【インタビュー】INORAN × 真矢、<LUNATIC FEST.>を語る_第三夜「1回目は伝説に」
LUNA SEA主宰による史上最狂のロックフェス<LUNATIC FEST.>が2015年6月27日と28日の2日間、幕張メッセにて初開催を迎える。これは<LUNA SEA 25th ANNIVERSARY LIVE TOUR THE LUNATIC -A Liberated Will- FINAL>終演後のスクリーンにて告知されたものであり、結成25周年の集大成といえるもの。出演バンドは全22組。先駆者でもある先輩バンドから、影響を公言する後輩バンド、そして同時代を駆け抜けてきた戦友バンドまで、ジャンルは異なれどSUGIZO曰く「同じ種族」によるバンドが狂宴を繰り広げる。
◆LUNA SEA 画像
LUNA SEAはフェス開催直前の6月15日から18日の4日間にわたり、InterFMにて特別番組『"LUNATIC FEST." SPECIAL !!』を放送した。全ラインナップの出演依頼経緯をはじめ、各バンドにまつわるLUNA SEAとのエピソードなどをメンバー自らが解説した同番組は、延べ4時間の熱い内容となった。BARKSは、その収録現場に密着。時間の都合でやむなくカットされた部分も含め、ここに完全版テキストをお届けする。その第三夜は、INORAN × 真矢。両者と馴染みの深い4バンドについてのトークは話題が尽きない。
◆ ◆ ◆
■僕たちが影響を受けてきたヴィジュアル系の
■原点に近いような感じの人たち──真矢
──おふたりが揃うのは久しぶりなんですか?
真矢:そうですね、顔合わせるのも久しぶりだからね。
INORAN:大阪城以来じゃないですか?
真矢:そうだね。
INORAN:まあ、一緒に住んでますけど(笑)。
真矢:そうそうそう。それで顔を合わせないからね。
INORAN:お互いシャイだから(笑)。
真矢:…今日の“DJ”って“ダメなジジイ”っていう意味じゃないよね(一同笑)。違いますよね?(笑)。
──違います(笑)。最近真矢さんはセクシーボイスで。
真矢:そうなんですよ、ええ。酒焼けですからね、ええ。一滴も飲みませんけど(笑)。
──なるほど(笑)。さて、今回はおふたりにたっぷりとお話をうかがっていこうかと思うんですけど。まず最初に取り上げるのはDEAD END。1984年に結成、1990年に活動休止。わずか4枚のアルバムリリースに関わらず、DEAD ENDの存在なしに後のヴィジュアル系はありえないと言われるほど圧倒的な存在感をシーンに残し、そして2009年に突然の復活。その後行われた東京と大阪のライヴで真矢さんがドラムとして参加ということなんですけども。まずはDEAD ENDとLUNA SEAの関係。関係ってちょっとやらしいですけどね。
真矢:肉体関係じゃないですよね、関係性ね(笑)。
INORAN:あははは!
──そうであってほしいなと思いますけど。肉体関係ですって言われたら(笑)。
真矢:あってほしいって(笑)。
INORAN:あははは!
真矢:関係っていうか、ものすごい憧れてた存在ですからね。
INORAN:そうね。だから10代の頃、やっぱりよく聴いてたっていうか、カッコいいバンドだもんね。
真矢:演奏レベルはものすごい高いし、ヴィジュアル的にもものすごいカッコいいし。とにかくライヴとかを観に行ってもクールでしたよね。
──<LUNATIC FEST.>にDEAD ENDの出演が決まった経緯っていうのはどんなふうに? これは真矢さんが動いたとか。
真矢:いや、そういうわけじゃなくて、やっぱりLUNA SEAのメンバーが影響を受けたバンドっていうかね。そういうのを挙げていくと必要不可欠でしょうって感じですよ。
INORAN:自然に挙がるバンドだよね。
真矢:そうそうそう。で、やっぱりカッコいいバンドをステージで僕たちが観たいなって。
──実際真矢さんは2009年の復活ライヴに東京と大阪ではドラムとして参加ということなんですけども。これはどんな経緯で参加が決定したんですか?
