エルトン・ジョン「だまされてもハッピー」
プーチン露大統領から電話をもらったと喜んでいたのがいたずらだったとわかり、憤慨しているかと思いきや、エルトン・ジョンはこれによりLGBTの問題が脚光を浴びたのであれば、だまされてよかったと寛大なコメントを発した。
◆エルトン・ジョン画像
エルトンは木曜日(9月17日)、怪我を負った男性2人の写真とともに、こんなメッセージをインスタグラムに投稿した。
「いたずらは面白い。同性愛嫌悪は、しかしながら、まったく面白くない。僕はロシアを愛しているし、プーチン大統領とLGBTの権利について話したいという僕からの提案に変わりはない。僕はこれからもずっと貶められ差別される人達のために立ち上がる。今回の残念なできごとによって、この極めて重要な問題に再び注目が集まるのであれば、僕はだまされたことをハッピーに思うよ」
エルトンは月曜日(14日)、プーチン大統領から電話があったことを明かしたが、大統領のスポークスマンはこれを否定。電話したのはロシアのコメディアンであることがわかり、そのいたずら電話で交わされた会話の一部がロシアの国営放送の深夜番組で放送された。
エルトンはロシアで成立した反同性愛法(同性愛宣伝禁止法)に激しく反対。しかし、同国への訪問をボイコットするのではなく、あえて公演を開き、「同性愛者ではあるが、僕はこれまでいつもロシアで歓迎されていると感じてきた。もし僕が自分に正直でなければ、この音楽は作れなかった。これは同性愛のプロパガンダではない。こうやって僕の人生を表現しているんだ。それを理由に人々を罰し始めるのであれば、世界は人間性を失うことになる」とオーディエンスに訴え、プーチン大統領との面会を望んできた。
プーチン大統領だと思い込んでいた電話では、「僕は政治家ではありませんが、大統領に直接お会いして話をしたいと思っています。一緒に多くの問題を解決できると思うからです」「同性愛者も基本的な自由を与えられるべきです」「私はロシアを愛しています。できれば状況を良くしたいと思っているのです」などと話していた。
Ako Suzuki
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