【インタビュー】SUGIZO、LUNA SEAとソロを語る「最も重要な要素は“音”そのもの」

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■……うん、未来の為に
■作ってるかもしれない

──なるほど。このデトックス行為は、未来への気付きや学びにつながることでしょうね。

SUGIZO:だといいんですけど……まだわからないな。できれば10年後に聴いても「あ、カッコいいもの作ったな」と思いたいよね。10年後、20年後、30年後に耳にした時に「お、すげえ!」って思いたい。近年は、未来の自分に向かって作っているのかもしれないな。デビュー当時のLUNA SEAとかソロのファーストあたりは、一生懸命頑張ったけど今だと稚拙で耳もあてられないからね。

──そういうものか。

SUGIZO:10年後、20年後、30年後の自分が聴いた時に「カッコいい!」って思えるものができたら本望……うん、未来の為に作ってるかもしれない。

──エネルギーが漲ってる感じもしますし。

SUGIZO:ほんとですか? 生み出したいものが多くて、どんどんアイディアが湧き出てくるので、そこに導かれて生きてる感じですね。ものを作る為に生きてる感じがします。

──表現者にとって一番の恐怖は枯渇ですから。

SUGIZO:うーん、ありがたいことにそうなったことがないのでわからない。

──それは素晴らしいことですよ。

SUGIZO:常にあらゆる音楽が好きですし、常に聴いているし吸収しているので、その分排泄もしたくなるんですよね。音楽って反復芸術ですから、常に作りたいものややりたいアプローチがあるのは、常に吸収してるからなんだと思います。多分、取り込まない人、吸収しない人、聴かない人、影響を受けない人っていうのは枯渇するのかもしれないですね。

──なるほど。ガソリン入れないと車も走らないからね。

SUGIZO:音楽家にとっていちばんの養分は音楽なんですよ。今からでもちゃんと芸大などに行って勉強したいですもん。いつも興味対象があって、そこへのアティティュードや注ぐエネルギーは、中学生と何ら変わらないんだよね。

──子供みたいになっちゃう(笑)。

SUGIZO:ハマって四六時中そればっかりになる。

──オタク気質ですね。

SUGIZO:はい、とても。勉強したがりだし、何かにハマってることが自分のエネルギー源。ミュージシャンの中には、僕のような「音楽が好きでしょうがない人」「音楽に身も心も焦がしている人」もいれば、「自分が好きな人」「自分を表現したい人」「自分を見てもらいたいゆえに音楽をやる人」もいるわけで、後者の人がけっこう枯渇しがちなのかもしれない。

──なるほどね。

SUGIZO:どっちが良いとか悪いという話じゃなくてね。僕の場合、そう見られにくいけど「自分というのは音楽を表現する為の道具」でしかなくて、音楽そのものに身も心も奪われているんだと思う。

──2016年も年の瀬ですが、2017年はバンドもソロも周年となります。どんな年になりそうですか?

SUGIZO:控えているリリースものも多いです。これ以上身体が保つかな?ってくらい(笑)。なので「お金貯めといてね」って、お願いしておきます(笑)。「お互いに一生懸命働きましょう」って伝えてください(笑)。

──楽しみはたくさんあるぞ、と。

SUGIZO:少なくともLUNA SEAは新しいアルバムを作ります。ソロも必ず作ります。それから、僕が音楽を手掛けた映画の公開とサントラの発売が決まっています。『音』のリミックスアルバムも作りたいと思っています。そこにX JAPANが入ってくるし、他にも進んでいるプロジェクトもあります。2017年はセッション活動をちょっと減らして、バンドとソロの表現に没頭したいな。

──まだまだやりたいこと/やるべきことがいっぱいある……素敵なことですね。

SUGIZO:ほんとはちょっと休みたいんですけどね(笑)。大自然の中に引っ越して、外界とは距離を取りながら制作活動をする生活を送りたいなあ。10年後は怒りが土台となった音楽は作っていたくないから(笑)。

