【インタビュー】R2Y+J、SHAZNAのA・O・IやEins:VierのLuna「音楽に輝きを」
■僕はバンド人生で初のアルバム
■今は喜びに浸っているところです
──その3年間の集大成とも言える初のアルバムが『LIMIT CODE』なわけですね。アルバムには新曲や過去のマキシシングルに収録されている曲がパッケージされていますが、宇宙空間を漂うような気持ちよさもエッジもあるし、ミラーボールが似合う曲が印象的だったりして。収録曲はライヴに足を運んでいるファンにとってはおなじみの曲ばかりなんですね。
Luna:ガッツリやっている曲ばかりです。いわゆる普通のリズムパターンだったり、普通の展開の曲は少ないと思うんですが、好き勝手にベースを弾いてもA・O・Iくんがちゃんとまとめてくれる。キレイな曲をグチャグチャにしても、最終的にはA・O・Iカラーで覆われるというか、いいところに着地するんです。A・O・Iくんのキャッチーなセンスと俺らのロック感がうまい具合にマッチングして、普通じゃないけど、聴きやすい曲が詰まっていると思います。
▲T-T (Dr) |
Luna:僕発信の曲も少しはありますが、基本、A・O・Iくんです。最近は説明すら少なくなってきてコード進行だけ黒板に書いたり。
A・O・I:ははは。いきなり歌い出す事もあります。
──ジャムセッション的なやり方で出来た曲が収録されているんですね。
Luna:そうですね。フリーセッションとまでは行かないですけど。
A・O・I:これまではデモを元に決めて作っていたのですが、R2Y+Jではあらかじめ決めない楽しさがあるんですよ。ライヴでもソロをアドリブで弾く曲もあります。
──あと、やっぱり『LIMIT CODE』には影響を受けたルーツミュージックが反映されていますね。
Luna:‘90年代のUKロックの影響は出ていると思います。っていうか、いまだにそれしか聴いてないぐらい(笑)。新しい音楽も聴くけど、結局、そこに戻っちゃうんですよ。かと言ってキレイで切ない曲しかやりたくないとも思っていないし。
──ノイジーな曲も収録されていますしね。
Luna:ベースはけっこう歪ませてるんですけど、普通はギターとぶつかって音が抜けなかったりするんですよ。それが、A・O・Iくんとは相性がいいのか、どっちもいい感じで聴こえてくるんです。
A・O・I:僕はストラト弾いていて、そんなに歪ませてないですしね。Lunaさんの音が歪んでるから(笑)。
──「VIBES (2016 VERSION)」なんてイントロからして激しく歪んでますからね。
T-T:Lunaさんの歪みはすごいですよ。
A・O・I:芸術的な歪みですよ。同じエフェクター(ロシア製ビッグマフ)を4つも持ってる(笑)。
Luna:もう生産してないから、見つけるたびに買ってるだけなんですけどね。
──こだわりですね。アルバムタイトルを『LIMIT CODE』にした理由は?
A・O・I:これは造語なんですが、3人で出す音の限界調和……いちばんいい状態で調和しているという意味合いでつけました。僕らのいちばんいい共鳴具合みたいなニュアンスですね。アルバムの中身に関しては、活動を開始して早い段階でレコーディングしたのが初のマキシシングルに収録されている「LOST」と「SONIC WAVE」という曲で、アルバムはそこから約3年間、積み重ねてチャレンジしてきた集合体であると同時にスタートラインでもあると思っています。「やっとここまで来たな」とも感じるけれど、聴いていて自分たちの可能性はまだまだこんなものじゃないとも感じる。ヴォーカルは自分の中での理想に届いていないし、曲のヴァリエーションにしてももっとここから発展していける。原石という感じがしますね。
──A・O・Iさんが歌詞を含めてR2Y+Jで伝えたいと思っている世界観について教えてもらえますか?
A・O・I:総合的に言うと、今、僕は音楽に輝きとか光を求めているんです。なので、夢を見たり、可能性を感じたり、そういう漠然としたイメージを聴く人につかまえてほしいんですよ。それで自然と歌詞の中に“空”、“光”、“輝き”という言葉が出てきているんです。何か光るものを感じてもらえたらいいなと思って歌っているし、ライヴでも皆の心に届けばと熱く熱唱しています。
──それは世の中が光り輝いていないからでしょうか?
A・O・I:あまり偉そうなことは言えないけれど、そういう想いはあります。光りが差し込めばいいなって。それこそ僕の希望ですけれど。
──もしかして歌詞もその場で出てくるんですか?
A・O・I:そうです。仮歌の時に“ラララ”じゃなく、適当な歌詞で歌うんですけど、そういう言葉を繋げて歌っているから、最終的にまとめる時にブレないですね。
──なるほど。T-Tさんが今、アルバムに感じている手応えは?
T-T:僕はバンド人生で初のアルバムになるんです。
A・O・I:おめでとうございます(笑)。
T-T:レコーディングが終わった時は「やっと終わった!」って感じだったんですけど、ジャケットのデザインが上がってくるのを見た時には「アルバムだ」って実感して、今は喜びに浸っているところです。ドラム的にはすごく気に入っているスネアを使えたこともあるし、出来上がってきた音にすごく満足しています。3人の音がすごくいい感じで合わさっていて……ドラムの聴きどころありますか(笑)?
A・O・I:「CRAWLER」のドラムの音がいい。
T-T:そうですね。芯があってキレイで。
──A・O・IさんもLunaさんもメロディックなフレーズを弾くプレイヤーじゃないですか。そんな中、ドラムのやりがいや大変さは?
T-T:そうですね。Lunaさんに無茶なフレーズを要求されるので(笑)。
Luna:曲が呼んでるの(笑)。そういう時は叩けるようになるまで待つ。最終的に叩けるようになるので。
T-T:ははは。できるようになっちゃいましたね。
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