真矢:メンバーの皆さんが知り合いというか、仲良くしてくれて。もともとCOOL-JOEさんとかと一緒に相川七瀬ちゃんのバックやってたり。あと、Creature CreatureでMORRIEさんと一緒にやらせていただいたりして、その関係でですね。難しいんですよ、曲が。普通ドラムだけでいうと、難しいと楽曲ってつまらない方向にいってしまうんだけど、めっちゃいい曲ですからね、やっぱり。
──ちなみにDEAD ENDのトリビュートアルバム(『DEAD END Tribute -SONG OF LUNATICS-』)にはRYUICHIさんとSUGIZOさんも参加しています。
真矢:そうですね。僕も参加してますね。
──INORANさんは直接DEAD ENDと絡んだ経験っていうのは?
INORAN:ライヴとかはないですけど、MORRIEさんは昔よく遊んでもらってて(笑)。
──MORRIEさんは最近の映像を見たらイギー・ポップみたいになってましたね。
INORAN:そうですね。体もすごいですもんね。
真矢:いつまでもカッコいいですよね。
INORAN:ねえ。ほんとに。
──年齢でいうと何歳ぐらい上なんですか?
INORAN:上です(笑)。
真矢:不詳ですからあんまりね(笑)。上ですとしか。
INORAN:僕らも公表してないんで。
真矢:MORRIEさんはいくつになっても好奇心みたいなのがあって。僕がガムを噛んでたんですよ。そしたら「何味?」とか言って(一同笑)。「ブルーベリー味です」「それ美味いの?」「美味いです」「ふーん、どれぐらい美味いの?」「けっこう美味いですよ。お食べになりますか?」「ん? いらん」(一同笑)。こういう感じ。
INORAN:カッコいい(笑)。
──まあ好奇心は旺盛だけど、みたいな(笑)。
真矢:そうそうそう(笑)。ガム1枚でこんな渋い会話ができるんだから。
INORAN:すごい。
──1984年結成ですから、バンドとして5つぐらい先輩ということになると思うんですけど。やっぱりこの時代5つ世代が違うと、もう縦社会というか、そのへんっていろいろ。
真矢:もう雲の上の存在ですよね。
──初めてお会いした瞬間とかって覚えてたりしますか? DEAD ENDに初めて会ったぁ~!!みたいな。
INORAN:僕はやっぱり“本物だ!”みたいな感じはしたかな。
──もしかしたらこのフェスで初めてDEAD ENDの存在を知る人もいるかもしれないので、その入り口を開いていただくために、何かひと言このバンドの魅力を改めて言葉にすると。真矢さん、ガム以外でお願いできればなと(一同笑)。
真矢:僕たちが影響を受けてきたヴィジュアル系の原点に近いような感じの人たちなんで、そういうクールさっていうかカッコよさを感じていただければ嬉しいかなと。
──原点ですからね。
真矢:そうです、本当に。
INORAN:今、真ちゃんが言った通りで、それとやっぱり常に音質にせよ、曲の方向性とか歌詞とかにせよ、トレンドを作ってきたし。で、今もたぶんトレンドを作り続けてるバンドだと思うんで、そのへんの感触を音で感じてほしいなと思います。
──このあいだ、ギタリストのCharさんとお話をしてたんですけど、実は2015年は日本のロックが誕生して60周年なんですよ。
INORAN・真矢:へぇ~!
──1954年にアメリカでビル・ヘイリーが「ロック・アラウンド・ザ・クロック」を歌ってチャートで1位になったのがロックンロールミュージックの誕生なんですね。その翌年、1955年に日本に入ってきたというか、それを江利チエミさんがカバーしたのが今から60年前なんです。Charさんとヴィジュアル系みたいなことの話になった時に、「こういう日本のバンドってかぶいてるよね」って言ってたんです。「かぶくっていうものがDNAにあるよね」って。それは僕は、DEAD ENDにも非常に色濃く感じたキーワードのひとつかな、なんていうふうに思ってるんですよ。この後、かぶくなんていうキーワードも出てくるかもしれません。
真矢:いいですね。
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