【ライブレポート】Hysteric Lolita、台湾フェス<搖滾台中>で見せた鮮やかな“華”
◆Hysteric Lolita画像
<搖滾台中(Rock in Taichung)>に日本からガールズバンドが出演したのは今回のHysteric Lolitaが初。2日前には台北で行なわれたAKIRAのアジアツアー公演にオープニングアクトとして参加し、台湾のオーディエンス相手に手応えを掴んでの参戦となった。この日の台中の天候は晴れ。気温は前日同様31℃を記録した。夕暮れ時になるとようやくひと心地つける風が会場内へ吹き込み、前バンドからの転換のタイミングで総合MCの阿強がステージに登場。“日本から来たガールズバンド” Hysteric Lolitaのアナウンスで興奮気味のオーディエンスを一煽りする。示し合わせたように照明演出が生えるジャストな時間帯になってきた。
続く「Duel Anima」ではNoa(G)とBasil(Ba)がヘドバンを交え、全身を使ったフロントプレーで魅せる。Layra(Key)もキーボードを抱えてフロントへ参戦し、Raniも含めて四人で華やかに前へと攻める様はヒスロリならではのバンドの強さの見せどころだ。経験したことのないような大きな野外会場でのプレーにイヤモニ無しで臨み、音を一つにまとめ上げるには全員の集中力が不可欠だが、リズムに迷った時には振り返るとmisaT(Dr)が可愛い姿で強烈なドラムワークを見せメンバーを支える。
メンバー紹介を経て、RaniはMCでも中国語のままチャーミングにオーディエンスに語り掛け「一緒に盛り上がりましょう!」とオーディエンスの心を掴んでいく。ドラマティックな「絶望のスパイラル」を経て、「Reversi」では観客と共にクラップを決め、タオルを手に跳ね回る。溢れる熱気もここまでくると国境を問わなくなってくるようだ。
Hysteric Lolitaはこのステージで全6曲を披露。1曲ごとに会場の温度を上げ続け、ラストはオーディエンスのオイコールが凄まじい中で最後まで突っ走り、曲後に5人で手をつないでのカーテンコールで締めた。去り際にメンバーがタオルを投げてプレゼントすると、観客からはそのたびに何度も歓声があがった。
<搖滾台中(Rock in Taichung)>でも活躍を見せ、またひとつ新たな経験を積んだHysteric Lolita。“ロックの炎は人々を遮る壁を溶かしてくれる”とはフェス主催のNuno氏の言葉だが、彼女たちもそれを常に最前線で感じているのかもしれない。国境を超えたこの台湾でも人々の熱いロック魂を受け取り、彼女たちの挑戦は続く。
撮影:松村研
◆ ◆ ◆
3日間にわたり開かれた<搖滾台中(Rock in Taichung)>。最終日のメインステージにはHysteric Lolitaのほか、日本からSWANKY DANKが参戦。オーディエンスを熱く沸かせた。また、ステージのトリを務めた台湾バンド「四分衛」のステージでは現地メディアでも話題となっていた地元・台中の盲目の少年ドラマーをゲストに迎え、ツードラムでのライブを実施。大盛況のうちにフェスを締めくくった。
セットリスト Hysteric Lolita
台湾・文心森林公園
1.DISTRESS
2.Duel Anima
3.絶望のスパイラル
4.Reversi
5.HYSTERIC
6.REAL
◆Hysteric Lolitaオフィシャルサイト
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