【対談】Gero×HoneyWorks、コラボ曲「金曜日のおはよう」アルバム収録記念にお互いを語っていただいた
2ndアルバム『SECOND』を7月2日にリリースしたばかりのGero。豪華コンポーザー陣を迎えて制作されたこの作品は、先鋭的なロック・サウンドを核としながらも、キュンキュン系、シリアスなバラード、そしてGeroらしいユーモア(下ネタ含む)全開の、バラエティに富んだ聴き応えのある楽曲が並んでいる。なかでも、楽曲・動画制作チーム、HoneyWorksによる「金曜日のおはよう」は『めざましテレビ』から生まれ話題を呼んでいる最高にキャッチーな曲。今回はアルバム発売を記念してGeroとHoneyWorksからGom、shitoの2名に参加してもらい楽曲やお互いの活動について、スペシャル対談をおこなった。
◆Gero×HoneyWorks 「金曜日のおはよう」MV
▲『SECOND』初回限定盤A (CD+DVD) |
──みなさんは日頃から頻繁に交流があるんでしょうか?
Gero:常にありますね(笑)。
──そもそもの交流はいつ頃からはじまったんですか?
Gero:ハニワ(HoneyWorks)のお2人を知ったのは、先にGomちゃんなんですけど、僕より早くニコ動に動画を投稿されていたので、僕は見ていた側なんですよ。そのあとにshitoちゃんの「弾いてみた」というのも見ていたんです。それから、あれは「ニコニコ大会議」だったよね?
Gom:2010年かな?
shito:<ニコニコ大会議2010秋~それはロックか?~>だよね。サブタイトルまで覚えてる(笑)(編註・<ニコニコ大会議2010秋~それはロックか?~>にはメビウスバンドとして出演)
Gero:そこで、バンドとしてきっちり音楽を一緒にやった感じですね。その前は俺が東京に来たときに飲んだりとか。
Gom:軽くご飯食べたりとかね。
──GeroさんとしてはHoneyWorksさんと何かができたらな、という気持があったんですか?
Gero:そうですね、2人とも曲を作れるんで。チョリス(shito)がちょうど作りはじめた感じだったんだよね?
shito:そう、MTRを使ってスタジオで曲を作るとかはしていましたけど、DTMとかをやったことがなかったんで、その頃からからパソコンで曲を作るように切り替えたんです。全然わからない状態から。
Gom:結構みんなバンドっていうノリがあったんで。
Gero:うん、バンドあがりの人たちだからね。Gomちゃんも曲をたくさん作りはじめて、チョリスもDTMとかを学びはじめた頃だったんです。そのとき僕もライブをガンガンやりはじめた時期だったんで、おたがい成長したときには一緒に何かできたら良いなというのは、そのときからありましたね。
──実際にライブで一緒にやったときはいかがでした?
Gero:いや~もう、感激でしたね。今年<ちゃんげろソニック2014>という僕が主催するイベントがあって、メビウスというハニワのチームも出てもらったんですけど、なんか感動したよね、あのとき!?
