【ライヴレポート】J、灼熱の赤坂BLITZ 5 DAYS開幕で二度と聴けない「MY WAY」

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史上5回目となるJの5夜公演、『J 2014 SPECIAL LIVE AKASAKA BLITZ 5DAYS –LIKE A FIRE WHEEL-』が、11月21日、開幕を迎えた。この5夜公演自体の開催は、2011年の5月以来。それまでは常にSHIBUYA-AXにて行なわれてきたが、同会場が閉館へと至ったため、今年は会場を赤坂BLITZに移しての開催となった。

◆<J 2014 SPECIAL LIVE AKASAKA BLITZ 5DAYS –LIKE A FIRE WHEEL-> 拡大画像

この5夜公演のひとつの呼びものは、豪華でしかも驚きを伴うようなゲスト陣の顔ぶれだ。この夜、まずステージに登場したのはNAMBA69。『BASS MAGAZINE』誌上での対談、同誌主催のライヴでの共演を経て急速に距離感を縮めたJと難波章浩だが、難波のMCによれば、5日間の口火を切る役割に彼らを指名したのはJ自身だったのだという。

「ロックする準備はできてますか!」という言葉とともに始まったNAMBA69のステージは、大音量の「MY WAY」でスタート。「青春してっか? 青春!」、「ちょっと暴れてみる?」といった軽妙なMCを挟みながら猛スピードで展開していく。バンドとしての始動は昨年のことだが、演奏ぶりのタイトさ、いや、超タイトさについては言うまでもない。“マジ”が口癖の難波は演奏中盤、「マジでガチなバンドになったんで、マジでよろしくです!」と語っていたが、そんな彼らの今現在の音が詰まっているという1stアルバム、『21st CENTURY DREAM』(12月10日発売)から先行披露された楽曲たちも、瞬時にしてオーディエンスを共振させていた。

NAMBA69の30分間の全力疾走に続いてステージに現れたのは、神戸出身の4人組、アルカラ。ダーク&ヘヴィに歪んだコード感の爆音と、その音の壁を突き抜ける稲村太佑の強烈な歌声。それだけでも充分過ぎるほど強烈なのだが、その稲村のMCが観客を惹きつけて離さない。なにしろ「あの日、ロージア(もちろんLUNA SEAの「ROSIER」のことである)に出会ってロックに憧れた少年が、ここにいる」、「PYROMANIA(Jの1stアルバムのタイトルであり、彼のファンを指す言葉でもある)の皆さん、いかがお過ごしでしょうか!」といった具合に、ファン丸出しなのだ。実際、彼には、TVでLUNA SEAが演奏しているのを目にしてバンド結成を思い立ち、ギターを買うつもりが何故かベースを買ってしまったという過去があるのだという。そんな彼らが披露した離れ業は、「交差点」と題されたこの日のクロージング・チューンに、そのまま「ROSIER」の歌詞を載せて歌うというもの。フロアが“揺れて揺れて”状態に陥ったことは言うまでもない。とはいえもちろん、そうした面白さが際立つのも肝心の演奏力が確かだからこそ。今後の動向にも是非注目したいところだ。

そして午後8時43分、2組のゲストの熱演を経てすっかり暖まった場内に、Jが火を放った。「行くぞ、赤坂!」の声とともに爆裂したのは「go crazy」。フロアは瞬時にして一体感に包まれるが、Jの「もっと!」という叫びに同調しながら、さらにぐんぐんと熱を上昇させていく。

