【インタビュー】XERO FICTION、PIZZA OF DEATH内レーベルより2ndアルバム発表「ハードコアもポップも同列」
■ほかとは、まったくクオリティが違っていた
■コウイチロウさんの策略だったのかも(笑)
──“フートンとは昔からの知り合い”という話がありましたが、現在の5人にメンバー固まったのは、どのように?
ドランキー:僕はもともと、みそっかす(現・ミソッカス)というハードコアとは全く違う界隈のインディーズバンドで活動していたんです。経歴も動員もまあまああったんですけど、仕事とバンドを両立させることが難しくなったので、辞めたんですね。で、そもそも僕はコウイチロウさんのNOT REBOUNDのファンで、“サポートでドラムを叩いてくれ”って言われてスタジオに入ったのが、2013年の春くらいだったと思います。
コウイチロウ:そのスタジオで初めて会って。意外と叩けそうだなと思ったので、素性は知らないけど“お前、XERO FICTIONに入れよ”ってデモ渡して、そのときに決まった。
──なんですか、その直感だけの勧誘経緯は(笑)?
ドランキー:こっちにしてみれば、髪の毛をツンツンにした人とスタジオに入ったのは初めてだったので、恐かった(笑)、でも楽しかったんですよね。いろんな意味で凄く汗だくになりました。
コウイチロウ:そういう汗だくな姿も含めて、短い時間ながら“どう考えてもコイツ、可笑しいな。イジりやすそうだな”って。雰囲気が異質だし、叩けるし、XERO FICTIONのメンバーにいたらおもしろいかなみたいな。
ドランキー:そのとき聴いたデモ音源は、軽快な8ビートで、キラキラした鍵盤の音色が入っていて、パンクとかハードコアというイメージとはかけ離れたものだったんですけど、音楽的な良さを感じて、ホントに即決したんです。
キョウヘイ:僕はその1ヵ月後くらいに加入するんですが、もともとは大学の軽音楽部でベースを弾いていて。当時はHi-STANDARDとかSPECIAL THANKSのコピーとかをしつつも、自分たちのオリジナルをつくっていろんな人たちに聴いてもらいたいという想いが強かったんです。ただ、バンドの知り合いもほとんどいなく、WEBのメンバー募集告知で見つけたのがXERO FICTIONだったんです。
コウイチロウ:しっかり叩けるドランキーが加入して、もっとリズム隊をガッチリさせたいと思ってた時期で。だから、バンド仲間に声をかけながら、メンバー募集告知を出したり、いろんなところに種を蒔いておいたんですよ。
キョウヘイ:メンバー募集サイトには、たくさんのバンドが告知を出していたんですけど、僕自身、後から加入することになるわけだし、ある程度活動基盤が出来ているバンドと一緒にやりたいと思っていたんです。そこにXERO FICTIONの募集告知が上がって。CDジャケットとか謳い文句とか、デモ音源がすごくしっかりしていて、ほかの募集告知とは、まったくクオリティが違っていたんです。コウイチロウさんの策略だったのかもしれないですけど(笑)。
──ドランキーさん加入のときは行き当たりバッタリ感しかなかったですけど、プロモーション的な募集告知は見事に計画的ですね(笑)。どっちのキャラがホントのコウイチロウさんなんでしょ?
ハルカ:前者です(笑)。
コウイチロウ:ははははは。俺たちのデモにTAYLOWさん(the原爆オナニーズ)がコメントを書いてくれてたから、それを募集告知に載せたりしてね。そうすれば、俺らのバックボーンが大体わかるだろうし、しっかりバンドをやりたい人が応募してくるだろうし。
──そういう勘の鋭さがあるんでしょうね。で、2015年12月にフートンさんが入って、現在のツインギタースタイルになったわけですが?
ハルカ:フートンが入ったのは、ライブの音の厚さが理由ですよね。ギタリストひとりではやりきれなくなってきて。
コウイチロウ:レコーディングでオーバーダビングしていくと、ライブの再現性の問題が出てくるなと。それと、リズム隊の見た目がモサッとしてきちゃったので、ルックス的にもいいキャラクターを足したいと(笑)。
ハルカ:で、フートンが東京でくすぶってたから(笑)。
コウイチロウ:俺がGASOLINEのライブで東京に行ったときに、フートンがヘルプでベース弾いてたバンドと対バンしたんですけど、やっぱり華があってね。その日のライブの後に「愛知県に帰ってこい」って言ったんです。
フートン:俺、ギタリストじゃなくてベーシストだったんです(笑)。でも、もともとXERO FICTIONが好きだったから、「え、いいの、俺で? 入る!入る!入る!」って。
キョウヘイ:僕らへの知らされ方も突然だったんですよ。「名古屋の昔からの友だちが今日、ライブを観に来てくれたんだ」ってフートンさんを紹介されて、「今度、XERO FICTIONに入るヤツだから」って(笑)。「はぁ?」みたいな(笑)。
ドランキー:僕は最初冗談だと思ってたから、「あ、そうなんだ」って話を合わせてたんだけど、それがどうやらホントらしいってことに1時間後くらいに気づくわけです(笑)。
コウイチロウ:そういう俺にみんなが乗っかってくれてるのが、このバンドなんですよ(笑)。
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