【インタビュー】SUGIZO × J、<LUNATIC FEST.>を語る_第二夜「自分たちが観たい」

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■<LSB>のイベントとしてのあり方っていうのは
■<LUNATIC FEST.>の指針にはなりましたよね──SUGIZO

──わかりました。続いて6月28日に出演するロットングラフティー。1999年結成、2003年にメジャーデビュー。着実に成長を続け、結成15周年を迎えた今、いちばんアブラが乗っているバンドといってもいいのかもしれません。2006年にJさんが旗揚げしたインフェルノレコーズから作品をリリースした経験もありますけど、このへんの関係性が今回のフェスの出演に?

J:まあ、それだけではなかったんですけど。今回のフェスをやる時、全方位に向けていちばん尖ってるヤツらに出てもらいたいっていう気持ちがあったんですよね。日本にもストリートシーンっていうのが存在してるわけじゃないですか。そういうシーンから、いつも新しいエネルギーが生まれてきてるんだろうなって。まあ、俺らもそうだったんですよ。そういった意味でシーンの中で今いちばんエネルギッシュなバンドは誰だろうって考えた時に、もうたくさんいたんですけど、ロットングラフティーはLUNA SEAに影響受けたってホントに公言してくれてて。ツインヴォーカルで、京都出身をバックボーンに、今やシーンにはなくてはならないバンドになったというか、すごいバンドなんで、是非ここでぶちかましてほしいね。まあ、俺が言う前にみんな知ってると思うけど、このイベントには必要なエネルギーになってると思います。

──2006年にJさんのレーベルから出た時と比べて、今、バンドはどんなふうに成長してると思います?

J:実はその当時って、いわゆるストリートシーンがひとつの山を越えて、ずーっと停滞期、っていったら大げさかもしれないですけど、みんなが出口を探してた時代だったと思うんですよね。その時にライヴを見せてもらって、こんないいバンドがここでスタックしてしまうのがホントにもったいないなと。で、俺は何ができるんだろうっていった時に、彼らのことをちょっとでも引っ張り上げることができたらなと。そういう育みをしたんですよね。その後、彼らは彼らで、自分たち自身の道筋というか、それ以上の出口というか、そういうものを見つけてここにいるので。ホントによく頑張ったなっていうか。俺になんか言われたくないと思いますけど。でもそれぐらいのエネルギーを持った最高のバンドですよ。

──SUGIZOさんはいかがですか。

SUGIZO:僕は存在としてはもちろん知ってた。やっぱりLUNA SEAが好きだと公言してくれてることは知ってたんですけど、面識はない。だから一緒に対バンできてすごく嬉しいですよ。

──じゃあJさんが楽屋裏でメンバーの皆さんに紹介をするという。

SUGIZO:儀式が(笑)。

──ははは。続いて6月28日に出演するKA.F.KAです。2013年に土屋昌巳さんが組んだバンドを母体に結成されました。ヴォーカルはDER ZIBETのISSAYさん、キーボードが元SOFT BALLETの森岡賢さん、ドラムがTHE MAD CAPSULE MARKETSの元克さん、そしてベースにthe HIATUSのウエノコウジさんという豪華メンバー。元克さんとか森岡さんの名前が出てくると、皆さん<LSB>(1994年にLUNA SEA、SOFT BALLET、BUCK-TICKが出演したイベントツアー)とかいろんなことを想像するんじゃないかなと思いますけど。改めてKA.F.KAというバンドと、LUNA SEAとの関係性というところから聞かせてください。

J:土屋さんはSUGIZOが大リスペクトするミュージシャンですよね。LUNA SEAが一夜限りの復活をした2007年とか、<REBOOT>時の2010年、ライヴに向けてスタジオでみんな集まってリハーサルをやるじゃないですか。何故かそこに土屋さんがいてくれるんですよね(笑)。普通に「いいねぇ」って言ってくれて。それぐらい親のような存在でもあり。

SUGIZO:俺が中学の時に最初にカッコいいと思ったギタリスト。20年来の師匠です。昌巳さんはRYUICHIのソロツアーでもギターを弾いたりしてて。

J:あ、思い出した。初めてLUNA SEAの撮影でロンドンに行った時に、SUGIZOがホテルのロビーで誰かと喋ってるなと思ってて。あれ土屋さんでしょ?

SUGIZO:そうそう。

J:ロンドンに住んでたんだよね?

SUGIZO:ずっとロンドンに住んでた。INORANとRYUのプロジェクト、Tourbillonのライヴでも昌已さんがギターを弾いていたり。実はKA.F.KAとうちらは深いつながりがあるんですよ。例えば元克くんは俺のソロでドラムを叩いてくれてるメンバーであり、ISSAYさんといえば、DER ZIBETはうちらの大先輩で、日本のゴスやダークなシーンのカリスマ中のカリスマ。BUCK-TICKの櫻井さんとも繋がりが深くて。もちろん森岡さんとはSOFT BALLET時代からの付き合いだし。ウエノくんだけは最近知り合ったんです。もともとTHEE MICHEL GUN ELEPHANTの素晴らしいベーシストで。このメンバーが一緒に音を出してるということだけで奇跡だなと思うバンド。

J:元克くんとウエノくんは飲み友達ですね。最近お酒は飲んでないんですけど飲みの場は好きで、ウエノくんとはよく(笑)。

SUGIZO:元克くんはヘロヘロになるからね。この前、気が付いたら朝10時に店のソファでふたりで寄り添って寝てたの(笑)。ふたりとも泥酔して。みんなは帰っちゃって。そういう仲です(笑)。

──以前、LUNA SEA、SOFT BALLET、BUCK-TICKが共演した伝説のイベントがありましたね。THE MAD CAPSULE MARKETSは何回か<LSB>に出てるんですよね。

SUGIZO:そうなんですよね。MAD出てくれましたね。当時のオープニングすごかったよね。THE YELLOW MONKEYにL’Arc~en~CielにDIE IN CRIESっていうメンツだったから。いや、すごいイベントでした。

J:ホントにすごいイベントでしたね。

──そう考えると、28日は<LSB>の復活みたいな。

J:そうですね。もちろん、そういうイメージは俺たちも待ってました。

SUGIZO:オマージュしてる感じはありますね。<LSB>は方向性がフォーカスされていたイベントなので、アーティストもファンのみんなも求めるものが一点に集中していたことが爆発力に繋がったと思うんですよね、そのイベントとしてのあり方っていうのは<LUNATIC FEST.>の指針にはなりましたよね。

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