新宿・歌舞伎町にピエロとディルが降臨! 大画面と高音質でライブ映像を大公開
新宿のど真ん中、大ガードの交差点にある巨大なユニカビジョンでは、音楽ファンなら通りすがりに思わず足を止めて見入ってしまうような映像がよく流れている。それもそのはずで、ここでは毎日のように様々なアーティストのライブ映像などが上映されているのだ。ゴールデンウィーク中の現在は、5月8日(月)までPIERROTとDIR EN GREYの特集が組まれていて毎日6回上映されているが、5月2日(火)の夕方18時の回は少し特別だった。ライブ映像を高音質サウンドで楽しめるヘッドフォンの無料貸し出しが行われ、上映会の模様がユニカビジョンのWebサイトで生中継されるという<野外ライブ映像上映イベント>が開催されたのだ。
このPIERROTとDIR EN GREYの特集は、7月7日と8日に横浜アリーナで彼らが初のジョイントライブ『ANDROGYNOS』を開催することを記念したもの。ビジュアル系の2大カリスマバンドの上映会とあってファンも盛り上がっていたようで、この日の午後にはTwitterでも“新宿行くぞ!”、“行けないけど見たかった”など、このイベントについて数多くツイートされていたし、会場である西武新宿駅前ペペ広場にも、早くから多くの人が集まった。上映開始の1時間ほど前からは、広場の中でよく見える場所を探すような人がちらほらと現れはじめ、上映開始前までに、広場内の視聴エリアはユニカビジョンを見上げる人でいっぱいになった。
18時ジャストになると、ビジョンには現在の広場が映し出され、続いて『ANDROGYNOS』のイメージ映像が流れる。そしてPIERROTのライブ映像がスタート。歪んだギターのリフが響き、大きな歓声が沸く映像は「MAD SKY-鋼鉄の救世主-」。2014年10月のさいたまスーパーアリーナでのライブを収めた『DICTATORS CIRCUS FINAL』からの映像だ。
のっけからライヴ終盤の盛り上がる場面で演奏された曲が流れ、見ている人から“おおっ”と声が漏れる。ただしほとんどの人は静かにビジョンに見入っている。それはヘッドフォンで音を聴いている人が多かったからだ。ユニカビジョンの上映会では、多くの場合スマートフォンアプリの「Another Track」との連動で、高音質のサウンドが聴けるようになっている。アプリを起動したスマホをユニカビジョンにかざすと、スマホにつないだヘッドフォンから上映中の曲の高音質バージョンが流れてくるという仕組みだ。この日は無線タイプのヘッドフォンの無料貸し出しも行われたので、自前のヘッドフォンを使っていた人も含め、かなり多くの人がヘッドフォンで真剣に聴き入っていた。だからリアクションも小さめだったというわけだ。
実際にヘッドフォンで聴いてみて驚いたのが、アプリ経由の配信であるのにサウンドが映像ときちんとシンクロすること。曲の途中であっても、アプリを起動すればすぐに映像とシンクロしたサウンドが流れ始めるので、いつでも高音質のサウンドを楽しめる。ビジョンのそばにあるスピーカーからの音でも十分に楽しいのだが、ヘッドフォンのほうが音が鮮明で、ギター、ベースなどそれぞれの細かいプレイもよくわかる。歓声なども聞こえてきてライブならではの臨場感も感じられるし、周囲の騒音も気にならないから映像に没頭できる。まさにライブ会場にいる雰囲気なので、街中にいることを忘れそうになる。
観客のリアクションが小さめだったのも最初のうちだけで、「鬼と桜」、「蜘蛛の意図」とアンコールで演奏された2曲が立て続けに流れると、見ている人も思わず頭が揺れ、身体が動き、だんだんとノリノリになっていく。ライブ会場のような雰囲気になってきたところで、映像内の大歓声とともにPIERROTの3曲が終了。
続いてはDIR EN GREYのライブ映像。燃えるような赤い照明に包まれた京のシャウトで「MARMALADE CHAINSAW」がスタートし、静かなイントロからドラマチックに展開する「VANITAS」へと続くと、見ている人の頭もヘヴィなビートに合わせて大きく動く。そして最後は、2016年11月CLUB CITTA’の『TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of 鬼葬]』の最後の曲である高速ナンバー「JESSICA」。ここまで6曲、すべてノーカットフルバージョンで流され、これで<PIERROT×DIR EN GREY野外ライブ映像上映イベント>は終了した。