──生活とともに音楽も変わっていくでしょうね。

SUGIZO:宇宙的な音を作り続けたいな。宇宙をイメージする、宇宙とひとつになる。宇宙と交信しひとつになる……そういう音楽に身を染めていたい。今は地上を這いつくばって、怒りと嘆きと負のエネルギーにドロドロになりながら、重力に縛り付けられてて、ただただ雄叫びを上げているような状態。ふとした瞬間に宇宙と繋がって、たまにポーンと宇宙に飛ぶんですけど…早く地上から離脱したい。

──中二病ですな。

SUGIZO:そうですか?(笑)。

──ええ(笑)。

SUGIZO:万年中二病かもね。だって万年中学生みたいな気持ちですからね。そりゃ子供と気が合うはずだ(笑)。

──何よりだと思います。

SUGIZO:それ、褒められてるのかな(笑)。万年中二病。

──そういう精神性からしか生まれないものって、絶対あります。「想いの源泉」は失ったらダメなんです。

SUGIZO:大人として社会に適用しなきゃいけなくなるから、現実的な考え方や生き方を学ぶけれど、一方どこかで現実とはシンクロしてないのかもしれない。常に半分は別の次元と繋がっていて、瞬時にして中2の時に戻れるから。現実を生きながらも、自分の理想を諦めていないことが中二病っぽいのかもしれないですね。

──『音』の制作を排泄行為と表現していましたが、その毒を抜く作業を「苦痛」ではなく「幸せでしょうがない」と言いましたよね? それこそが、純粋な中二病の原体験なんだと思います。

SUGIZO:なるほどね。僕にとっては音楽作りは現実逃避だから。それは昔からそうなんです。どんなに現実が地獄のような状況でも、音楽を作ってる時にはスパーンと排除できるので、幸せなんですよね。

──2017年が楽しみです。

SUGIZO:LUNA SEAも着々と曲ができているので、おもしろいものになると思います。楽しみにしていてください。

取材・文◎BARKS編集長 烏丸哲也


■New Album 『音』

【Premium Edition:2CD(ALBUM「音」/ BONUS DISC)】
2016.11.29[Tue.] RELEASE
¥10,800(税込)
※豪華BOX仕様
※HMV、SGZオンラインで購入可能
▼特典1:Art Photobook B5サイズ
・撮り下ろし写真集
・レコーディングドキュメント写真集
・ライナーノーツ
・ロングインタビュー
・レコーディング使用全機材リスト
▼特典2:BONUS DISC
・「LIFE ON MARS?」

【Regular Edition:1CD(ALBUM「音」)】
2016.12.23[Fri.] RELEASE
¥3,240(税込)
※24Pブックレット
※12/23 iTuens配信


■初のクリスマスソング「HOLY KNIGHT」

▼CD
2016年12月23日、24日さいたまスーパーアリーナ会場でのみ限定販売
※1曲入り ¥800(税込)
▼配信
FC「SLAVE」会員限定で先行配信


■<LUNA SEA The Holy Night -Beyond the Limit->

2016年12月23日(金・祝) さいたまスーパーアリーナ
2016年12月24日(土)さいたまスーパーアリーナ
▼チケット
前売¥9500 / 当日¥10000(税込み) 全席指定 3歳以上有料
【ステージプラン決定により追加席発売】
2016年11月25日(金)AM 10:00 より各プレイガイドにて販売スタート
(問)キョードー東京 0570-550-799(平日11時〜18時 土日祝10時〜18時)
http://www.kyodotokyo.com/lunasea2016

■生中継!LUNA SEA The Holy Night -Beyond the Limit-

放送チャンネル:WOWOWプライム(BS-9ch)
放送日時:2016年12月24日(土)16:00~
番組オフィシャルサイトURL http://www.wowow.co.jp/music/lunasea/

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