【ライブレポート】WEAVER、地元ツアーファイナルで「音楽はダイヤモンドそのもの」

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WEAVERが5月31日、地元・神戸のライブハウスVARIT.でツアー<WEAVER Live House TOUR 2015 “Bring A Diamond ~Sing Like Dancing in Your Home!!~”>のファイナル公演を開催した。

◆WEAVER 画像

4月からスタートした同ツアーは全国22ヶ所のライブハウスを廻るもの。その締めくくりに選ばれたVARIT.は神戸出身のWEAVERがアマチュア時代から出演していたホームグラウンドであり、杉本曰く「自分たちを育ててもらったし、思い出がたくさん詰まっている」という大切な場所だ。さらにこの日はUstreamでライブの模様が生配信されるということもあって、メンバーはもちろん各地から集まったオーディエンスも気合い十分。客電が落ちオープニングSEが流れた瞬間、場内に盛大な拍手が沸き起こった。

オープニングナンバーは杉本のアカペラから始まった「夢じゃないこの世界」だ。その後、「Shall we dance」「管制塔」と続き、心地よい疾走感を伴いながら会場との一体感を生んでいく。

ピアノに挑みかけるように全力で鍵盤を叩き、伸びやかで張りのある美声を響かせる杉本。満面の笑みを浮かべながら六弦ベースを奏で、バンドサウンドに奥行きを持たせていく奥野。河邊は背筋をピンと伸ばし、歌い、吠え、微笑むといった百面相で文字通り“顔で叩く”ドラマーぶりを見せる。そんな3人がステージから放つ熱量に呼応するかのようにオーディエンスも声を張り上げ、拳を掲げ、身体を揺らした。

上質のポップスでありながらも、聴き手の心を突き動かすロックな側面もWEAVERの魅力だ。バンドが次のステージに進む成長期真っ只中にあることは、表現力豊かなサウンドからダイレクトに伝わってきたわけだが、それがより顕著に現れたのが、杉本が「今回のライブのために作ってきた」と語った新曲にある。彼らの楽曲の中でも明らかに異彩を放つ空気を漂わせた新曲は、シンセサイザーのエキセントリックなイントロとマイナーなサウンド、シニカルな歌詞でライブの流れにメリハリを付けたのだった。

中盤ではループマシンをフィーチャーして一曲演奏するという新しい試みを披露する場面も。まずはiPadの録音アプリを使い、オーディエンスの「イェーイ!」「コウベー!」など生声を録音して素材を作り、ループマシーンで土台を作っていく。奥野と河邉のクラップに杉本がアコギを重ね、さらにガムテープを剥がす音や、コーラスを重ねて、「つよがりバンビ」の演奏がスタート。演奏中にはiPadに録音したオーディエンスの生声の再生も織り交ぜ、アットホームな雰囲気へチェンジ。その後、クマムシの「あったかいんだから」や、パッヘルベルの「カノン」を3人で連弾するなどスペシャルなひとときを楽しませてくれた。

再びライブの空気をガラリと変えた2曲が「君と僕のテーマソング」「こっちを向いてよ」であり、この夜のハイライトだったと言っても過言ではない。全身全霊でプレイに没頭し、シリアスなメッセージを音に託して伝える。音楽で生きていくという覚悟、ファンへの感謝、自分たちはまだまだこんなもんじゃないという野心が滲み出るかのような演奏は、圧倒的説得力を持ってオーディエンスに届いたはず。デビュー6年を控えたWEAVERの今のリアルな想いをファンはしっかり受け取ったに違いない。

「ここで、音楽を楽しめていることに感謝します。僕たちにとって音楽はダイヤモンドそのものです。ただ、そのダイヤモンドも3人だけでは輝かない、皆さんと共有していくことで、輝くんだと思います。だからこれからやる新曲も、もっと輝かせていきたい」──杉本

と始まった最新シングル「くちづけdiamond」。その後はハードロックのライブかと思わせるほど長めのドラムソロを挟んで、杉本の「神戸、ここからだぞ! いけるか!」という言葉を合図にアッパーな楽曲3連発で、本編が終了した。

