【インタビュー】HIPPY、「“俺を観たいなら広島に来いっ!”って言えるようなアーティストになりたい」
広島を拠点に活動を続け、2015年4月にメジャーデビューしたシンガーソングライターHIPPYが、12月9日に待望のメジャー1stアルバム『HIPPY DO IT!!』をリリースする。地元での歌手・タレント活動のみならずYouTuberとしても活躍し、動画番組「ひぴ動」がゲームチャンネル「BEGIRAGONS」の企画「曜日対抗ゲーム動画合戦BEGIRAGONSES」で優勝するなど、とことんエンターテイナーな彼。その存在感は迫力のビジュアルと共に着々と全国区に近づいているが、現在に至るまでの彼の道のりは決して平たんではなかったことが、言葉の端々から伝わってくる。だからこそ一瞬一瞬を大切にしたいという想いが歌に込められているようだ。遅れてきた新人アーティストHIPPYのインタビューを楽しんでほしい。
◆HIPPY~画像&動画~
■東京に来ることでまた広島を好きになっちゃってどうしようという感じ(笑)
■広島は緑も山も海も川もあって人も多くなく少なくもなく良いところなんです
──待望の1stアルバムが完成しましたね。気持ちはどうですか?
HIPPY:制作がすごく楽しかったですね。やりたいことも色々取り入れていただきましたし、やってみたいと思っていた作家さんたちともコラボさせていただいたので。作って行く中で、「あ、もっとこれもやりたいな」というものが出てきてそれも制作の中に入れたり、次の作品へ向けてもやりたいことが出てきた、自分の可能性が見つけられたようなアルバムになったと思います。
──前作のミニ・アルバム『I'm HIPPY』は自己紹介的な作品とおっしゃっていましたが、すでに広島では知らない人はいないほどの存在ですよね。
HIPPY:いやあ、まあまあ(笑)。ちょっとローカルタレント的なところもあって、「じつは歌も歌ってるんだ」と思う人がいるかもしれないくらい、テレビに出させていただく機会が多くなりまして。その中で地元ではライブもたくさんやらせていただいて、お客さんも増えたんですけどね。
──広島を拠点にした活動は変わらないのでしょうか?
HIPPY:そうですね。広島を拠点に色んなところに行くのが心地良いです。移動もすごく好きですし、東京に来れることも好きです。広島を離れるとまたすぐに広島が恋しくなりますし、東京に来ることでまた広島を好きになっちゃってどうしよう、という感じです(笑)。広島は居心地の良い街で、緑も山も海も川もあって、人もほどよく多くなく少なくもなく、良いところなんですよ。
──メジャーデビュー以降、周囲の変化は大きかったですか?
HIPPY:広島以外での反響を聞く機会が多くなりましたし、県外で歌ってみて口ずさんでいる人を見ると、ちょっとずつ広がってるんだっていう気持ちと、もっともっと行きたいなという意欲が溢れている感じですね。日本中の人々が口ずさんでくれたら幸せだなと思います。小さい子からおばあちゃんまで。
──ジャケットからもエネルギーが溢れまくってますね。
HIPPY:ああ、本当ですか(笑)。(アーティスト写真を見ながら)これは広島の路面電車の上で撮った写真なんです。広島にいる僕が全国で活躍することで広島のみんなが元気になったら良いなと思って。まあ、もともと元気は元気なんですけど(笑)。さらに面白おかしくやってくれたら楽しいですし、僕の周りの友達の間ではすでに盛り上がっていますから、その友達、さらのその友達の友達っていう風に広がって、それがまた日本全国に広がっていけば良いなと思っています。
──今作を聴くと打ち込みが中心になっていますけど、以前活動していたロックバンド「maegashira」のライブを動画で拝見したら、ミクスチャーロック的な印象を受けました。HIPPYさんのルーツになっている音楽はどんなものなのでしょうか。
HIPPY:はじめてライブに行ったアーティストはeastern youthなんです。今でもすごく好きなんですけど。eastern youthのインタビューを見ていたら、HUSKING BEEのことを話していて。ボーカルの磯部(正文)さんが広島出身ということで、HUSKING BEEを知り、ハイスタ(Hi-STANDARD)を知り、「AIR JAM」世代なアーティストにどっぷりハマって、僕らもmaegashiraでそういう音楽性を目指してやっていたんです。でも解散してから今こういう歌をやっていて、「方向性が変わりましたか?」ってよく言われるんですけど、僕の中ではそういう気持ちがちょっとありつつも、歌ってみるとあんまり変わりはないなと思っているんですけどね。
──芯にある歌心は変わっていないというか。
HIPPY:そうですね、そこは特に変わっていないので。僕の中ではただ歌が好きで表現することが好きだったので、何も変わっていないと思っています。
──今作は洗練されたシティポップ、柔らかいR&B的なサウンドからEDMまで、多彩なアレンジの楽曲が並んでいますが、全体のテーマはありますか?
HIPPY:全体の曲順はライブのセットリスト的なイメージで組んでいるんですけど、アルバムのコンセプトとしては、『HIPPY DO IT!!』というタイトルにあるように、やりたいことをやっちゃってます。バラードだったらこういう曲を歌いたいし、EDMだったらこういう曲を、という感じですね。
──1曲目の「Baby Love ~愛してる~」をはじめ、とても耳馴染みの良いメロディですが、聴きやすさは意識していますか?
HIPPY:僕もそうですし、僕を取り巻くHIPPYチームも聴きやすさはすごく意識しています。一緒に作る中で、「リリックはこうなんじゃない?」とか、けっこう喧嘩しながら作りました。ときにはムカつきながら(笑)。
──(笑)。
HIPPY:まあそれは冗談ですけど、メールや人を介してやりとりしていると、角しか立たなくて。でもいざ会って話すと、「ああ、ここまで考えていてくれたんだ」とか色んなことがわかって、逆に好きになっちゃったみたいな。このアルバムを作る中で色々勉強になりましたね。
──「ナイス☆でぶ」は太っている人にとってはすごく励まされる曲ですね。「わかるわかる!」という(笑)。
HIPPY:ありがとうございます(笑)。ありますよね。でぶあるあるというか、おバカソングを作ってみんなと踊ろうというテーマで作った曲です。
──ライブでやったときにどう楽しんでくれるかな、ということを想像しながら作るようなところもあるんですか?
HIPPY:基本、そうやって作ってます。ステージから歌ってお客さんが笑っているのを想像しながら作ってますね。
──とにかく人を楽しませたい、という気持ちがあるんですね。
HIPPY:そうですね、楽しませたいですし、目立ちたいですし。
──小さい頃からそういう感じだったんですか?
HIPPY:小さい頃からそういう感じだったんですけど、途中ちょっと閉じこもる時期もあったんですよ。閉じこもって、その反動がきてさらに目立ちたくなっちゃった感じですね。一回、大学生くらいのときに「あれ?じつは俺面白くないのかな?」って自分で思いこんでしまって、2年くらいふさぎ込んでたんですけど(笑)。でも別に関係なかったということに気付けて、そこからはちょっとした波はありつつも、割と高いところでいけてますけどね、はい。
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