元ちとせ、戦後70年に思い込めたカバー盤『平和元年』発売決定。佐野史郎ゲスト参加も
元ちとせが、7月22日にカバーアルバム『平和元年』(へいわがんねん)をリリースすることが発表された。
今作は、終戦70周年となる2015年、“忘れない~繰り返さない”というコンセプトのもと、「今こそもう1度、平和を真剣に考える年になって欲しい」という平和への思められたもの。収録楽曲は、2011年8月31日にシングルでリリースされた「永遠(トワ)の調べ」以外はすべて新録作品となり、谷川俊太郎、寺山修司、あがた森魚、松任谷由実らによる作詞楽曲や、中川五郎、加藤登紀子、岩谷時子らが日本語詞を手掛ける洋楽曲まで、全編を通じて、日本語の美しさも感じられるアルバムとなっている。
サウンドプロデューサーは、デビュー前から元ちとせの制作活動を支える間宮 工が担当。元ちとせの魅力を最大限に生かしたアレンジを施しつつ、全曲ギターでも参加している。収録される「美しき五月のパリ」、「死んだ男の残したものは」、「ケ・サラ」は、ドラムにASA-CHANG、ベースに沖山優司、キーボードにDr.kyOnが、「腰まで泥まみれ」、「スラバヤ通りの妹へ」、「最后のダンスステップ」にはルースターズの池畑潤二、井上富雄が参加。また、「最后のダンスステップ」では、デュエット相手に今作の趣旨に賛同した佐野史郎が参加するなど、熟練の個性あるメンバーにより充実の音世界が構築されている。
この『平和元年』について、元ちとせ、佐野史郎は下記のようにコメントを寄せている。
「戦後60年が経った2005年、過去に戦争があった事を風化させない為にと思い、坂本龍一氏とのコラボレーション曲「死んだ女の子」を発表しました。戦後70年を迎える今年、『平和を祈る思い』『忘れない、繰り返さないという願い』をシンガーとして歌い継ぎ、母として残して行ければと思い、レコーディングに臨みました。このアルバム『平和元年』が、平和を思うきっかけになってくれればと思っています。」──元ちとせ
「このアルバム『平和元年』の選曲に唸らされました。60年代終盤から70年代初頭にかけて、思春期に心奪われた楽曲の数々。戦後70年を迎える今、歌い継がれてきたこれらの作品が、元ちとせさんの声により「今」の唄として新たに我々の胸に突き刺さる。参加させていただき光栄です。」──佐野史郎
また、『平和元年』には、元ちとせが戦後60周年の年に坂本龍一プロデュースにより発表した「死んだ女の子」も収録。この曲は、元ちとせが広島の原爆ドームの前や、岡本太郎が原爆の炸裂する瞬間を描いた『明日の神話』の前で歌うなど、平和への思いを込めて歌い続けてきた楽曲で、毎年夏に期間限定配信をしてきたが、永久仕様となるCDの通常盤に収録されるのは今回が初となる。戦後70年。1人1人が、“平和とは何か”を考えるきっかけとなる作品になるだろう。
Cover Album『平和元年』
AUCL 184 ¥3,000(+tax)
収録楽曲
1.腰まで泥まみれ
作詞作曲:ピート・シーガー 訳詞:中川五郎
2.スラバヤ通りの妹へ
作詞作曲:松任谷由実
3.美しき五月のパリ
作者不詳 日本語詞:加藤登紀子
4.ユエの流れ
作詞:桐雄二郎 作曲:須摩洋朔
5.リリー・マルレーン
訳詩:片桐和子
6.最后のダンスステップ
作詞作曲:あがた森魚
7.戦争は知らない
作詞:寺山修司 作曲:加藤ヒロシ
8.死んだ男の残したものは
作詞:谷川俊太郎 作曲:武満徹
9.ケ・サラ
訳詩:岩谷時子
10.永遠の調べ
日本語詞:HUSSY_R
11.死んだ女の子
作詞・ナシム・ヒクメット 作曲:外山雄三 編曲:坂本龍一
12.さとうきび畑
作詞作曲:寺島尚彦
◆元ちとせ オフィシャルサイト
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