【座談会】FEST VAINQUEUR×岡野ハジメ、「不安はなくて、むしろ期待」
■ベースのイロハを教えてもらって僕にとっては貴重な時間でした
■“なるほど”の連発で、曲ができてくるごとにそれが増していく
──HIROさんはどうでしたか? 同じベーシストという意味ではまた違った刺激は?
HIRO:僕はみんなとレコーディングスタイルが少しだけ違いました。前もってプリプロをがっつりするっていうのが岡野さんのスタイルで、そのプリプロの中で、岡野さんと僕でベースを構築する日があったんです。選曲会を終えてから2回目に岡野さんに会ったときは、2人きりだったので緊張しました。で、ベースのフレーズを一緒に考えたり確認したり。
岡野:俺は、ベースとドラムでかっこいいのができたら8割完成と思っているんですよ。どれだけゴージャスなシンセやギターの音が入っても、土台がしっかりしていないときれいじゃないんですよね。
HIRO:フレージングの話とか、“こうすればここが生きる”とか、細かいんですけどアプローチの仕方とかを勉強させてもらいました。ベースのイロハを教えてもらって僕にとっては貴重な時間でした。“なるほど”の連発で、曲ができてくるごとにそれが増していって。
──今回の経験は、ライヴパフォーマンスにも影響を与えるものなのでしょうか。
岡野:すごく重要ですよ、グルーヴ。レコーディングのときも常に体重移動をしましょうと。そうじゃないと音楽じゃないですよってこと。音楽を作る上で重要な土台=グルーヴなんですけど、日本の音楽はグルーヴが弱点なんです。だから幕の内になっているんですよ。ピザ食って、そば食って、カレー食って楽しむような感じ。グルーヴするだけで気持ちいいってことをしないんですね。パーティーとかもグルーヴする人がいて盛り上がるでしょ? バンドもグルーヴでお客さんを巻き込むんです。100人だろうが200人だろうが関係なく、巻き込めるようなグルーヴが手に入るとライヴパフォーマンスが全然変わります。遠くのお客さんまで伝わるようになります。
KAZI:ドラムのレコーディングをしているとき、岡野さんはノッてるんですよ。それが止まったときは、あかんねんなって分かる(笑)。岡野さんがノッてて“やったー”と思ってても、止まると“あ、俺やってもうた!”って(笑)。ドラムのレコーディングで今までの僕になかったものを学びました。細かいところどうこうじゃなくて、いかにノレるかに重点を置いているんだなと。そこからライヴのみんなの動きも変わってきましたし、それによって僕も責任感を持つようになった。客がノッてなかったら僕が悪いんだぐらいに思うようになったんです。
──大きな一歩ですね。
岡野:グルーヴってね、3歳児にも伝わるものなんです。楽しいか楽しくないかはグルーヴしてるかどうかだと思うので、レコーディングのときも体重移動を留意してもらったものは、生き生きして良く聴こえるんですよね。不思議なことですけどね。グルーヴしていないものにいくら手をつけても地味なものにしかならないんですよ。つまらない打ち込みみたいにね。
──グルーヴとは何なんでしょう。
岡野:昔ね、僕は鏡の前で体重移動のカタチを自分で見ながら、半年間ぐらいかけてフォームの根本を変えたの。成毛滋さんに「欧米人はグルーヴのことは学ぶ必要がないけど、日本人は絶対に学ぶ必要がある。なぜなら歩き方が違うからだ」と言われて、それはそうだと思ってね。日本はグルーヴすると怒られるじゃない? 突然歌い出すとか、突然「ヘーイ」とか言っても、何してんだよってなる。もともと日本人はグルーヴを壊す訓練をしてきたようなものなのね。だからグルーヴを生み出す体重移動は身につけておかないといけない。
──廊下は走るなって言われたけど、あれはグルーヴするなって言っているようなものですね。
岡野:そう。もちろん転んだりぶつかって怪我しちゃいけないけど、でも走りたくなったら走りますよね。ロックとかポップとかになると、そのグルーヴが大事。体重移動をすると自然にできるんですよ。テイクを重ねると、考え始めてしまうので意識が腰のあたりから上に上がってきてしまいます。躍動感がなくなり、発表会のようなメンタルになってくる。なので、練習はさんざんレコーディングの前にやってもらって……テイク1やテイク2で決めてくれと言うわけです。
──そこにグルーヴが介在するわけですね。ライヴという場も、オーディエンスが求めている物の本質は、そのアーティストが繰り広げるグルーヴなのかもしれません。
