【インタビュー】SHINPEI(BREAKERZ)のソロMUSCLE ATTACK、アルバムに「自由度のあるチーム感」
BREAKERZのギタリストSHINPEIが2012年に結成したバンドMUSCLE ATTACKが2015年3月4日、強力かつ爽快な2ndアルバム『ATTACK』をリリースする。エネルギッシュなパワーチューンも甘酸っぱい曲も全曲メロディックでアッという間に聴き終わり、聴いたあとに残るのは清々しさ。酸素とガソリンを注入してくれるロックアルバムに仕上がっている。
◆「クライボーイ」ミュージックビデオ
MUSCLE ATTACKは1stアルバム『MUSCLE』リリース以降、精力的なライヴ活動を重ねてきた。音楽的なつながりはもとより人間的な結束も深めたことで得たのは、一朝一夕には成しえないバンド感。結果、1stアルバムのほとんどがSHINPEIによる作詞作曲ナンバーだったが、『ATTACK』ではSHINPEIはもちろん、Shunp(G)、Jong(B)、HIDEHIRO(Dr)の全員が作曲のみならず作詞にもチャレンジするなど、MUSCLE ATTACKというバンドの濃度が一層増した仕上がりとなった。4人のスクラムはより強固に、一方で音楽性の幅は広がりまくって果てしない。男子スピリッツ炸裂の本作について4人に語ってもらった。なお、SHINPEIのパーソナルに迫るロングインタビューも同時公開中なので、そちらも併せてご覧いただきたい。
◆ ◆ ◆
■ハプニングもクリエイティブなものにしてしまう発想とか
■すごく有意義なレコーディングでした
──清々しいぐらいアグレッシヴで骨太な2ndアルバム『ATTACK』が完成しましたね。
SHINPEI:僕ら、バンド名からしてエネルギッシュなんですけど、僕自身が人生=スポーツライフとして取り組んでいる人間なので、ギターを弾いたり歌ったりすることにもエネルギーを放出して、それを新たなエネルギーに変換しているところがあるんです。そういう姿勢を100%閉じ込められるアルバムにできたらなと思っていたので、アルバムのタイトルもMUSCLE ATTACKからとって『ATTACK』になりました。投げる球こそ違っても気持ちはまっすぐでポジティブなメンバーばかりで、熱い想いを持って進んでいこうって活動しているバンドなんですよ。
──アルバムを作る前にメンバーと話したことはありました?
SHINPEI:まずタイトルは、1stアルバム『MUSCLE』を発売したときには決まってたんですよ。2ndは『ATTACK』だねって。
HIDEHIRO:そうだね。これしかないだろって(笑)。
SHINPEI:単純明快で清々しくていいなと思ったんです。なので、『ATTACK』というワードが指針になって、曲や歌詞を書いていきましたね。
──確かに単刀直入なのが、らしいですね。
SHINPEI:ははは。そうですね。ひねりなし(笑)。
──このまま行くと3rdは『MUSCLE ATTACK』かなと。
全員:はははは!
HIDEHIRO:それもアリだな。
──全員が曲や歌詞を書いて歌っているアルバムでもありますよね。どんなMUSCLE ATTACKが出ている作品ですか?
Shunp:1stアルバムを作った後のツアーでいろいろなことを経験して、どんどんバンドが形成されていったので、2ndは自分たちに今、必要な楽曲がおそらく自然に出てくるんだろうなと思っていたんです。結果、全員が作詞作曲を担当したこともあって、MUSCLE ATTACKの音楽の幅が広げられたと思うし、自分たちの今のベストを形にできたアルバムになったと思っています。ギターに関してもいつもはパワーコードでジャーンって弾いて押していくことが多いんですけど、今回は、実はこんなのも弾けるんですよっていうフレーズもいっぱい入れてるんですよ。
──ソロだったり弾いているフレーズも増えている?
Shunp:そうですね。露呈してます(笑)。
SHINPEI:いつもレコーディングのときはShunpさんと一緒にギターを重ねていくんですけど、今回はギターソロの割合が多いので楽しかったですね。スタジオの現場でアイデアが生まれることも多かったんですよ。「FLY!!」という曲ではShunpさんがギター録りのときにトラブルでノイズが出ちゃったんですけど、その場で「これ、カッコいいからそのままソロにしちゃおうよ」ってことになった。で、僕がShunpさんのエフェクターのつまみをイジってノイズを担当したっていう。
Shunp:ははは。あったねぇ。
SHINPEI:2人の共同作業です。ハプニングもクリエイティブなものにしてしまう発想とか、すごく有意義なレコーディングでしたね。
──Shunpさんの書いたミドルバラード「CELEBRATION」はアルバムの中で非常にいいポイントになっている曲で、キュンときました。
Shunp:ありがとうございます。
HIDEHIRO:「キュンとくる」なんて言われてる(笑)。
Shunp:はは。言われ慣れていない言葉なんでね(笑)。作る人はみんなそうだと思うんですけど、いい曲ってどうやってできたか覚えてないぐらいの速度で書けるんですよ。この曲がまさにそうで、気がついたら頭の中にあった。デモはもっと音数が少ないミドルバラードだったんですけど、もっとMUSCLE ATTACKでチャレンジできるんじゃないかと思ったので、そのまま未完成な状態でメンバーに丸投げしたんですよ。そしたら、SHINPEIくんがストリングスを入れるアイデアを出してくれたり、HIDEHIROもドラムパターンを考えてくれて、ベースもやたらフレーズが歌っていたり。ベース、いいと思うよ。
Jong:ありがとうございます(笑)。
SHINPEI:「CELEBRATION」はアルバムの中でいちばんアレンジが変わった曲だったね。
──みんなのアイデアが加わって完成するという手法もバンドらしいですね。SHINPEIさんは?
SHINPEI:MUSCLE ATTACKを始めた頃と比べたら、今はいい意味で力を抜いて歌えるようになりましたね。僕はこのバンドで初めて歌うことや歌詞を書くことにチャレンジしたんですけど、振り返ってみたらギターを始めたときって練習してる内に「このコードが押さえられるようになった」とか「速弾きできるようになった」って成長を実感する時期があって。僕にとっては今、歌がそんな感じなんですよ。日々、歌っている内に掴めるものが多くなってきたゆえにパワー一辺倒じゃない曲にも挑戦できるようになった。そこが僕個人としては今回のアルバムで一歩進めたところだと思っています。
──それはライヴを重ねたからの成長ですか?
SHINPEI:ライヴはすごく大きいですね。特に1stアルバムをひっさげての18本のツアーはものすごく良い経験になりましたね。移動中もみんなと一緒でMUSCLE ATTACKと日常が一緒になった感覚があって、大事な時期だったんですよね。それは何百回スタジオに入っても掴めない感覚。
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