【ライヴレポート】geek sleep sheep、ノイズもポップも増幅して「ただで帰すわけにはいかない」

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momo kazuhiro(Vo&G:MO’SOME TONEBENDER)、345(Vo&Ba:凛として時雨)、yukihiro(Dr:L'Arc~en~Ciel)からなる3ピース、geek sleep sheepが4月30日、渋谷クラブクアトロにてワンマンライヴ<confusion bedroom vol.5>を開催した。

◆geek sleep sheep 画像

2016年初のワンマンとなった同公演は、2ndアルバム『candy』リリース後の<confusion bedroom vol.4 with candy>以来となり、実に8か月ぶり。渋谷クラブクアトロには3人の音を待ちわびたオーディエンスが詰めかけ、その登場を熱い歓声で迎えた。

定刻通りにスタートしたライヴの1曲目は週末の夜にふさわしい「Weekend Parade」から。yukihiroの乾いたスネアの音が心地よく、momoと345のポップなハーモニーを引き立てる。続く「planet ghost」、そして「Jesus wa gokigen naname」では一転、ノイジーなギターが炸裂し、フロアをビリビリと痺れさせた。爆裂なこのアンサンブルを待っていたとばかりに、会場の熱が上昇していき、その壮絶なエンディングにオーディエンスはコブシを突き上げた。のっけから、凄まじくスリリングだ。


「楽しい夜になりますように。345ちゃんが歌います」──momo kazuhiro

というmomoの短い挨拶から、345のペールトーンのヴォーカルがポップな「happy end」、ソリッドに刻まれるギターにドラムのビートがアクセントをつけていく「Candy,I love you」、そしてメロディが哀愁を誘う「lost song」と『candy』の曲を続けざまにプレイ。まだ序盤のはずだが、会場はすっかりディストーションサウンドに酔いしれ、一段と大きな声で反応している。ライヴは久々だが、その間にもバンドとしての独自のグルーヴやタイム感に磨きがかかっていて、3人のアンサンブルや呼吸感に引き込まれてしまう。80年代、90年代のオルタナ好きにはたまらないツボをこれでもかとしっかりと押さえつつ、さらに旨味もノイズもポップさも増幅させたgeek sleep sheep節たるものができあがっている。


「久しぶりのライヴで、待たせてしまったので、ただで帰すわけにはいかないと、リハにたくさん入って、新曲を作ってきました」──momo kazuhiro

と、新曲を披露した。初披露となる1曲目は晴れやかで王道のロックンロール、もう1曲は前述の<confusion bedroom vol.4 with candy>で初披露された、タメのきいたビートと2人のヴォーカルが追いかけ合うような切ないメロディが印象的な曲。1ミリも聴き逃すまいと、オーディエンスも力が入る。

「GOHAN」、「frame」から「rain song」と345のヴォーカルをフィーチャーしたムードのある曲で、どっぷりと幻想的な世界で会場を包み込んだ後は、いよいよ後半戦だ。


「思い残すことのないようにして、帰ってください」──momo kazuhiro

というmomoの言葉から、ステージ上も一気にアグレッシヴさを増す。エフェクティヴなギターの轟音から「feedback」のお馴染みのリフをスタートすると、大きな歓声が上がった。オーディエンスはノイジーな音を全身に浴びて、フロアはうねるように波打っていく。345もmomoも大きく楽器を振りかぶって、爆音をさらに暴れさせていくなど、圧巻だ。その勢いのまま「Strange Circus」、「kaleidoscope」とぶっとばしていく。音の圧とエネルギーとで会場の密度が上がって、放心してしまうようなパワー。これが数か月ぶりのライヴとは到底思えない、サウンドのうねりとドラマとがあるステージで、本編ラストはリリカルな「kakurenbo」で切ない余韻も響かせて終了した。


アンコールでは、9月にツアーを行なうことを発表。LOVE AND ROCKETSのカヴァー「MOTORCYCLE」を披露して<confusion bedroom vol.5>の幕を閉じた。新曲の感触もよく、これまでの3人が純粋に音と戯れて楽しんでいるムードから、“バンド”としての一体感と進化・深化とをひしひし感じられるだけに、これからへの期待が高まってしまう。そんな一夜となった。

なお、<tour confusion bedroom 2016>と題されたツアーは、9月2日にLIVE HOUSE FEVER(東京・新代田)、9月18日に横浜BAYSIS、9月23日にHEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3といった3公演にて行われる予定だ。チケット一般発売は2016年7月2日より。これに先駆けてスタートしたオフィシャルHP抽選先行は5月11日まで。

取材・文◎吉羽さおり
撮影◎河本悠貴

■geek sleep sheep<confusion bedroom vol.5>
2016年4月30日@渋谷クラブクアトロ

01. Weekend Parade
02. planet ghost
03. Jesus wa gokigen naname
04. happy end
05. Candy, I love you
06. lost song
07. magica
08. ※new song
09. ※new song
10. GOHAN
11. frame
12. rain song
13. hitsuji
14. feedback
15. Strange Circus
16. kaleidoscope17. kakurenbo
encore
en1. MOTORCYCLE

■geek sleep sheep<tour confusion bedroom 2016>

2016年9月02日(金)LIVE HOUSE FEVER (新代田)
Open / Start 18:30 / 19:00

2016年9月18日(日)横浜BAYSIS
Open / Start 17:30 / 18:00

2016年9月23日(金)HEAVEN'S ROCK さいたま新都心
Open / Start 18:30 / 19:00

【チケット】
all standing ¥4,300(tax in)*ドリンク代別途 ¥500
チケット一般発売日:2016年7月2日(土)
※高校生以下の方は学生証提示で、当日会場にて¥500キャッシュバック致します
※未就学児童のご入場はできません
※小学生以上はチケットが必要になります
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888 (平日12:00~19:00)

▼オフィシャルHP先行(抽選)
受付期間:2016年5月2日(月)18:00~5月11日(水)23:59
受付:イープラス ※お一人様4枚まで
(問)http://eplus.jp/qa/

◆geek sleep sheep オフィシャルサイト
◆geek sleep sheep オフィシャルFacebook
◆geek sleep sheep オフィシャルTwitter
◆ネットラジオ『geek sleep sheepの真夜中にお腹が空いたら』
◆geek sleep sheep オフィシャルグッズ購入ページ
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