岡野:そう、そこにお金を払っているんだと思うんです。お客さんはグルーヴって言葉を知らないから口には出さないけど、楽しいとかカッコいいということにお金を払うわけでしょう? それはグルーヴ。ディズニーランドなんて、ものすごくグルーヴィな場所ですよ。
──グルーヴの重要さを伝えることこそが、岡野流プロデュースの根幹なのかもしれませんね。
岡野:今後の人生に役立つようなネタはメンバーにも伝えたと思いますよ。僕が予想していたよりも倍ぐらいいいバンドだったので。この間、初めてライヴを観せてもらったんですけど、ライヴもすごく良かった。ちゃんとパフォーマンスもできるし、いろんなものを持っている。“天は二物を与えない”っていう言葉は死語だと思っていて、彼らの場合は二物も三物も持っているんですよ。ルックスも人間的にも音楽センスも。だから、バンドの志は3倍持ってくれと言いたい。1000人のお客さんで夢を見ないように。志を数倍にして。収入も1千万円欲しいじゃなくて、数億円、数十億円にできるような。それができるバンドだと思うんです。きっと今までも志も野心もあったと思いますが、もっと大きくていいんです。夢を見るのはタダなので。できない人にこれは言わないですけど、彼らはできると思うので。どんな時代が来るかはわからないですけど、新しい時代の牽引者になってくれればいいなと思います。
HIRO:岡野さんを迎えての僕たちの5周年記念シングル、メンバーも頑張りましたが、岡野さんの力をお借りして最高の作品ができました。これを聴いて、ライヴで体感してほしいです。
I'LL:たくさん聴いてください。以上です。
HAL:岡野さんを迎えての僕たちの5周年記念シングルは僕ら的にもうれしいことづくしで、いい作品になったと思います。今回の経験を経て、今後さらにもっと音楽で自分たちの可能性を求めていきたいなと思っています。これからもよろしくお願いします。
KAZI:5周年記念シングルという大事な場面で岡野さんと出会えて、いろんな経験が出来て、自分たちが自信を持って出せる作品が出来ました。この記事を読んでいただいて、それを感じてもらいながら音源を聴いてもらって、少しでもいいなと思ったら、ライヴに足を運んでください。
GAKU:今回、このような座談会の場を設けていただいて、音源じゃわからないレコーディングの裏話だったり、岡野さんにプロデュースしてもらって学んだことをたくさん話せたと思います。音源だけを聴いてもリスナーはわからない部分があると思うので、この機会は良かったなと思いました。そして、5周年記念シングルですが、僕らの今持っている力をふんだんに入れた作品になっているので、この記事と併せて聴いてください。
──ありがとうございました。
取材・文◎BARKS編集長 烏丸哲也 撮影◎大橋祐希
■8th single「GLORIA ~栄光のキズナ~」
【初回限定盤 CD(新曲3曲入り)+DVD(MV+OFF SHOT)】PRWC-18 ¥1,944(税込)
【初回限定盤 CD(新曲3曲入り)】PRWC-19 ¥1,620(税込)
【なにわメタル盤 CD(新曲3曲+「NANIWA METAL SAMBA」)】PRWC-20 ¥1,944(税込)
※なにわメタル盤完全予約販売:8/9(日)まで
※取扱店舗:関西地区(大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀・和歌山)のCD販売店
01.GLORIA ~栄光のキズナ~
02.Heroine
03.祭囃子
※新曲3曲(M-1、GLORIA ~栄光のキズナ~、M-2、Heroine、M-3、祭囃子)は岡野ハジメ氏プロデュース
■¥555盤(CDのみ各2曲収録)
【UNLIMITED盤】PRWC-14 ¥555(税込)
「GLORIA ~栄光のキズナ~」+「UNLIMITED -2015-」
【BLAZE盤】PRWC-15 ¥555(税込)
「GLORIA ~栄光のキズナ~」+「BLAZE -2015-」
【覇斬盤】PRWC-16 ¥555(税込)
「GLORIA ~栄光のキズナ~」+「覇斬 -2015-」
【愛の鎖盤】PRWC-17 ¥555(税込)
「GLORIA ~栄光のキズナ~」+「愛の鎖 -2015-」
※「UNLIMITED」「BLAZE」「覇斬」「愛の鎖」は現メンバーでの再録音源
【封入特典】
■CDサイズカレンダー■
・全12種(ソロ絵柄10種・集合絵柄2種)のうち1枚を封入(2015年10月~2016年9月)
■マル秘《11/2 BIG CATの裏側ツアー》あたり券:20名■
1).撮影OKのリハーサル見学!
