【インタビュー】INORAN × 真矢、<LUNATIC FEST.>を語る_第三夜「1回目は伝説に」
■ネクストジェネレーションっていうかね
■どんどんやってほしいし、やったほうがいい──INORAN
──このフェスのステージもぜひ皆さん注目していただければなと思います。さて、続いて取り上げるバンドはcoldrain。2007年に名古屋で結成です。世界最大のロック誌Kerrang!のライヴレポートで5点中満点をつけるなど、日本はもちろん海外での評価も高いバンドです。イギリスのマネージメントやアメリカのレーベルと契約を果たし、海外フェスへの出演、パパローチのヨーロッパツアーでのメインサポートに抜擢など、邦楽洋楽といった枠にとらわれないラウドロックで今、活躍し続けています。ちょっと意外な感じのブッキングではあったんですけども、coldrainとLUNA SEAとの関係っていうのは?
INORAN:僕がよく行く飲み屋さんが、ベースのRxYxOくんと一緒で。そこでよく会ったりしたり。あと去年かな、僕がフェスに出た時なんですけど、ちょうど日本にいたMuddy ApesのTAKAも観に行くっていうので一緒の車に乗ってったんですよ。そのフェスにはcoldrainもいて。そうしたらRxYxOくんって名古屋とか岐阜だから、TAKAと先輩後輩だったらしく、ずっとRxYxOくんもついてまわってたっていう。で、すごくいいヤツで、さっきのSIAM SHADEの話じゃないけど、ホントに気合いが入ってる。
──海外に進出している若手のバンドはLUNA SEAにとってもすごく刺激的な存在なんじゃないかなと思うんです。若いバンドとの交流っていうのはLUNA SEAとして、あるいはINORANソロ、真矢ソロとしてどんな感じだったりするんですか?
真矢:自分なんかの世代ってデビューの仕方とか、世の中への出ていき方ってほとんど道が決まってたんだけども、こういうふうに海外の契約とかカッコいいよね。今のバンドとか若い人とか本当に。
INORAN:そうね。ネクストジェネレーションっていうかね、僕らの世代とはちょっと違う感じだよね。
真矢:だよね、ほんとに。
──そういうジェラシーもあったりするんですか、先輩としては。
INORAN:ズルいとは思わないですね。どんどんどんどんやってほしいし、やったほうがいいと思う。
真矢:ホントそう。
──このあいだ、ASIAN KUNG-FU GENERATIONと話をしていたら、「世代によって音楽が、特にビートが変わってくる」と言ってたんです。ドラマーの真矢さんは若いバンドの音やビートを聴いてて、どんなふうに感じてたりするんですか?
真矢:もっとタイトでワイルド感がさらに増長されてるような。菅沼知子(FUZZY CONTROL)ちゃんっていうドラマーの子がいて、その子がオカズによってだいたい誰かわかるんだって。どの世代のドラマーかって。例えば(相川)七瀬ちゃんのアルバムとか何人もドラマーが参加してるんだけど、「これ、真矢さんでしょ?」って。「なんでわかるの?」って聞いたら、「真矢さん世代のオカズ」って。へぇ~、勉強になります、みたいな(一同笑)。
INORAN:でもなんかわかる、フィルで。
──そこに時代性が出たりするということなんですよね。でも、海外に出ているバンドが、そのエネルギーを持って今回のフェスのステージに上がってくれるっていうのはなんかいいですよね。1980年代、1990年代の頭ぐらいまではちょっと考えられなかった音楽の混じりあい方なのかなって気はするんですね。
INORAN:そうですね。だから逆にそういうところで、また刺激がまわるっていうか、いいですよね。
──しかも今回の<LUNATIC FEST.>はステージを皆さんが観てまわる形式になってるんですよね。ステージが3つあって、お客さんがちょっとずつ移動しながら全ステージを観ることができるという。
INORAN:うんうん。
真矢:そういうことだよね。ステージ以外が全部まわるっていうことだ(笑)。
INORAN:うん?描いた絵が違った(笑)。でも真矢さんはそうなってるんで。真ん中でまわる感じに、そういう方式になってる。
真矢:幕張メッセの床がまわるんだよね?
──……床は……みたいな(一同笑)。だから、観てるオーディエンスもいろいろなステージを観ながら、世界で活躍してるバンドや日本のロックレジェンドの人たちを観てまわれるっていうのは、そこにまた素晴らしいグルーヴが生まれるのかなと。それをひとつの会場で観られるっていうのはすごいなと。何か起きる気がしてならないんですけど。
真矢:こういう人たちの演奏って、日本だけを観てるわけじゃないから。また全然違うパフォーマンスしてくれると思うよ、たぶん。観たいもん。
──このへんは、例えばLUNA SEAのファンの人たちとcoldrainのファンの人たちって必ずしもかぶってるわけではないですよね。
INORAN:だと思いますよ。
──この化学反応がすごい楽しみですよ。ではINORANさんに、coldrainというバンドの魅力を改めて締めていただくとどんなふうになるでしょうか。
INORAN:オファーする段階がギリギリ最後のほうだったんですよ。自分たちのスケジュールもあるだろうけど、本当に即承諾してくれたんで。その気持ちが嬉しいし、やっぱり僕らも一緒にできることがすごく楽しみです。
──若いバンドは若いバンドで、当然先輩には負けねえぞっていう、そうとうなテンションで臨んでくると思うんでね。
INORAN:やっぱりフェスってそういうもんなんで。
◆インタビュー(4)へ
◆インタビュー(2)へ戻る
この記事の関連情報
【ライヴレポート】LUNA SEA、<EPISODE3 -FINAL- 黒服限定GIG DAY2>で「東京ドームまでこのまま行こうぜ!」
J、最新作『BLAZING NOTES』のジャケット写真を公開。年末イベント追加ゲスト発表も
LUNA SEA、35周年記念ツアー映像作品リリース
LUNA SEA、『MOTHER』『STYLE』リバイバルツアー最終公演の映像作品2タイトル同時発売決定
【ライブレポート】INORAN、“爆幸”なバースデーライブのツアーが開幕
【インタビュー】「演奏データを未来へ残す」という、規格外れのヤマハのイノベーション
LUNA SEA|GLAY、25年ぶり東京ドーム対バン<The Millennium Eve>開催決定
LUNA SEA、「ライブの真空パック」アンバサダーに就任
【ライヴレポート】LUNA SEA、過去を超えて<SEARCH FOR MY EDEN>に滲む覚悟と決意「一緒に、東京ドームに立ちましょう」