「ついに今日から、5DAYSスタートします。新しい無茶苦茶な歴史をみんなと作っていきたいと思ってるんだけど。最高に熱い5日間にしようぜ!」――火に油を注ぐかのようにJがそう語りかけると、今度はそれをかき消さんばかりの歓声が場内に響く。なにしろ過去15年の歴史のなかから厳選されたキラー・チューンばかりが繰り出されるのだから、熱が下降する理由はひとつもない。そして当然ながら、Jはこの夜を目がけて新しい爆弾を用意していた。この8月に行なわれたライヴ以降の時間経過のなかで作られていたという、新曲が初披露されたのだ。まだ正式なタイトルさえ決まっていないこの曲は、まさに“フックだらけ”といえるほどに耳を掴んで離さない即効性抜群のナンバー。この5夜の間にこの曲自体もさらに化けていくことになるのだろう。もしくは彼自身が他にも新たな武器を隠し持っている可能性もある。どちらにせよ、これからの毎日が楽しみなところだ。

Jの爆音の疾走は一瞬たりともスピードを緩めることのないまま続き、「break」でひとたび演奏を終えたのち、アンコールでは「全部焼き尽くせ!」という叫びとともに「BURN OUT」を披露。そして彼はこの場面で、「ひとつ言い忘れてたことがある」と言いながら、2015年のスプリング・ツアー決定を客席に報告。さらに、観衆が喜びの声をあげるなか、「せっかくの機会。なかなかないぜ、こんなこと」と言いながら、アルカラのメンバーたちや難波章浩をステージに呼び込み、かつてJの初期衝動に火をつけたナンバーのひとつ、シド・ヴィシャス・ヴァージョンの「MY WAY」のカヴァーを演奏。その際、難波は赤いベースを、Jは黒いベースを使用していた。それが、彼らがお互いに交換し合ったものであること、そしてこの場面でのみ女装していたアルカラの稲村が敢えてこの曲を日本語で歌っていたことも付け加えておきたい。結果、この一夜はNAMBA69の「MY WAY」に始まり、この夜にしか聴けない「MY WAY」で着地点へと至った。

そしてこの熱狂はこれから11月25日までの毎夜、赤坂BLITZで繰り広げられていく。最高のスタートを切った5夜公演の熱は、途切れることがないばかりか、膨張の一途を辿っていくことになるに違いない。そして連夜の熱狂を、可能な限り最速で、この場でお届けすることをお約束しておこう。

取材・文◎増田勇一

■<J 2014 SPECIAL LIVE Akasaka BLITZ 5DAYS -LIKE A FIRE WHIRL->
2014年11月21日(金)東京都 赤坂BLITZ <出演者>J / アルカラ / NAMBA69
2014年11月22日(土)東京都 赤坂BLITZ <出演者>J / The BONEZ / FULLSCRATCH / OVER ARM THROW
2014年11月23日(日・祝)東京都 赤坂BLITZ <出演者>J / AA= / TOTALFAT
2014年11月24日(月・祝)東京都 赤坂BLITZ <出演者>J / [Alexandros] / RADIOTS / 女王蜂
2014年11月25日(火)東京都 赤坂BLITZ (ワンマン)
※Akasaka BLITZ 5DAYS特設サイト:http://www.j-wumf.com/2014_akasaka5days/

■<J 2014 Last Live>
2014年12月30日(火) 渋谷TSUTAYA O-EAST
OPEN 17:00 / START 18:00
チケット (税込 / ドリンク代別) : \5,300
チケット一般発売 2014年11月29日(土)~
[問]SOGO TOKYO:03-3405-9999

■< J 2015 SPRING TOUR>決定!
5/2(土) 大阪・梅田CLUB QUATTRO  
5/3(日) 名古屋・CLUB QUATTRO  
5/5(火祝) 仙台・Rensa 
5/6(水祝) 東京・EX THEATER ROPPONGI 

■<F.C.Pyro.NIGHT vol.12 >※FC限定ライヴ
4/26(日) 大阪・umeda AKASO
4/29(水・祝) 東京・LIQUIDROOM
※Jオフィシャルファンクラブ「F.C.Pyro.」で行うチケット優先予約は、12/14(日)23:59までにご入会手続きを完了された方までお申し込み可能です。※郵便振替:12/10(水)消印まで。詳細は近日発表!

◆J オフィシャルサイト
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