終了後、集まったファンに話をきいてみると、”ヘッドフォンで聴けるのがよかった”、“ヘッドフォンだと音がいいからホントに楽しかった”、など、ヘッドフォンを使うとより楽しめたという意見が多かった。また、“楽しすぎ!”、“絶対またやってほしい”と興奮気味に話してくれた若い女性2人組や、“見ていたら7月のジョイントライブに行きたくなった”とコメントしてくれた男性など、迫力ある映像と臨場感あるサウンドでライブの“疑似体験”を楽しめた人が多かったようだ。
▲上映会の模様の生中継も行われた。上映中の画面や会場の様子が映し出され、スマホやPCで見ることができた。
なお、この日はスマートフォンアプリ「VISION α」を使ったプレゼント企画も実施されていた。上映中にアプリを起動し、ユニカビジョンにスマホをかざして応募するというもので、この日は応募者中、10名にPIERROTとDIR EN GREYのジョイトライブ『ANDROGYNOS』のグッズ、20名にAmazonギフト券がプレゼントされたという。スマホがあると楽しいことが色々と用意されている、それがユニカビジョンの上映会の面白いところだ。
今後もユニカビジョンでは様々なアーティストのライブ映像などの上映が予定されているので、ユニカビジョンのWebサイトで日時などを確認のうえ、ぜひスマホとヘッドフォンを持って見に行ってほしい。
上映情報
PIERROT
1. MAD SKY-鋼鉄の救世主-
(DICTATORS CIRCUS FINAL 2014. 10. 24 - I SAID 「HELLO」- at SAITAMA SUPER ARENA)
2. 鬼と桜
(DICTATORS CIRCUS FINAL 2014. 10. 24 - I SAID 「HELLO」- at SAITAMA SUPER ARENA)
3. 蜘蛛の意図
(DICTATORS CIRCUS FINAL 2014. 10. 24 - I SAID 「HELLO」- at SAITAMA SUPER ARENA)
DIR EN GREY
4. MARMALADE CHAINSAW
(TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of VULGAR] 2016.07.02 新木場STUDIO COAST)
5. VANITAS
(TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of DUM SPIRO SPERO] 2016.09.23 ホクト文化ホール)
6. JESSICA
(TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of 鬼葬] 2016.11.08 CLUB CITTA’ [FEMALE LIMITED] -「a knot」 & ONLINE only-)
ライブ情報
2017年7月7日(金)神奈川・横浜アリーナ
開場/開演 16:30/18:00
<ANDROGYNOS - a view of the Acro ->
2017年7月8日(土)神奈川・横浜アリーナ
開場/開演 15:30/17:00
この記事の関連情報
【ライブレポート】PIERROT×DIR EN GREYの“月戦争”「ピエラーも虜も関係ねえんだよ!」PIERROTワンマン公演開催も発表
PIERROT、約10年ぶりワンマンとなる有明アリーナ2DAYSを2025年2月開催決定
【レポート】ライブフィルム『DIR EN GREY LIVE FILM 残響の血脈』、メンバー全員が揃った初舞台挨拶
PIERROT、全26作品サブスク解禁
ライブフィルム『DIR EN GREY LIVE FILM 残響の血脈』、メンバー全員登壇の舞台挨拶実施決定
DIR EN GREY × PIERROT、7年ぶり<ANDROGYNOS>ライブ映像をYouTubeプレミア公開
DIR EN GREY、今秋公開ヨーロッパツアーライブフィルムのタイトル&ポスタービジュアル解禁
DIR EN GREY × PIERROT、7年ぶり<ANDROGYNOS>を10月開催
DIR EN GREY、4年ぶりヨーロッパ公演のライブフィルム2024年秋に劇場公開