ほどなく始まったアンコールは「最終バス」、切なさ満載のポップチューン「Beloved」。ここで杉本が「やっと言えるわ~。もう言いたくてしかたなかってん!」とはちきれんばかりの笑顔で、10月からスタートする全国10カ所でのホールツアーの開催を発表。2015年の後半も一層加速することを宣言した。そしてツアーを締めくくるラストナンバーを前に杉本はこう語った。

「これはライブではハズせない曲で……ここ神戸でバンドを組んでから初めて作った」

▲<WEAVER Live House TOUR 2015 “Bring A Diamond ~Sing Like Dancing in Your Home!!~”>(画像8点)

演奏されたナンバーは「66番目の汽車に乗って」だ。メンバー同士、アイコンタクトを取りながら心から演奏を楽しんでいる様子。まるでスタジオでセッションをのような熱いグルーヴを生み出して、すべての演奏がフィニッシュした。「楽しかったです! この場所でこんな最高の景色を見せてもらったことに感謝しています」と思わず涙ぐむ杉本。名残惜しそうに3人揃って深々と一礼し、凱旋ファイナルが幕を下ろした。

このツアーファイナルの一部模様は、スペースシャワーTVの公式スマートフォンアプリ「スペシャアプリ」にて6月12日よりオンデマンドでも配信される予定だ。

■<WEAVER Live House TOUR 2015 「Bring A Diamond ~Sing Like Dancing In Your Home!!~」>セットリスト

2015年5月31日@神戸VARIT.
01.夢じゃないこの世界
02.Shall we dance
03.管制塔
04.僕らの永遠~何度生まれ変わっても、手を繋ぎたいだけの愛だから~
05.新曲
06.つよがりバンビ
07.君と僕のテーマソング
08.こっちを向いてよ
09.くちづけDiamond
10.Letter
11.偽善者の声
12.Free will
13.トキドキセカイ
encore
en1.最終バス
en2.Beloved
en3.66番目の汽車に乗って

■スペシャアプリ配信情報

2015年6月12日(金)18:00~(予定)
http://www.sstv.jp/app

■<WEAVER HALL TOUR 2015>(タイトル未定)

10/24(土)オリックス劇場
(問)キョードーインフォメーション TEL:0570-200-888(全日10:00~18:00)
10/31(土)福岡国際会議場メインホール
(問)BEA TEL:092-712-4221 (月~金 11:00~18:00 / 第2・第4土曜日 11:00~15:00)
11/2(月)広島アステールプラザ中ホール
(問)夢番地(広島) TEL:082-249-3571 (平日:11:00~19:00)
11/4(水)横浜 関内ホール
(問)キョードー横浜 TEL:045-671-9911 (日・祭日を除く10:00~18:00)
11/6(金)高松 アルファあなぶき小ホール
(問)デューク高松 TEL:087-822-2520 (平日10:00~18:00 / 土曜 10:00~15:00)
11/7(土)愛知県芸術劇場 大ホール
(問)サンデーフォークプロモーション TEL:052-320-9100 (10:00~18:00)
11/13(金)道新ホール
(問)マウントアライブ TEL:011-623-5555 (平日11:00~14:00 / 15:00~18:00)
11/14(土)若林区文化センター
(問)GIP TEL:022-222-9999 (24時間自動音声案内)
11/22(日)新潟りゅーとぴあ劇場
(問)キョードー北陸チケットセンター TEL:025-245-5100 (平日11:00~18:00 / 土曜10:00~17:00)
11/28(土)NHKホール
(問)ホットスタッフ・プロモーション TEL:03-5720-9999 (平日12:00~18:00)
●WOWメンバー先行予約
5/31(日)21:00~6/9(火)昼12:00
●オフィシャルHP先行受付(WEB抽選)
6/9(火)18:00~6/16(火)23:59
●チケット一般発売日:8/29(土)

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