ヤマハの「サイレントブラス」「CLシリーズ」が独デザイン賞「iFプロダクトデザイン賞」受賞

ヤマハの金管楽器用消音システム「サイレントブラス」と、デジタルミキシングコンソール「CLシリーズ」が、ドイツの「iFデザイン賞2014」（主催：ドイツ ハノーバー工業デザイン協会）において、「iFプロダクトデザイン賞」を受賞した。

iFデザイン賞は、1953年から半世紀にわたりドイツ・ハノーバー工業デザイン協会が主催している、世界中の優れたデザインの工業製品を対象にした、国際的に権威のあるデザイン賞。｢プロダクト」「コミュニケーション」「マテリアル」「パッケージング」の4部門から構成され、｢iFプロダクトデザイン賞｣は、デザインの独創性や革新性だけでなく、使いやすさ、品質、環境への配慮などの機能面も含めた総合力で評価される。今年は、すべての賞をあわせて世界55カ国から総数4,615点の応募があったという。

ヤマハでは、1999年（平成11年）から合計6件のデザインが「iFデザイン賞」を受賞、今回で合計8件目の受賞となる。「サイレントブラス」は「2013年度グッドデザイン金賞」に続いて、「CLシリーズ」は「2012年度グッドデザイン賞」「2012年度アジアデザイン賞」に続いての主要デザイン賞受賞となる。

今回受賞の2件についてヤマハでは、「それぞれ異なるデザインポイントを持っていますが、その根底に共通してある『長く愛用されるもの』『価値が徐々に高まっていくもの』『簡潔なデザインを基本とする』『厳選された素材と仕上げの美しさのバランス』というヤマハデザインの 4つの基本的な考え方が具現化・具体化されたものです」としている。

「サイレントブラス」は、場所や時間を選ばない練習や演奏を可能にする「ピックアップミュート」（消音器）と「パーソナルスタジオ」（電源と信号処理）からなる金管楽器用消音システム。消音性能はもちろん、ヘッドフォンなどで聴いても、独自の信号処理技術が臨場感を高め、心地よく音が響くのが特徴。トランペット・フリューゲルホルン・トロンボーン・ホルン用の4種類をラインナップする（ 「サイレントブラス」の受賞は、昨年より各国で発売されている「SB3X」「SB5X」「SB6X」「SB7X」が対象）。楽器に装着したままケースに収納できるサイズ、着脱を容易にするつかみやすい形状などがデザインのポイントとして挙げられている。また、「小型化、軽量化され『いつでもどこでも』がさらに手軽になり、音響的にも心地よい響きを再現できるようになりました。」というデザイナーのコメントも紹介されている。

一方の「CLシリーズ」は、音質・操作性・機能、そして信頼性のすべてにおいて大きく進化した次世代のライブコンサート用デジタルミキサー。アーティストやサウンドエンジニアの要求に応える高い原音再生能力と多彩な音作りの機能を両立。現場のさまざまな状況に素早く対応できる、優れた操作性も備える。デザイナーは「一度きりの生の音楽を大勢の人達と共有するコンサート、そこには演じる側と聴く側のエネルギーとセンシティビティーが入り交じります。本器は、その裏方で全ての音を適切なバランスに仕込み、微細にコントロールするためのプロの道具です」とコメント。デザインのポイントとしては、タッチLCDを中心に横方向、手前方向に異なる使い方と物理操作子が展開する独自の「Centralogic」レイアウトと、操作を誘導するグラフィックデザインによる操作時の気持ちの良い視線と動線の実現などが挙げられている。全文は下記リンクから。


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