【対談】Gero×HoneyWorks、コラボ曲「金曜日のおはよう」アルバム収録記念にお互いを語っていただいた

■俺も聞いたんだよね「これ、嘘でしょ！？」って。ネタだと思って。（shito／HoneyWorks）

──朝の番組にぴったりな曲で。出だしの「おはようのオーディションして」という歌詞もすごく良いですね。

Gero：良いんですよ～。

shito：ありがとうございます。

Gom：この歌詞ってその場で考えたんだっけ？

shito：いや、前日に考えた。2行だけね。そこから広げていったんだよね。

Gom：そうか、タイトルはその場で考えたんだ。

──HoneyWorksのお2人としてもこの曲は2行で終わらせたくないという気持ちだったんですか？

shito：そうですね、わりとメロとかも即興で作ったにしてはキャッチーにできたんで。

Gom：でもいつか作ろうというくらいでしたけど、そしたら依頼がきたんで。

Gero：ハニワって2人が作曲できて「～Outgrow～」のようなかっこいいクールなものから、「金曜日のおはよう」のようなキュンキュン系もできるので、すごく僕に合ったチームだなというのは、僕自身勝手に思っているんです。例えば「～Outgrow～」はTVアニメ『東京レイヴンズ』の新OPテーマ曲なんですけど、それに合った曲も作れるし。『アオハライド』のテーマ曲も作れるし、すごいですよね。

▲『SECOND』通常盤 (CD)

──「～Outgrow～」はGomさん作曲ですが、どんなイメージで作られたんですか？

Gom：やっぱりロックシンガーで、ヘヴィメタルも歌うしチューニングが低いイメージがあるので、ビート感があるダークな曲も似合うなと。

Gero：これはダウンチューニングすごいよね。Gomちゃんの曲のとき、俺結構ダウンチューニングしてって言ってるときがあって。インパクトもありますからね。ニコニコとかにもダウンチューニングが増えてきているんですよ。バリバリやってるバンドのロックサウンドと、ネットで流行ってるサウンドの丁度真ん中くらいが「～Outgrow～」だなって思っていて。僕もどちらでもないところを攻められたらなという感じで歌いました。『東京レイヴンズ』のイベントでも歌わせてもらいましたけど、すごく盛り上がりました。

──『SECOND』にはさまざまな表情の楽曲が収録されていますが、HoneyWorksのお2人が気になった曲はありますか？

Gom：「吾輩はオス猫である」は攻めてるなあって（笑）。

shito：いや、本当これは攻めてる曲だよね？　サビとか本当キャッチーだもんね。一回聴いただけで次に口ずさんでいるような。

Gero：（ヒャダインこと前山田健一が）天才だよね！？

──ヒャダインさんとは元々どのような出会いがあったんですか？

Gero：メジャー・デビュー・アルバムの『one』のときに勇気を出してお声掛けさせて頂いたら、快く受けて頂いて、「うどん」という曲が生まれまして。それが僕はお気に入りなので、今回もお願いしたんです。「吾輩はオス猫である」はアルバムの中で何曲目にするかすごく悩みましたね。どこに入れても持っていっちゃうというか……。

一同：（笑）

Gero：すごいんですよ、パワーが。というか、アクが（笑）。だから封印、という意味も込めて一番最後にさせて頂きました（笑）。それくらいパワーがある素晴らしい曲なんで。

──お話を聞いているとGeroさんも扱いに困っているみたいですけど（笑）。

Gero：困りますよ、いきなりこういった感じの歌が一曲目でも困りますし、バラードの「胸愁」の後に流れてきても嫌でしょ（笑）？　まあ、シングルカットされているので、一番最後で良いかなと。

▲3rdシングル「吾輩はオス猫である」

▲『SECOND』初回限定盤A (CD+DVD)

──シングルでリリースされたときの雑コラジャケットも話題になりましたね。

shito：あれもすごいよね、びっくりした（笑）。

Gom：雑コラ感がね（笑）。

Gero：5分くらいですから、撮影が。サッサッサッって。だっておかしいですもん、“Gero”っていう文字も真ん中じゃなくてズレてるんですもん（笑）。でもすごいこだわったと思うんですよ。だって『SECOND』のジャケと同じ方が担当してるんですよ！？

──サイバー感溢れるかっこいいジャケットですけど、イメージのギャップがすごいですね。

Gero：アー写も一緒ですから。山口さんという方で有名アーティストも多数やっていらっしゃる人なんですけど、たぶんその反動で雑コラが生まれたんだと思います（笑）。

shito：でも両方ちゃんげろらしさはあると思いますね。

Gom：それが許されるキャラなのは素晴らしいですよ。ツイッターで「吾輩はオス猫である」のジャケを見たとき、最初ソースを確認しに行ったもん（笑）。違うだろ！？と思って。

shito：俺も聞いたんだよね「これ、嘘でしょ！？」って。ネタだと思って。

Gero：ははははは！　すごくリツイートされましたもん。CDが届くときまで信じてなかった人もたくさんいて、「本当にこれだったんですか！？」ってリプがくるくらい。

──「うどん」は今回「うどん2」としてANCHANGさんが作詞作曲を担当していますね。

Gero：もともと「2」を作る予定ではなかったんですよ。ANCHANGさんは僕の中のヒーローなんでお願いしたんですけど、そういえばSEX MACHINEGUNSに「TEKKEN II」って曲があったな、と。「I」はないんですけど。ANCHANGさんも「うどん」を面白かったって言ってくれたんで、「うどん2」というのも念頭に入れて考えてみようということにしたんですけど、ANCHANGさんが「じゃあ俺の家で曲とか考えようよ」って言ってくれて。「えぇ！？」みたいな。俺なんか部屋中ANCHANGさんのポスターだらけだったんですよ。そんな神様みたいな存在だった人の家に行って一緒に曲を作るなんて、「嫌やし！」って思って（笑）。

一同：（笑）

Gero：いやもう、尊敬する人の家なんで畏れ多くて。戦々恐々としながらも行ったんですけど、そしたら3曲くらい出来ていて。一曲はフルにあって歌詞もついているっていうんで、見たら「うどん2」だったんですよ。最初に「カツ丼カツ丼天丼カツ丼」って書いてあって。「え、これなんの曲ですか！？」って聴いてたら2番が終わった間奏で「ここはGero君のコントの部分」っておっしゃるんで、「じゃあこれでお願いします」って言ってすぐに帰りました（笑）曲もSEX MACHINEGUNS節が炸裂している、哀愁漂うコード感だなと思ったんで。アレンジをもともと知り合いだったゆよゆっぺ君にお願いしたんですけど、その経緯も面白くて。MACHINEGUNSのサウンドを、最新のメタル感にするにはどうすれば良いのかなと思いまして今最新で人気のあるメタルってBABYMETALだなと思ってCDを聴いてみたら曲をゆっぺ君が作ってたんですよ。それですぐに電話して決まりました。もともと知り合いだったけど遠回りしてお願いした感じが面白かったですね。

──ボーカルもANCHANGさんが乗り移ったような部分がありますよね。

Gero：一番レコーディングが早かったんですよ。というのも僕はMACHINEGUNSの曲を14年間歌っているベテランなので。他の曲は初めて聴くんで、色々構成を考えるんですよね。歌って行く中で正解を自分の中で決めていくんですけど、MACHINEGUNSの曲に関しては正解がわかっているつもりなので、早かったんですよね。シャウトの部分とか一発OKくらいな感じで。

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