Gom:感動したね。
Gero:ニコニコでやりはじめた頃、Gomちゃんなんて、先陣をきって叩かれてたタイプなんで(笑)。
Gom:ニコニコ発でメジャー・シーンに出るとやっぱりね。
──そういう風潮だったんですね。今はまったくそんなことないですよね。
Gero:まったくないですよ! 今はみんな当たり前になっているんですけど、その頃は「最初ニコニコで無料でやってたのに、金取ってCD出すなんて、おまえ調子乗ってんじゃねえぞ!」ってすごい叩かれた最初の人ですから(笑)。
Gom:そうですね(苦笑)。ライブひとつに顔出しするのにも勇気がいるというか。
Gero:顔出ししたら住所特定される、くらいのちょっと危険性をはらんだ尖ったサイトだったんですよ、以前は。それを見て俺たちは「ひぇ~!」って思ってたんですけど(笑)。
Gom:まあ徐々に成熟していったというか仲良くなって。丁度曲を作りはじめた頃に(Geroが)曲を依頼してくれて。そのときに一番自信があった曲を渡したんです。
Gero:それが「The Bandits (The Six Little Bandits)」というインディーズ時代の最初のアルバムに入っている曲なんですけど、そのときから毎回曲はお願いしています。
▲『SECOND』初回限定盤B (CD+CD) |
Gero:この曲は『めざましテレビ』内で僕が担当している「ミドリgaマドグチ」というコーナーで、5秒10秒くらいでジングルを作ってくれませんか?という企画があって、ハニワの2人がサクっと作ってくれたのがこの「金曜日のおはよう」の頭の部分だったんです。歌詞で言えば2行くらいなんですけど、僕はずっとその曲が大好きで番組後も頭に残っていたんですよ。「むっちゃええなこの曲、キュンキュンやな」って。今回のアルバムの話が出たときに、Gomちゃんが作ってくれた「~Outgrow~」はもちろんのこと、この曲も入れたいと思って、そこからフルが作られた感じですね。
──HoneyWorksさんが「ミドリgaマドグチ」の特集で出演した頃(2月7日放送)にはGeroさんはすでにアルバムの制作にとりかかっていたんですか?
Gero:いや、まだですね。話があがっていたくらいです。
──『めざましテレビ』のことがすぐにアルバムに結びついていたわけではないんですね。
Gero:そうなんですよ、僕もジングル曲としてどんな曲ができてくるのかなというくらいにしか思ってなかったので。それで聴いてみたら「キー高けえな…」って(笑)。でもまあ2行くらいのジングルだからすぐ歌えたんですけど、フル尺だと大変なんじゃないかと思ったんですけど、歌ってみたら楽しくて。ニコ動にもヤマコちゃんの動画付きでアップされたんですけど、とても好評で嬉しいですね。
──歌い出しが前奏なしでサビメロから入るんで、ボーカリストとしての力量もためされる感じの曲ですよね。
Gero:ハニワはね、歌い出しだらけなんですよ!今までも(笑)。「~Outgrow~」もそうですし、「BELOVED×SURVIVAL」もそうですし。
Gom:そういえばそうだね……力んでるのかな(笑)?
shito:作るときから力が入ってるんだ(笑)。
──「金曜日のおはよう」はshitoさんが作曲ですが、どんな曲にしようとしたんでしょう?
shito:『めざましテレビ』なんで、さわやかにしないと、というのはありましたね。ただ、そこはHoneyWorksの今までの流れから持ち味を出して作れば大丈夫かなというのはありました。気を付けたのはむしろ歌詞の方で、ジングルの2行から広がるストーリー性を持たせたいと考えていて、一曲を通してみんなが歌詞を追えるような、インパクトが残る言葉選びをメインで突き詰めていきましたね。曲メロとかは意外とサクッとできてましたね。
──メロディを作る上でGeroさんのボーカルをイメージして作られたと思うんですが。キーがかなり高いですね。
shito:そうですね、僕はわりかし、人が歌うには、高いくらいのキーを攻めるのが好きなんで。歌うのが苦しそうなニュアンスが出るので。あとは、可愛い曲なので高めが良いというのも考えていて。ちゃんげろ(Gero)の声が出るという信頼で(笑)。「これ出るよな~」って。
Gero:あははははは!
Gom:俺、いつも相談されて「ちゃんげろなら出るよ」って言ってるから(笑)。
shito:デモを作る段階でキーを決めるんですけど、その段階で「いやあ、いけるだろう」って。
Gero:それ、「出るよね!?出る出る」って2人で言ってるだけでしょ(笑)。
shito:「普通の女性キーだもんな、出る出る」って(笑)。
──じゃあそこは信頼関係で作られている、と。
Gero:いや、信頼関係じゃないですよ! 美化できないくらいすごく大変なんですからこれ!
一同:(爆笑)
Gero:でもね、ここを攻めたら綺麗に聴こえるとか、ニコ動でも評価されているということは、ここが僕の良いキーなんだなということを(HoneyWorksが)認識してくれているというのはうれしいですね。
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