【ライブレポート】おけいさんも駆けつけた、安倍なつみ33歳の誕生日公演。最初のおめでとうメールは中澤裕子から

ポスト

安倍なつみが、8月10日、TSUTAYA O-EASTにてバースデーライブ<安倍なつみ Summer Live 2014~Smile…❤ Birthday Special~>を開催した。ライブには、2003年、おけいさんと安倍なつみ(モーニング娘。)として一緒にユニットを組んだ四角佳子もサプライズで登場。なっちの33歳をお祝いした。

◆<安倍なつみ Summer Live 2014~Smile…❤ Birthday Special~>東京公演 画像

約4年ぶりとなる(セルフカバー)アルバム『Smile…❤』を引っさげて、全国5ヵ所11公演で行なわれているライブツアーの折り返しであり、彼女の誕生日当日となった本公演。安倍なつみは、生バンドを従えて、黒のラグジュアリーな衣装でステージに登場する。

「みなさんこんにちは。今日は最後まで盛り上がっていきましょう。」

モーニング娘。時代から変わることのない“なっちスマイル”と、かつてCMにも起用された「トウモロコシと空と風」。昼公演に集まった1000人のファンは、そんないつまでも変わらないなっちに大きなコールと声援で応える。

「今日は私の誕生日でして……。ソロになってからは毎年、こういう形でお祝いしていただき、本当にありがとうございます。誕生日って、昔は“あー! 誕生日がきた! やった! わーい!”みたいな感じだったんですけど、歳を重ねていくごとに、誕生日の感じ方が変わってきてて。誕生日って、“ありがとうの日”だなって思うんですね。普段、私を支えてくださるスタッフの方だったり、ファンのみなさんはもちろん、家族だったり友達だったりとか。私一人の力ではこんなライブできないですし……。」と、なっちが感謝の気持ちを述べると、集まったファンは一斉に「いやいやいや……」と、なっちを真似て謙遜してみせる。ちなみにこのやり取りは事あるごとに行なわれ、この日は、ファンによる“なっち弄り”で、「ちょっと待って!」と、顔を赤くして照れまくるなっちの姿を何度も目にすることができた。

「33年間生きてこられるのは、ある意味、奇跡で。これは当たり前のことじゃないんだなーって。こうやって元気にステージに立って、歌を届けられることに感謝だなーって。すべてはありがとうで感謝だなって。あらためてみなさん、どうもありがとうございます。これからも自分らしく、人として、女性として、歌手として成長していきたいなって思います。」── 安倍なつみ

そんななっちの決意を経ての「ふるさと」。この曲は彼女がモーニング娘。卒業時に、最後に歌った曲でもある。時を経て、ふるさとのイメージも変わったという彼女。当時よりも大人になった安倍なつみの、あの頃とはまた違った響きと輝きが、会場全体に広がっていくのであった。

「楽しんでいただけてますか? (水を口に含みながら)あ、『美味しい?』って? 普通だよ? お水だからね。え、『ちょうだい?』 どういうふうに? (水をかける仕草で)しゅわーって? ロックだな。きらいじゃないけど(笑)。」

ファンからの途切れることない声援に、なっちは「はいよー、はいよー。なっちだよー。」と、ステージを左に右に移動しながら手を振って応える。「なっちだよ。なっちだよ。私は、この先、いつまでなっちと呼ばれるのか。」と、苦笑いしながらも、やはりなっちはなっちである。

そして、東京公演のために用意したというオールインワンの衣装にチェンジして「息を重ねましょう」を披露した後、今回のサプライズは発動する。

バンドメンバーが演奏を止めているにも関わらず、どこかで聴いたことがあるオケがBGMとして流れてくる。不思議そうに、スタッフが待機しているステージ下手袖に目をやるなっち。次の瞬間、青い花束を持った女性が姿を見せる。なっちは、すぐに気付き「ええー! おけいさーん! うそー! きてくださったんですか?」と、驚きながら、おけいさんと抱き合う。そして、オーディエンスに「おけいさんですよ! みなさん!」と、紹介。もちろんファンからも驚きの声が挙がった。

