いい音爆音アワー vol.56 「ストリングス(弦楽多重奏)特集」

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爆音アワー
いい音爆音アワー vol.56「ストリングス(弦楽多重奏)特集」
2015年7月15日(水)@風知空知
ポップ・ミュージックにストリングスが加わると、とたんにサウンドに広がりと潤いが生まれます。一口にストリングスと言っても、バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスという楽器の特色、それぞれ何人編成にするかという人数の設定、それらをどう料理するかでその味わいは千差万別です。そしてドラム、ベース、ギターのようにヘッドアレンジというわけにはいかず、ちゃんと音楽を勉強した人でないとアレンジも指揮もできません。それゆえ、ポップ・ミュージックの場合はストリングス・アレンジだけ「プロ」にお願いするというケースも屢々。そんな職人の世界を堪能してみましょう。
福岡智彦 (いい音研究所)

セットリスト

  • The Love Unlimited Orchestra「Love's Theme(愛のテーマ)」
    「駆け上がり」ストリングスとワウワウを使った「チャカポコ」ギターはその後のディスコ・サウンドの定型に。
  • Al Green「Sha-la-la (Make Me Happy)」
    どっしりしていて暖かい。メンフィス・サウンドを代表する1曲です。
  • くじら「パノラマ」
    ニューウェイブ・バンドなのにこういう世界も似合うのが”くじら”のいいところ。
  • Nick DeCaro「Under the Jamaican Moon」
    ニック・デカロは特にストリングス・アレンジに定評があった名アレンジャー。
  • Cecilio & Kapono「The Nightmusic」
    控えめなのに耳が持っていかれるストリングス。エンディングが美しい。
  • GONTITI「Right Side of Sorrow」
    動きで奇を衒うのではなく、和音の響きで聴くものを深く引き込むストリングス。
  • Diana Krall「Dancing In the Dark」
    ストリングス・アレンジの巨匠、クラウス・オガーマン、71歳時の仕事。
  • Till Brönner「After You've Gone」
    ボーカルもなかなかいい。ホーン・アレンジもすばらしい。
  • Gal Costa「Minha voz, Minha vida」
    生ギターの弾き語りと思ったら突然ドーンと広がるオーケストラ、鮮烈です。
  • k.d. lang「Hallelujah」
    静かにジワジワと盛り上がってくるボーカルとストリングスがたまりません。
  • Superfly「愛をこめて花束を」
    壮大なサウンドとそれに負けないボーカルの強さ。特に転調後のサビ後半のテンション感がスリリング。
  • ショコラ「もうひとつの雨」
    この疾走感はストリングスが生み出していると思う。雨というよりは風かな。
  • Blankey Jet City「ダンデライオン」
    サビのメロディが好き。グッと来ます。ストリングスは「せつなさ」を広げる。
  • Electric Light Orchestra「Showdown」
    ゴリゴリ荒削りなロック・サウンドにストリングスが絡んでくるのが強烈にかっこいい初期作品。
  • PUFFY「アジアの純真」
    サウンドはまるでELO。Aメロが「Don’t Bring Me Down」、サビは「Shine A Little Love」。こっそり盗作じゃなくて堂々と引用している感じが潔い。
  • 矢野顕子「Shenandoah」
    とにかく坂本龍一の弦アレンジがすばらしい。音が透明できれい。
  • Kate Bush「Cloudbusting」
    ストリングスのリフが印象的。まるで映画のようなMVは必見。
  • Jellyfish「The Man I Used To Be」
    鋭いディストーション・ギターと柔らかいストリングスの対比が印象的。
  • Coldplay「Viva La Vida(美しき生命)」
    ストリングスがサウンドの中心になっている。壮大かつメロディアス。
  • Prince「The Sun, The Moon And Stars」
    「かつてプリンスと呼ばれたアーティスト”The Artist 4merly known as Prince”」の時代。でも、プロデューサー・クレジットは”Prince”。
  • The Beatles「A Day In the Life」
    ポップ・ミュージックとストリングスというとこの曲を外すわけにはいかない。
                        
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