【インタビュー】鹿乃、切なくて儚い歌詞と激しいサウンドのケミストリー「nameless」

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これまで同人活動以外行ってこなかった鹿乃のメジャーデビューは誰もが望んだこと。そんな多くのファンたちの声を受け、2015年、鹿乃はテレビアニメ『放課後のプレアデス』のオープニングテーマ「Stella-rium」で、待望のメジャーデビューを果たした。2016年の5月には待望の1stアルバム『nowhere』もリリースし、ますます期待が高まっている鹿乃。そんな彼女から、アルバム後初のシングルが届けられた。

◆鹿乃~画像&映像~

■すごい可愛い声と可愛い曲調なのに
■歌詞が毒々しいっていうものとかに惹かれるんです


──9月7日リリースのニューシングルは、テレビアニメ『ねじまき精霊戦記 天鏡のアルデラミン』のエンディングテーマでもあるわけだけど、今作を作る上で、鹿乃ちゃんがイメージしたものって?

鹿乃:爽やかというか、可愛い路線なイメージを抱かれていた自分自身の楽曲や歌のイメージを、アルバムで一旦区切りを付けようと思ったんです。もっと、人間のネガティブな部分や暗い部分を歌で表現していけたらなと思っていたところに、今回のこのエンディングのお話をいただいたので、とてもいいタイミングだったなと思っています。今回は、エンディングテーマである表題曲の「nameless」もカップリングの「RERE」も、Tom-H@ckさんにお願いして作っていただいた楽曲なんですが、人間のネガティブな部分や暗い部分を表現する歌詞が似合うような、激しめな楽曲を作って欲しいというリクエストを出させていただきました。

──アルバムの中にもちょっとその“ブラック鹿乃”要素が出てた楽曲はあったけどね。

鹿乃:あ、はい(笑)。ちょっと出ちゃってたとこもありましたね(笑)。もともと自分が、明るい綺麗なだけの曲より、ちょっと毒っけのある曲の方が好きだったっていうのも個人的な趣味としてあったので。すごい可愛い声と可愛い曲調なのに、歌詞がすごく毒々しいっていうものとかに、すごく惹かれるんです。なので、自分でもそういう歌が歌っていけたらいいなと思ったんです。


▲「nameless」<アーティスト盤>


▲「nameless」<アニメ盤>


▲「nameless」<通常盤>

──なるほど。今回作曲を手掛けてくれているTom-H@ckといえば、T.M.RevolutionやLiSAの作曲や編曲も手掛けている作家さんでもあるよね。鹿乃ちゃんは一緒にやるのは初めて?

鹿乃:はい。初めてご一緒させていただきました。アニメを見ていたりして、“この曲いいなぁ”って思う曲が、だいたいTom-H@ckの曲だったっていうことが多くて、個人的にすごくTom-H@ckさんの楽曲ファンだったんです。それもあって、今回、自分の中にすごくイメージする楽曲というものがあったので、ダメ元でマネージャーさんにお願いしてみてもらったんです。そしたら、とても快く引き受けてくださって。レコーディングにも立ち合っていただいて、直接アドバイスしてもらったりしました。歌声を実際に聴いていただいて、アレンジを変えていただいたりもしたんです。「nameless」も「RERE」も方向性は同じなんですが、歪んでいる感じのロックであるか、バラードではないけど、自分らしさを出した電子音を入れたダークな楽曲かっていう、それぞれの個性がしっかり活かせた2曲になったと思っています。

──「nameless」はピアノロック的なイメージだよね。間奏のギターソロ明けで、アンプラグドになる雰囲気とか、鹿乃ちゃんらしさもすごく出てるなと思ったよ。

鹿乃:レコーディングのときは、もうちょっと無骨なロックだったんですけど、アレンジでストリングスが入って壮大な印象になりました。ギターソロ、カッコイイですよね! 聴いた瞬間に“カッコイイ!”と思って、すごくテンションが上がりました。激しいの大好きなんで。

──本当に激しい曲調好きなんだね(笑)。鹿乃ちゃん、ルーツは、シンバルズとか相対性理論とかヘーゼル・ナッツ・チョコレートって言ってたよね?

鹿乃:はい! あと、THE BACK HORNさんも大好きです。重めの歌詞、重めのギターが大好きなんです。

──あぁ、解るわぁ。私もTHE BACK HORNは大好きだけど、まさに、鹿乃ちゃんが目指す方向性の世界観を描いているバンドでもあるもんね。すごく納得。なんでそういう世界観に惹かれるようになったんだろうね、鹿乃ちゃん。

鹿乃:なんでしょうね(笑)? 捻くれてたのかなぁ? それか、ちょっと中2病をこじらせたんだと思います(笑)。みんなが聴いてないもの、良いって言っている逆のものばっかりに目がいってたというか。

──なるほどね、こじらせたかぁ。

鹿乃:はい、こじらせたんだと思います(笑)。こじらせたまま大人になっちゃいました。『ねじまき精霊戦記 天鏡のアルデラミン』の主人公も捻くれ屋だし、随分こじらせているので、そのあたりはすごく共感出来ました。現在進行形でこじらせてる方には、たまらないストーリーだと思います。

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