【インタビュー】安田レイ、新曲は「ある出来事について書いた感謝の“メッセージ”」

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■頭ではなくて気持ちの進む方向へ
■その結果、歌詞が書けたんじゃないかな

──「Message」は曲先行でそこに歌詞を乗せたということですが、この楽曲だからこそそういう気持ちを綴った歌を載せたいと思ったんですか。

安田:テーマ自体はずっとは温めていて、いつか出したいなと思っていたんです。今回、サウンドを聴いた時に優しさを感じて。それも、ただ優しいだけじゃなくて、強さや悩み、苦しみだったりいろんな感情がありながら、それでも前を向いているっていうイメージが沸いたので、このメッセージがぴったりな曲かなと思って。それで、プロデューサーの玉井 (健二)さんと、「こんな言葉や、こんなテーマで書きたいんです」と話しながら。玉井さんも、そういう存在が私にいることは以前から知っていたので、「今回は曲にも合っているしそのテーマでいいかもね」と言ってもらったので。「今回はこれで書かせてください」ということで進んでいきました。

▲8thシングル「Message」初回生産限定盤

──以前から考えていたテーマですが、いざ、その思いを歌詞にするにあたって、難しさはありましたか。

安田:たしかに、普段はめちゃくちゃ感覚人間なので(笑)。自分が見てきた景色や、感じてきた思い、その時の自分の温度感、いろんなものはあるんですけど、そのすべてを言葉にする作業は難しかったですね。歌詞を書く作業って、気持ちだけなくて、やっぱり頭も使っていかないと成り立たないものなので。でも最終的には、頭でなくて気持ちの進む方向についていった結果、書けたんじゃないかなと思います。

──しかもこの歌は、どちらかというと夢を追いかける安田さんの目線というよりも、夢を後押ししてくれる先生の目線で書かれていますね。

安田:きっと、中学生の私のように、夢を持っていても、すんなり夢に近づくことは難しいと思うんです。周囲の反対がある場合もありますし。そういう若い子たちの背中も押していきたいというか。当時の私にとって、転校することだったりは大きな選択で。その時は、新しい環境に慣れない苦しさもあった。私自身その時には「何で夢を選んじゃったんだろう」って後悔することもありましたし。でも、それを乗り越えて、振り返った時に、あの時のああいう思いがあったから、自分は毎日大好きな音楽に携わることができているって思えるんです。いつか、この選択肢を選んでよかったと思う時がくるよっていうことを、今何かに向かって頑張っている、悩みながら頑張っている子たちに伝えられたら。

──安田さんの場合も、当時、夢を追うことに反対する人は多くいたんですか。

安田:うちの親や友だちは、応援してくれていたんですけど。やっぱり多くの学校の先生だったり、親せきには、アーティストとしてご飯を食べていくのは大変だっていう意見はありましたね。私はまだ、ただただ夢を見ていた少女だったから、そういうことはわからなかったんですけど。いろんな大人から、「ひとり握りの人しか、やっていけない世界だ」って言われて。でもそんな話を聞いても、納得いかないというか。「でも私は大丈夫」っていう、謎の自信や思い込みがあったんです。思い込みも、すごく大事で(笑)。だから、「そんなこと言われてもよくわかりませ~ん」って聞き流していたんですけど、それで悩んでいる若い世代の人たちも、たくさんいると思う。そこで自分の気持ちを曲げず、流されず、自分を信じてまずはトライしてほしなって思いますね。

──そういった思いがまっすぐ歌に込められいますが、ミュージックビデオでは友人同士の温かなドラマがあって、素敵な仕上がりです。

安田:私自身は広い菜の花畑で歌っているんですけど、これが『サウンド・オブ・ミュージック』みたいですごく気持ちよくて(笑)。実はめちゃめちゃ寒い日だったんですけどね。ブルブル震えながらの撮影だったんですけど、曲が流れてカメラが回ると、そんなことも忘れちゃうくらいで。その歌のシーンとは別に、人気モデルのわたなべ麻衣さん、島居玲子さん、ゆきらさんに出演してもらって、3人で旅行する中で、そのなかのひとりが結婚するので、サプライズでおめでとうのメッセージを伝えるというシーンがあって。いろんなメッセージを感じてもらえるミュージックビデオになっていると思います。

──友達がいることのよさ、周囲に自分を知ってくれる人がいる心強さがわかるとてもいいミュージックビデオだと思います。

安田:友情もそうですけど、家族の絆だったり、恋人とのつながりだったり、いろんなシチュエーションに置き換えることができる曲なので。聴いている人それぞれに、また捉え方が変わってくるのかなって感じています。

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