【イベントレポート】河村隆一、MICHAEL、シシド・カフカも。<a-nation>2日目は「ROCK NATION」
7日間にわたって様々なエンターテインメントが行なわれる<a-nation island powered by inゼリー>。多彩なデイリーテーマのもとに開催されるライブの2日目となった8月15日は、<a-nation>のロックフェスとして誕生した「ROCK NATION」が2年ぶりに復活。どのロックフェスにも存在しないラインナップのアーティストたちが国立代々木競技場第一体育館(paradise stage)に集結した。
◆CNBLUE、FTISLANDも。「ROCK NATION」画像
オフィシャルのレポートを紹介しよう。
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アリーナ席がスタンディング仕様になったことで、よりロックフェス感が高まったこの日。「ROCK NATION」のオープニングアクトとして登場したのは、新世代のROCKユニットEDGE of LIFE。ドラマの主題歌に大抜擢され、発売されたばかりのデビュー曲「Can't Stop」を熱唱。ボーカルの萩尾圭志は<JUNON SUPER BOYコンテスト>のファイナリストというだけあって、歌っていないときに見せる笑顔はとろけそうなほどキュート。その横でギターを構える今村将也は数多くの候補者より見出されたギタリストで、萩尾とは対照的にワイルド。2人とも長身、まだ10代のイケメンだ。次の曲「Never Give Up」で今村のギターリフが鳴り響くと、観客たちから自然とハンドクラップが巻き起こる。新しい世代ならではのデジタルをフィーチャーしたロックサウンドで、これからシーンを動かしていくことを予感させる、パッション溢れるパフォーマンスを見せた。
「ROCK NATION」の始まりを告げる映像の後に始まったMICHAELのライヴは、オープニングが衝撃的。静かに音色を響かせるピアノ、ステージの床にひれ伏す一人の男。観客たちの視線がその1点に集中したとき、「Amazing Grace」を歌い出した。ボーカル・松岡充の声だ。彫刻のような裸の上半身には青い血をペインティング。祈りを込めた賛美歌で会場を包み込むという厳かな儀式から始まった。その後はドラムの赤松芳朋、ギターの豊田和貴がサポートメンバーとともに軽快なロックチューンを次々と奏でていく。「MICHAELは去年結成したばかり。それまでは20年間、SOPHIAというバンドをやってまして、現在活動休止中。」という松岡の話の流れを繋ぐように「東京」、SOPHIAのカバー「夢」をプレイし、最後もまた、彼らはオーディエンスに大事なメッセージを刻み込んでいった。
MICHAELに続いて、いきなり始まった激しいドラム・ソロ。これまた他ではあまり見かけないオープニングパフォーマンスで幕を開けたのは、この日紅一点であるシシド・カフカ。あまりにもパーフェクトすぎて、一見クールに見えてしまう超絶美人なルックス。だが、そんな彼女がスティックを持つと激アツなロッカーに変貌。激しいドラムロールから突入した「キケンなふたり」や「Miss.ミスミー」などをほぼノンストップで歌い、ドラムを叩く。ノースリーブにショーパン、ロングヘアーをふり乱しながら歌い、裸足でキックペダルを踏み、ドラムを鳴らすパフォーマンスは信じられないほどエネルギッシュ。最新曲「ダメかしら?」ではキュートなカフカも見せつつ、最後は「負けないゲーム」で観客とひとつになり「ありがとう。」と、この日一番の笑顔で手を振りながらステージを後にした。
ぼんやりと浮かび上がる薄暗いステージ。ギター特有の浮遊感ある幻想的な響きが憂いをおびた残響となって場内に広がる中、今年25周年を迎えたLUNA SEAのツアー中でもある河村隆一がソロで登場。バンドを従え、「Holy Song」を自ら歌いながらエレキを弾くのは2013年のソロ・ツアーからの流れ。ハンドクラップしたくなるようなアップチューン「Love & Peace」は、隆一が言葉のないメロディひとつでオーディエンスに光を与えていき、対して次の「森の中のRONDO」は、バンドメンバーそれぞれのソロをフィーチャーしながら、サウンドで神秘的な森の翳りを表現していった。「星の数ほどある楽曲の中で、残っていくナンバーというのがあって。次の曲がみなさんの心に残ってくれると嬉しいです。」と、最後に『新劇場版「頭文字D」Legend1-覚醒-』の主題歌として書き下ろしたミドルテンポの新曲「never fear」を届けた。
心臓の鼓動がどんどん高まっていくSEに乗せて、ロックチューン「BE FREE」で勢いよく畳み掛け、ファンキーな「TOP SECRET」でみんなをジャンプさせフロアを揺らしたのは、<a-nation>初登場のFTISLAND。ボーカルのホンギが流暢な日本語で、今日のセットリストは従来のロックなキラーチューン押しではなく、ツアー同様、様々なパッションを持った日本の曲のみでみんなを熱くしていくことを宣言。「僕らの他のところ、見せてあげる。」と言って始まったのは、エモーショナルな「beautiful」。“君たちの存在こそが僕らを未来へと導いてくれた”とファンに向けて“ありがとう”を伝えたこの曲で、客席をまっすぐに見つめていたギターのジョンフン。そのジョンフンがピアノを弾くバラード「Last Love Song」など、大騒ぎするだけではないFTを見せつける。後半は「じゃあ遊びましょうか。」というホンギのMCから「BEAT IT」ではオーディエンスもハンドクラップから一緒に声を合わせる。「Shinin' On」でタオルを回したあとは、「FREEDOM」で一斉にしゃがんだあとにタオル投げと弾けまくり。最後までタオルが何度も宙を舞い、ロックフェスならではの景色を作った。
そして、「ROCK NATION」のトリを務めたのは、2年前も出演したCNBLUE。その間、彼らはワールドツアーを成功させ、世界水準のパフォーマンスを身につけ、このステージにカムバック。自作曲「one time」をメジャーリーグで活躍するリュ選手の今季公式テーマソング用に再編集した「Ryu Can Do It」から始まったCNのライヴ。「In My Head」は後半“a-nation、I love you”とヨンファが突然歌詞を変えて歌うなど、今の彼らはこうして即興で4人が歌、メロ、サウンドまで次々とアレンジしていくプレイがたまらなくスリリング。ジョンヒョンのロックンロールなリフから始まる「Wake up」は、ヨンファがギターを使って観客たちの歌声との即興プレイを楽しみ、「Coffee Shop」は観客たちの掛け声でバンド音をSTOP、じらしてじらしてGOさせて場内のテンションをマックスまで上げていったところにキラーチューン「I'm Sorry」、「Lady」を連続投入。観客たちもメンバーも汗だくで盛り上がったあと、クライマックスはヨンファがピアノを弾きながら歌う「Can’t Stop」で、ピースフルなエンディングを迎えた。
2年ぶりの開催となった「ROCK NATION」は、新世代からレジェンドまで<a-nation>ならではの6組のアーティストが、それぞれ個性的なステージングを披露してオーディエンスを燃え上がらせた日となった。
取材・文/東條祥恵
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◆BARKSライブレポート
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