【ライブレポート】<908 FESTIVAL>KREVA、1年ぶりライブ復帰。豪華ゲストと共に見せた“Next Stage”
今年で5年目を迎えたKREVA主催による“音楽の祭り”<908 FESTIVAL 2016>が8月20、21日の大阪フェスティバルホール2DAYS公演に続いて、今年は9月3日、クレさん(=KREVAの愛称)の日に日本武道館にて行われた。
◆<908 FESTIVAL 2016>日本武道館公演 画像(22枚)
当日はKREVA、三浦大知、AKLO、赤い公園、渡辺直美、YOKOI(WRECKING CREW ORCHESTRA)、EL SQUAD、Mummy-D、綿引さやか、FU-JIがステージに集結。終演後にはスクリーンを通じて、新たなステージを目指すべく、12年間在籍したポニーキャニオンを離れてビクターエンタテインメント/SPEEDSTAR RECORDSへと移籍し、2017年春にニューアルバムをリリースし、それに伴う全国ツアーを開催することを発表。以下、武道館の詳細レポートをお届けしよう。
昨年の908FES以降、1年間新曲のリリースもなければツアーもライブもやらないという音楽活動はKREVA初の経験。ファンはきっと、この1年間やきもきした気分だったに違いない。しかし、KREVAはそのやきもきを一夜でぶっ飛ばすような衝撃的かつ刺激的な新しいステージをこの日提示してみせた。今年前半にKREVAが挑んできた新感覚ダンスエンタテインメント舞台『SUPERLOSERZ SAVE THE EARTH 負け犬は世界を救う』や、KREVAの新しい音楽劇『最高はひとつじゃない2016 SAKURA』、そのすべてがこの日のためにあったんじゃないかと思わせるほど、そこで体感した新たなエンタテインメントを908FESにどどーんとフィードバック。KREVAを始め、ゲスト、コラボステージもまた新たなステージを感じさせるパフォーマンスを次々と披露。最後までKREVAの口から語られることはなかったが、今年の<908 FESTIVAL 2016>は“新たな(Next)Stage”というワードが一つのテーマになっていた。
開演前、今回の908FESの客入れBGMは、今年KREVAが聴いてグッときたナンバーを集め(メロウかつ、グルーヴィーなソウルミュージック多め)、DJ908ミックスでお届け。水色のフェスTを着たファンが客席を埋め尽くした頃、客電が消えて、いよいよ今年の908FESが開幕。
ものすごい歓声に包まれ姿を現したKREVA。「2016年、908FES。一発目は俺の新曲から」の言葉に、客席がどよめく。いきなりの新曲。冒頭からさっそくNext Stageを見せつける。真っ白いスモークに包まれ、ファイヤーボールが何発も上がるなか、タフなビートにのせてものすごい速さでKREVAがラップを繰り出すストロングスタイルのこのナンバー。神懸かり的なエリアをさらに超越した、“神の領域”という強烈なパンチラインを入れこんだ「神の領域」で、ラッパーKREVAここに健在といわんばかりの存在感を示した後はAKLOへとバトンタッチ。
“神”つながりで「McLaren」から始まった908FES皆勤賞のAKLO。「RGTO」のサビからKREVAが飛び入り参加! 生バンドのグルーヴが2人のラップをさらにスリリングなものへと盛り上げていったAKLOとKREVAのコラボ曲「Catch Me If You Can feat.KREVA」と続けたあとは、AKLOがスペイン語で帰ろうとするKREVAを引き止めると、そこにMummy-D(RHYMESTER)が登場。KREVAは床に寝そべってエアパドリング(ファンも大喜び!)、AKLOは腰を揺らしてエアサーフするというお茶目なパフォーマンスを交えながら「サーフィン RMX feat.Mummy-D,KREVA」を3人で初披露。新しいKREVAの音楽劇ではこの3人はすでに共演済み。「でも、こうして3人で歌うのは初めて」だとKREVAは告げていた。
続いては、同じ舞台でも新感覚ダンスエンタテインメント舞台のほうでKREVAが出会ったEL SQUADのステージへ。真っ暗な舞台。ワイヤーを使ったような電飾コスチュームを身につけたパフォーマーたちのコスチュームがビートに合わせて規則的なフォーメーションを作るように点滅し、彼ら独自の最新鋭の光のダンスショーを見せると、観客を大歓声を上げる。
刺激たっぷりのエンタテイントなステージのあとは、新しいKREVAの音楽劇でKREVAと共演したミュージカル女優・綿引さやかが908FESに初出場。“光”つながりでKREVAの「ひかり」をドラマチックにカバー。スローバラードにアレンジされたオーガニックなトラックにのせて、KREVAとはまた違った、女性ならではの包容力を持った歌声で武道館を優しく包み込んでいった。
“ひかり”から今度はメンバーの(藤本)ひかり(Ba)つながりで赤い公園へと舞台はスイッチ。「イェー!」と佐藤千明(Vo、Key)が声を上げ、真っ白い衣装を着た4人組ガールズバンド・赤い公園が登場。「NOW ON AIR」でポップなサウンドを武道館に響かせると、武道館がたちまち明るく華やいだ雰囲気に包まれた。908FES初出演で初のバンド、そしてバンド初の武道館ということで、それらを祝福するかのように1曲目から真っ赤な銀テープがアリーナに舞った。
4人はKREVAで青春時代を過ごしたKREVAファン。「最後にとっておきの曲を」と佐藤がいって始まったのは「TOKYO HARBOR feat.KREVA」。赤い公園ならではの独特なコード感にのせ、「本邦初公開!」といって2番から颯爽とKREVAが現われ、大人の雰囲気をたっぷり含んだ声でラップ。後半は男女のラブソングらしく佐藤とユニゾンで歌ってみせた。「武道館に立てるぐらいになったら、クレさんを招いてこの曲を共演したい」と語っていた彼女たち。今回のステージを経験したからこそ、次は絶対に自分たちがKREVAを武道館に招くという思いがさらに強くなったにちがいない。
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