【インタビュー】LIPHLICH 久我新悟「『破壊の日』にしようと燃えています」

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▲久我新悟(Vo)

久我新悟(Vo)、新井崇之(G)、進藤渉(B)の3人から成るLIPHLICHが、1月から4月にかけて自身最大規模のワンマンツアー<ウロボロス-蛇であれ 尾を喰らえ-」>を開催。全16公演となるツアー初日は東京・赤坂BLITZ、ファイナルは神奈川・川崎CLUB CITTA’にて行なわれることが決定している。また、2月10日には全曲新曲のニューアルバム『蛇であれ 尾を喰らえ』をリリースし、インストアイベントも平行して実施していくという。

◆LIPHLICH 画像

今回BARKSでは、独特な言い回しや言葉選びが特徴的な久我本人の想いそのものを読者にお伝えしたいと考え、メールインタビューを行なった。新作のテーマについてや楽曲の解説、ツアーへ向けての意気込みを存分に綴ってもらったので、ぜひ一字一句逃さずお読みいただきたい。

  ◆  ◆  ◆

■今までの固定観念などを全て壊して新しいものを生み出したい
■蛇に巻きつかれたようにアルバムの世界に浸っていただきたい

──『蛇であれ 尾を喰らえ』は、オリジナルアルバムとしては約1年8ヶ月ぶりですね。“破壊と創造”がテーマとのことですが、テーマ決定に至るまでのエピソードがあれば教えてください。

久我:去年の話になりますが、去年2015年はLIPHLICHにとって土台や底力を固める1年として活動してきました。簡単に言えば、わかりやすく自分達の最大キャパのステージに挑戦する、みたいなものではなく、今までに培ってきたLIPHLICHらしい個性的な活動の集大成な年だったなと思っています。それは船上ライブだったりクリスマスイブに羽田空港でライブしたり、初のアコースティックフルアルバムを出したり、主催ライブで20分以上の楽曲を演奏したり、劇場でライブしたり……

その中で2015年の締めくくりとして「7 Die Deo」というシングルを出し<7 Other Side 7 Tour>という単独公演ツアーをやりました。シングルもLIPHLICHらしいサウンドを進化させたような3曲でしたし、ツアーも昔の曲も引っ張り出してきたり、アコースティックを織り交ぜたり、何でもやる2015年という集大成の年の集大成のツアーみたいな感覚のものでした。

それはそれで素晴らしい経験と活動になったのですが、1つ自分の中で足りないものがあったとするとそれは新曲の数で。要するに、シングルとか会場限定音源とかアコースティックアルバムは作りましたが、純粋なバンドサウンドのフルアルバムを出さなかったんですね。やっぱり生み出す側としては、フルアルバムを出してツアー回るっていう、単純だけれどもそれが1番の本懐だなと思っているので、2016年は冒頭からそれで行こうと思っていたんです。

それで“破壊と創造”というテーマですが、それこそ2015年を集大成の年にするつもりだったし、実際にそれまでのLIPHLICHとして出せるものは全て出したのでもう後は同じことの焼き増しをするだけのようなスッカラカンの状態になったんです。それは自分達にとってもとても良いことで、そうするつもりで活動してきたので、2016年からはスッカラカンの状態から今までの固定観念などを全て壊して新しいものを生み出したいという欲から“破壊と創造”というテーマになっています。だから収録されている12曲も全部新曲になっています。MV曲やツアータイトルに使われている『ウロボロス』という言葉もこの“破壊と創造”という意味合いがあります。

──1曲目の「うねり」は蛇の威嚇音が印象的でした。ラジオボイスのような歌声と相まって不気味なんですけど、この後の展開にわくわくできる。

久我:そうですね。蛇が地を這って忍び寄ってくるようなイメージで作ったので、まさにアルバムの幕開けに相応しい曲になったかなと思っています。ベースも蛇のようにうねってくれと渉くんにお願いして、ギターのエフェクトも初めてファズにしてもらいました。ピアノやストリングスの綺麗な音と、歪みまくったバンドの音のマッチ感が気にいっています。蛇に巻きつかれたようにアルバムの世界に浸っていただきたい1曲ですね。シャー!

◆メールインタビュー(2)へ
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