2).バックステージご招待!
3).お気に入りのメンバーと2ショット撮影し、後日ポスターにしてプレゼント!
■7typeコンプリート特典:応募者全員■
・あなたの名前&メンバーメッセージ付ソロポスタープレゼント(応募券封入・購入店舗不問)
※1応募に付きご希望のメンバー1人のソロポスターとなります。
■インストアイベントスタンプラリー■
インストアイベント各会場にてスタンプラリーを実施!
スタンプを10個集めるともれなくCDサイズカレンダーケースとカレンダー表紙1枚プレゼント!
※スタンプラリーの詳細は後日ご案内
■<5th Anniversary [555] -five->
開場/開演:18:00/19:00
前売1,010円
9/23発売シングル「GLORIA ~栄光のキズナ~」封入先行のみ
\555税込・オールスタンディング ※入場時ドリンク代別途必要
【チケット先行予約】
(1)CD封入先行受付【枚数制限:1人1枚】※抽選 【整理番号:SS番】
※対象商品:9/23発売シングル「GLORIA ~栄光のキズナ~」全タイプ
※チケット料金:\555(税込)
受付:9/23(水)12:00~10/4(日)23:00
結果発表:10/7(水)13:00~10/12(月)18:00
入金期間:10/7(水)13:00~10/13(火)21:00
(2)スマホ会員受付【枚数制限:1人2枚】※抽選 【整理番号:S番】
http://www.festvainqueur.com
※チケット料金:\1,010(税込)
受付:9/23(水)12:00~10/4(日)23:00
結果発表:10/7(水)13:00~10/12(月)18:00
入金期間:10/7(水)13:00~10/13(火)21:00
■<FEST VAINQUEUR 2015「秋の大感謝祭!HYBRID ROCK FEST~北と南は単身赴任~」>
9/24(木)OSAKA MUSE
出演:FEST VAINQUEUR/ギガマウス/Blu-BiLLioN/少年記/Shellmy
O.A. JILLED RAY
開場/開演 16:30/17:00
(問)夢番地大阪 06-6341-3525
●<メロメロばんくーる~博多美人編(女装)~(※ワンマン)>
9/26(土)福岡DRUM SON
開場/開演 16:30/17:00
(問)BEA 092-712-4221
●<オラオラばんくーる~九州男児編(男装)~(※ワンマン)>
9/27(日)福岡DRUM SON
開場/開演 16:30/17:00
(問)BEA 092-712-4221
●<対バンくーる~名古屋編~>
10/2(金) 名古屋ハートランド
出演:FEST VAINQUEUR/ギガマウス/the Raid./コドモドラゴン/ ASTARIA
O.A. JILLED RAY
開場/開演 16:30/17:00
(問)サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
●<O.Aジャンヌばんくーる編(※ワンマン)>
10/3(土) 名古屋ハートランド
開場/開演 16:30/17:00
(問)サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
●<対バンくーる~東京編~>
10/17(土) 代官山UNIT
出演:FEST VAINQUEUR/Royz/the Raid./ギガマウス/ DOG inTheパラレルワールドオーケストラ
O.A. JILLED RAY
開場/開演 16:30/17:00
(問)HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999
●<暴れん坊ばんくーる~コテメイク編~(※ワンマン)>
10/18(日) 代官山UNIT
開場/開演 16:30/17:00
(問)HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999
●<対バンくーる~仙台編~>
10/20(火) 仙台Hook
開場/開演 16:30/17:00
出演:FEST VAINQUEUR/少年記/O.A. JILLED RAY/他
(問)キョードー東北022-217-7788
●<優男ばんくーる編(※ワンマン)>
10/21(水) 仙台Hook
開場/開演 17:30/18:00
(問)キョードー東北022-217-7788
●<2日で全曲ばんくーる編~前編~(※ワンマン)>
10/24(土) 札幌COLONY
●<2日で全曲ばんくーる編~後編~(※ワンマン)>
10/25(日) 札幌COLONY
開場/開演 両日16:30/17:00
(問)WESS 011-614-9999
前売\4,000- 当日\4,500- 税込・オールスタンディング ※入場時ドリンク代別途必要
一般発売:9/12(土)~ 各プレイガイド
■<FEST VAINQUEURハロウィンパーティ>
11月3日(火・祝)パセラ大阪・天王寺バリタワー
■<NANIWA V系連合軍カウントダウンライブ「なにわ魂~関西制圧2015-2016~」>
◆FEST VAINQUEUR オフィシャルサイト
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