安倍が出演した舞台『あの頃僕らはペニーレインで』を四角が観劇した時以来となるふたりの再会。四角は、2003年にふたりでユニット活動していた頃を振り返りつつ「でも、この間、久しぶりにお会いして、ほんと綺麗になって。」と、コメント。安倍も「おけいさんもお身体、気をつけて。また一緒に音楽出来る機会がありましたら。ぜひよろしくお願いします。」と、再び共演したいと応えていた。

後半、なっちと会場が一緒に飛び跳ねての大合唱の「愛しき人」や、岡村孝子が書き下ろした2010年のナンバー「雨上がりの虹のように」、そして「せんこう花火」では流麗なバイオリンの音色となっちのやさしい歌声がフロアを満たしていく。

「モーニング娘。を卒業して10年経つわけですけど、10年って考えるとすごい月日ですよね。子供が生まれて10歳になるって、すごくないですか? でもやっぱり10年を振り返った時に、私は笑顔に支えられていて、みなさんの笑顔だったりとか、自分が笑顔になることで、次に進もうって。これから先を思っても、やっぱり笑顔っていうのは生きていく上でも大事なものだと思ったので。なので、ツアータイトルもそうですけど、アルバムのタイトルにしていただきました。(中略)これから先も私は、やっぱり心を伝えることを続けていきたいなと思っていて。それが歌だったり、お芝居だったり。いろんな形を変えて進んでいくと思うんですけど。みなさんがそれを受け取ってくださった時に、心が笑顔になるような、歌を歌い続けていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。」

この日、「結構緊張していて、思ったことが言葉として出てこない」というなっちは、なぜかMC中に質問コーナーを自由気ままにスタートさせる。観客からの、「おめでとうメールの一発目は?」という質問に、「おめでとうメールの一発目は、なんとですね、中澤裕子でした。さすがだよね、裕ちゃん。さすがですよ。子育ても大変なのに、覚えててくれて。12時過ぎてすぐ。」と、中澤裕子が日付変わってすぐにメールをくれたこと、さらに「あなたのことをこれからもずっと大切な人と感じてます。あなたが幸せになることを願ってます。」という内容のメールだったことを告白。さらに「ヤバいですよ。だからね、私、昨日からずっとなんですけど、なんかこう、わーって溢れちゃいそうだから……。」と、気を抜くと今にも感極まってしまいそうな状態が続いていることを吐露した。

アンコール。「空 LIFE GOES ON」で、感動してか歌詞が飛んでファンに助けられる一幕もみせつつ、丁寧に音に声を乗せていく安倍なつみ。今も昔も変わらないキャラクターのまま大人になったなっちと、そんな彼女を大切に思うファンと作り出した空間は、ツアータイトルどおり、最初から最後までスマイルに溢れていた。

「33歳ですね。まったく実感がないんですけど。別に年齢誤魔化してないんですけど。私は、ありのままで、きてますけど。えへへ。なんか私、ずっとへらへらしてますね。なんかすみません。私、幸せだよ。みんなが駆けつけてくれて、大好きな歌を誕生日の日に歌えて、届けることができるなんて、思ってもいなかったですよ。だって私が小さい頃なんて、33歳の人って、お姉さんっていうところを通り越してちょっと……おばさん。みたいなさ。でも今、その年齢に自分はなっているのに、なんか私はこんなだし。まだまだ全然、大人になりきれてない部分もあったり。でも、きっとこの先も、このままなのかなって。」

なっちは、バンドメンバー、そして集まったファンにあらためて「大丈夫ですかね? 私、このままで。」と、問いかける。そして「大丈夫!」という太鼓判をもらうと、「じゃ、私、これでいきまーす!」と、満面のなっちスマイルで、これからも安倍なつみは安倍なつみとして、変わらずに歩いて行くことを誓ったのであった。

text by ytsuji a.k.a.編集部(つ)

◆BARKS Kawaii
この記事をポスト

この記事の関連情報