【対談】森友嵐士×榊原プロデューサー、「<BACK TO THE GOOD DAYS [男祭り]>で魂を響かせろ」
■昔の音楽番組のように贅沢な進行にしようと
■『ザ・ベストテン』みたいに──榊原プロデューサー
──榊原さん、個人的に90年代の音楽にご興味は?
榊原:もちろん聴いてましたけど、僕はもうひと世代上なので。もちろん今でもよく歌ってますよ、山根さんの「Get Along Together」とか。たぶん30代後半から40代の方がドンピシャだと思うんですけど、この世代のみなさんの音楽は、その前後の世代にも届いてますよね。60代の方でも、20代の方でも、「離したくはない」を歌っている方がたくさんいらっしゃる。
森友:この間の記者会見の時にもね、道端アンジェリカさんにいきなりリクエストされて。ピアノがあるからやらないわけにいかないでしょ(笑)。でも自分が産んだ楽曲が世代を超えて伝わっていってくれてることは、とっても嬉しいいことですよね。
▼記者会見 |
森友:そうでしょうね。僕の存在よりは、曲の存在ですよね(笑)。
榊原:ああ、素敵な曲だなと、今でも曲を愛している人たちがすごくたくさんいて、そしてそれ以上に森友さんのこの企画自体が、話を聞いて、知れば知るほどワクワクするし、何か面白いことになりそうだぞって思うんですよね。たぶん出演されるアーティストの方たち、みなさんそうだと思いますよ。“面白そうだな、やってみたいな”って。ギャラがどうとか、ほかに誰が出るとか、そういうことじゃないんじゃないかな。
──森友さん。実際に誰に出てもらうというは、どんなふうに決めていったんですか。
森友:まあ、ふと曲が思い浮かぶ、そこからのはじまりでした。ミーティングをしながら、この曲だね、あの曲だねって。そうして思い当たる方々に、正式にメッセージを届けさせていただきました。僕は、今回の企画の中で、直接連絡を取れる人がほとんどいなかったんですよね。90年代は、いつも制作していて、スタジオにいましたし、いつものクリエーターたち、バンドのメンバー、ツアーに行ってもスタッフはいつも一緒で、それ以外の人と会うことはほとんどなかったので。一日が24時間じゃ足りない感じで、他の世界の方々とは別として、音楽の世界の中で、なかなか誰かと会うってこと自体が少なかったですよね。だから今回お誘いさせていただいた方々の中で、個人的なつきあいのある方は、実は一人もいないんです。
──そうなんですね。
森友:今、お話しさせていただいたような僕の思いをみなさんにお伝えさせていただいて、趣旨や具体的な内容も、それぞれのマネージメントに送らせていただいたところからのはじまりでした。
──最初の反応はどうでした?
森友:まずイベントの趣旨に、みなさんすごく賛同してくださいました。日程的に間際のお誘いになってしまったことで、残念ながらスケジュール的に今回参加できない方々も随分いらっしゃって。「これが2回目、3回目と続くのであればぜひ参加したい」という言葉をいただいて。同じようなことをみなさん感じてらっしゃるんじゃないかな?ということを、逆に改めて感じました。
▼<BACK TO THE GOOD DAYS【男祭り】> |
榊原:はい。我々のほうで東京国際フォーラムさんを押さえさせていただいて、いろいろ相談して、1日2公演やることにしました。この年代の方々は、女性ならば主婦として家庭を持っている方が大半だと思いますから、そうするとお昼の時間のほうが、家族が帰ってくる前に自宅に帰ることができる。だからそういう配慮も含めてお昼の公演を設定して、でももちろん昼間はお勤めされている方もいらっしゃるので、そういう方のための夜の公演、結果、1日で2公演やろうよと。ターゲットになる方に優しいセットアップを考えよう、ということでしたね。
森友:そうですね。
榊原:あとは、森友さんとお話をしたことで言うと、これだけのメンバーなので、誰がどの曲を何曲歌って、どういう企画にするか?ということですね。これだけの豪華メンバーが代表曲を次から次へと届けていくという、昔の時代の音楽番組の公開収録的な贅沢な進行にしようと。森友さんとGENKINGがホストでいて、歌い終わったら、昔の『ザ・ベストテン』のように、そのままステージに残って、次の人の曲を一緒に聴くような。
──懐かしい感じですね。
榊原:それぞれアーティストの方にも、歌で届けるだけじゃなくて、トークで話したいこともあるだろうし、僕らも聞きたいので、そういうところを引き出して。そういう意味では、もちろんライブなんですけど、企画として面白いものになるだろうなと思っています。その構成を今、森友さんにやってもらっているので、それは僕も楽しみですね。
森友:だから本当に、学園祭ですよ。趣旨があって、賛同するミュージシャンやスタッフたちががいてくれて、どうやるどうやる?って企むというか。音楽だけじゃなくて、トークも含めて、これをどういうふうに見せていくか。
榊原:ひょっとすると、あんまりかっちり決めちゃわずに、ちょっと遊びがあって、そこで突然何かが始まっちゃってもいいのかもしれない。たぶん森友さんが考えているのは、お客さんのノリも含めて学園祭的に、みんなで楽しもうということだと思うんですよ。
森友:まだ具体的なところまで詰め切れてないんですけど。ただ順番に出て、歌って、ありがとうございました、じゃあ面白くない。そこをどういうふうに見せていくか、すごく楽しんで考えたいと思ってます。フェスって、僕はそんなに行ったことはないですけど、どうなんですかね? いろんな演出があったりするんですかね。
──いや、基本的には、順番に出て演奏するだけのものが多いと思います。
森友:今回は、とにかく思いつくことをどんどん出し合って、その中でどれだけ遊べるか。趣旨としてのメッセージがあるので、その軸がぶれなければ、より楽しくなることであれば、どんどん盛っていけばいいんじゃないかなと思ってるんですよね。
──森友さんは、一人何役もやることになりますが。
森友:いやいや。司会にGENKINGさん、進行に海保知里さん、サポーターで道端アンジェリカさんも入ってくださってますので、その方々が花を添えてくださると思います。そのへんもお祭り的に、華やかにしたいので。ライブだけやるんだったら、必要ないんですよ。でもそういうことじゃなくて、演出も含めてお祭り的なことにしたいんで。この間の記者会見も、普通にいつもの格好で行きゃよかったんですけど、“楽しもう”と言ってる人間が、楽しんでいるという目に見える形で伝えたいと思って、今までやったことないんですけど、「奇抜なことやりたいね」と。そこでふっと、『チャーリーとチョコレート工場』のウォンカが浮かんできて、「ウォンカで行きたい」って言ったら、みんなが「面白いんじゃない? でも大丈夫?」みたいな(笑)。面白いと言ってくれる人も、何考えてんの?っていう人もいるだろうけど、その評価はどっちでもいいよと思ったんですよ、それよりも、今ここでそれを楽しもうとしている俺がいることが、俺はうれしいんで。今回のステージをどうやって作っていくか?という基軸もそこで、“楽しもうぜ”というところを一番大事にして、会場に来てくれたみんながその思いを持って帰って、それが伝染していく。その最初のスタートになればいいなと思っています。
榊原:いろんなアーティストやいろんな企画と関わらせてもらっている中で言うと、寿命が長い企画になるというか、将来性が大きいものだと感じてます。これがショーケースになって、来年は全国に広がるとか、もっと規模が大きくなるとか、そういう可能性を秘めていることを感じてゾクゾクしますね。新しい音楽のイベントとして、存在感が出る企画になるという感じがしています。
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