僕は無理だと思っていないので
■「やるしかねえ!」って思っています


──THE FOREVER YOUNGはもともと2007年に福岡県久留米市で結成されたバンドですが、現在も福岡在住なんですか?

クニタケ ヒロキ(Vo.Ba):今も福岡の久留米市在住です。もともとは僕が、昨年バンドを辞めたギターの1人と小学校からの同級生でバンドをやっていまして。

オガワ リョウタ(Dr.Cho):僕も別のバンドをやっていたんです。

クニタケ:もう1人のギターも別のバンドをやっていて、前のバンドが無くなったので4人で始めたのが最初のきっかけですね。

──最初の頃と今の音楽性は変わらない感じですか。

クニタケ:いや、最初はメロコアとかに憧れがあって英語で叫んだりとかしていましたね。

オガワ:もともとやっていたバンドは、どちらかというと速くないゆっくりしたロック寄りのバンドをやっていて。でも僕もハードコア、メロコアも聴いたりしていたし、一緒にやる機会も多かったので繋がっていった感じです。

──2014年に現在のTHE FOREVER YOUNGに改名していますが、その理由を改めて教えてもらっていいですか。

クニタケ:以前はKARIBUxNOxKAIZOKU(カリブノカイゾク)というバンド名だったんですけど、特に意味はなくて、地元に「カリブの海賊」というラブホテルがあって(笑)そのときは別になんでもいいだろうと思って名付けたんですけど、バンドをやっていって、社長のRYOSUKEさんと出会って、STEP UP RECORDSに所属するという意気込みを込めていて。今まで意味合いのあるバンド名ってつけたことがなかったので、一大決心ということで付けました。

オガワ:社長も含めて全員で名付けたんです。

──でも、正直THE FOREVER YOUNGって名乗るのは覚悟がいることですよね。

クニタケ:そうですね。ただ、一番俺ららしいかなって思ったんです。「永遠に若く」っていうテーマのもとに活動するのではなくて、僕らの気持ちがずっと昔から変わっていないので、このバンド名は自分たちに合っているなと。


──2016年5月に2ndアルバム『生きる』をリリース後、10月にメンバーが2人脱退しましたが、今作『また逢える日まで』はそのことが色濃く反映されていますね。

クニタケ:そうですね。やっぱりつらかったですね。

──そのときに、例えば解散という話になることはなかったんですか。

クニタケ:ギター2人が抜けたことによってTHE FOREVER YOUNGというバンドをやっていくのは無理ということではなくて、俺ら2人でなんとかなるっていうか、音楽に対してまだ諦めていなかったんです。だから、2人でどんな形になってもやろうっていうことになりました。

オガワ:2007年から同じメンバーで4人で1つというか、そういう感じでやってきたので、誰か1人でも抜けたらこのバンドは駄目なんだろうなって昔から思ってきたんですけど、THE FOREVER YOUNGに改名してからやってきた数年で、昔よりめちゃくちゃバンドが楽しくなってきていて。それをここでやめたくないっていうのが、自分は一番デカかったですね。メンバーが抜けたからといってここで終わりたくないっていう気持ちで、また上を目指して頑張って行こうって思いました。

クニタケ:何をするにしても、自分が「無理だ」って気持ちが負けてしまったら駄目だと思うんです。でも、単純に今はそれが全然ないので。「まだまだ全然いける」って思っているので。このバンドは永遠に続けていくつもりなんですけど、チャレンジしていくことに対しては僕は無理だと思っていないので、「やるしかねえ!」って思っています。

──今作がその決意表明になっているんですね。

クニタケ:そうですね、はい。


▲クニタケ ヒロキ

──「さらば友よ」を聴いたときに、明確にメンバーとの別れがあってできた曲だとはわかりつつ、自分の経験とも重ね合わせて聴くこともできたし、恋愛に置き換えても聴ける、普遍的な曲にもなっていると感じました。聴く人にとってどんな曲になるか、ということも考えて作っているのでしょうか。

クニタケ:歌詞とかはひねった部分とかはあります。ただ、最後のポエトリーリーディングの部分(「この唄うたい終わったら お前の事忘れそうで俺マジで怖くて~」)は、抜けた2人はメンバーというよりは友だちという感じなので、普段は酔っぱらわないと言えないような本音の手紙を書いたつもりなんです。もう二度とこういうことを言うことはないと思うんですけど。なので、メロディがついたところの歌詞は色んな解釈で捉えてもらって良いと思うんですけど、ここの歌詞に関してはそいつらに対して歌っています。

オガワ:この曲は、メンバーが去年抜けてから作り出したんですけど、今でしか作れない曲だなって。今まで作ってきた曲もそうなんですけど、今のTHE FOREVER YOUNGを表した曲になったなって思っています。ドラムプレイの面で言うと、僕はメロディと歌詞を大事にしているので、それに上乗せできるような演奏を心掛けていますし、歌が持ち上がるようにっていうのを重視してやっています。

──曲は、クニタケさんが作詞作曲をしてスタジオで合わせる感じで作っているんですか。

クニタケ:前のメンバーがいたときは、ギターも曲を持ってきたりもしていて、僕がメロディをつけて、という感じだったんですけど、そういう楽曲の作り方もガラッと変わったので。基盤から何からこの2人で色々話し合いながら作るようになりました。

──ご自分の歌とベースプレイの兼ね合いってどう考えてやっているのでしょう。

クニタケ:歌の邪魔にならないようにというか。複雑なことはあんまりやらないようにしていますね。自分が表現するものは歌だと思っているので、ベースはその基盤になればいいかなって思っています。歌がちゃんと歌えるように弾くしかないなって。

──取材前に聞いたところ、ライヴでダイブして、クニタケさんは今肩を脱臼しているらしいですけど、ベースをステージに置いてダイブしちゃったりはするんですね。

クニタケ:そうなんです、だからあんまりベースを大事にしてないんです(笑)。

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